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デマや噂話が広がる原理と流されない方法

デマが広がる原理・噂話に流されない方法

はじめまして!社会心理学の専門家・精神保健福祉士の川島です。私は現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。

今回は「デマ・噂話」についてお話していきます。目次は以下の通りです。

  • 偽ニュースが広がる原理・公式
  • 豊川信用金庫事件とは?
  • 二度聞き効果に注意!
  • デマ・噂話に流されない方法
  • まとめ

しっかりとお伝えしたいので全部で8分程度かかります(^^;ちょっと大変ですが。ぜひお付き合いください。

*監修の川島(精神保健福祉士)が動画でも解説しています。
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噂話・デマ、偽ニュースが広がる原理

噂話やデマは流言ともいいますが、心理学者のG.W.オールポート、L.ポストマンは、次のように流言のボリュームを定義しています。

流言のボリュームは、
人々にとっての問題の重要性と状況のあいまさの積に比例して流布する(G.W.オールポート、L.ポストマン)。

次の公式で示すことができます。
R=I×A
(流言の量=重要性×曖昧さ)

R:rumor(噂話)
I:importance(重要性)
A:ambiguity(曖昧さ)

つまり噂話は、曖昧な状況で広がりやすいということです。

噂話やデマの原理を解説

豊川信用金庫事件とは?

ここで噂話から大きな事件に発展した、豊川信用金庫事件についてみていきましょう。

豊川信用金庫事件は、噂話によって発生した取り付け騒ぎ事件です。この事件は、噂話がパニックにまで発展した有名な事例で女子高生の雑談がきかっけに始まりました。事件の流れを簡単にまとめるとこちらです。

①女子高生A
豊川信用金庫に就職する女子高生Aが友人から「信用金庫は危ないらしいよ」とちゃかした

②親戚B
女子高生Aは不安になり、親戚Bに「信用金庫は危ないのか?」と尋ねる

③経営者C
親戚Bは、美容室経営者Cは「危ないらしい」と告げる

そしてドミノ倒しで噂話が広がり、約20億円の預貯金が引き落とされる取り付け騒ぎが発生しました。

噂話による事件事件後の捜査で、女子高生Aに友人が言った「危ない」は「(強盗が入るから)危ない」という意味だったことが分かりました。しかし何が危ないかを省略したことで情報が曖昧となり、女子高生Aは信用金庫に不安をもってしまいます。そしてその後は情報が歪み、デマとして拡散されてしまったのです。

最終的には、

「職員が5億使い込んだ」
「倒産説明会をしている」
「理事長が自殺した」

など驚くようなデマが広がってしまいました。

このように曖昧な状況だと、真意がはっきりしない情報が氾濫しあたかも本当に感じられてしまうのです。

交差ネットワークによる二度聞き効果に注意!

社会心理学に、交差ネットワークによる二度聞き効果という現象があります。

この現象は、別々の人から同じ噂話や情報を聞くと信じやすいというもので、噂話を信じてしまう要因のひとつとなっています。

先ほどの豊川信用金庫事件では、狭い地域社会の中でいろいろな人から同じ情報を聞いたことで二度聞き効果が強く働き、噂話が本当の情報のように広がっていきました。

二度聞き効果には、十分注意が必要ですね。

デマ・噂話に流されない方法

噂話やデマに流されないためには、情報を安易に信用しないことが基本です。

①情報の信頼性を確認する
情報の発信元があいまいな場合は、安易に信じないようにしましょう。

たとえば、インターネットの情報であれば
・発信者が匿名
・情報ソースがネットの掲示板
・非断定的な表現(~らしい)
などです。二度聞き効果にも注意してくださいね。

信頼できる発信元の情報を探して比較・検討してから行動するようにしましょう。

②時には聞き流すことも大切
職場や学校、地域での噂話は、ある程度聞き流す姿勢も必要です。

たとえば
「営業の太郎君は仕事がすごく遅いらしい」
「1組の花子さん、先輩に嫌われているんだって」
このような身近な人のあいまい話題は、鵜呑みにしない方がいいでしょう。

直接かかわることがない情報であれば、聞き流せばOK!気になる内容であれば、太郎君や花子さんと自分が関わる中で判断するのが賢明です。自分の経験をもとに判断することで、流言に振り回されることがなくなります。

デマや噂話に流されないコツ

まとめ

今回はデマ・噂話をテーマに、心理学の原理や公式を交えながら、偽ニュースや噂話に流されない方法について紹介してきました。いかがでしたか。

私たちは遠く離れた場所や知らない人の情報を、手軽に入手することができるようになりました。その中には、デマや噂話もあるため、情報を正しく判断するスキルは身に付けておくことが大切です。

ご紹介した豊川信用金庫事件のように、小さな雑談が噂となり大きな事件に発展することもあります。曖昧な情報には「本当かな?」という気持ちを常に持つようにしてくださいね。

デマや噂話に振り回されないためには、入手した情報をうのみにせず、自分の経験で判断することです。日ごろから意識してみてくださいね。

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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