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ネガティブの意味や問題を専門家が解説します。

ネガティブ


ネガティブの意味や問題を専門家が解説①

ネガティブを専門家が解説します

みなさんはじめまして!臨床心理士の兵働、出典担当の橋爪です。私たちは臨床心理士として精神疾患を抱える方へのカウンセリングや精神保健に関する活動を行っています。

当コラムは「ネガティブ」をテーマに専門家が解説をしています。全部で5コラムあります。しっかりとお伝えしたいので全部で8分程度かかります(^^;ちょっと大変ですが。是非お付き合いください。

 

 

日本人はネガティブ思考が強い?

世界の国々を対象としたある意識調査の結果によると、日本の若者は他の国々と比べるとネガティブな思いを抱く割合が高いと示されています。

この理由の1つが遺伝子の一つである「恐怖遺伝子」いわれ、日本人が最も多くこの遺伝子を保有していると分かっています。

日本人は、怖がりであるがゆえに、恐怖に備えるために色々とネガティブな考えをしてしまいがちなようです。このコラムでは、ネガティブ思考で悩んでいる方、ポジティブになりたい方向けに、健康的な思考を得るための知識を全5回のコラムで解説していきたいと思います。 

ネガティブ思考が生存率に影響?

ネガティブ思考は健康に悪影響を及ぼすことがわかっています。アメリカのデューク大学で2005年にブルメット氏らが発表した論文をご紹介します。

ブルメット氏は冠動脈疾患の患者(866名)に対して事前にアンケートを行い、ポジティブ思考の人とネガティブ思考の人に分けました。

その後、約11.4年間追跡調査を行ったところ、ポジティブ思考の人の方がネガティブ思考の人よりも約22%も生存率が高いことわかったのです。

ネガティブ思考は長期化すると問題

ネガティブ思考は誰でもいだくものなので、抱くこと自体には問題はありません。ネガティブであることは、危機を回避するうえで基本的な感情だからです。しかし、ネガティブな思考ばかりに囚われ、それが長期化してしまい、精神的にストレスをためやすくなっている場合は注意が必要です。

例えば、夜眠れないなど体調に異変が起きたり、ネガティブな思考のせいで意欲や集中力の低下が起こることもあります。ネガティブな発言が多いと人間関係も失敗することが多くなり、人間関係で失敗もしやすくなります。それが続くと最悪の場合、うつ病などの心の病気になることもあるのです。

 

簡単診断!ネガティブ反すう傾向を確認

ここで自身のネガティブ思考を客観的に知るため、セルフチェックをしてみましょう!アンケート形式なので力を入れずに気軽に行ってみてください。このネガティブ思考セルフチェックでは、あなたの「ネガティブ」傾向がわかります。次の質問であなたに最もあてはまると思うものを1つだけ選んでください。回答が終わったらすべての項目の得点を合計してくださいね。

 

ネガティブ反すうチェックの傾向と対策

0点~4点
「ネガティブ思考」傾向はほとんどありません。
ネガティブなことがあってもすぐに切り替えることができそうです。いつも楽観的な考えで突き進んでいるタイプかもしれませんね。

5点~9点
「ネガティブ思考」傾向が少しある。

ネガティブなことを反すうしても、長引くことは稀でしょう。ただし、油断は禁物です。今後ネガティブ反すう傾向が高くなる可能性もあるので、定期的にセルフチェックしてみるのもいいでしょう。

10点~14点
「ネガティブ思考」傾向が強い。
ネガティブなことがあると、落ち込みやすいところがあるかもしれません。疲れやストレスがやや溜まっている可能性も考えられます。気分転換などでゆっくり頭を休める時間をとるだけでもネガティブ反すうを少なくすることができますよ。

15点~20点
ネガティブ思考の傾向がかなり強い。
日常生活の些細な失敗にも気を取られてしまい、うまく力が発揮できないことがありませんか。ストレスをため込んでいる可能性もあるため、十分な休養をとるのも良いでしょう。ネガティブ思考で苦しい場合には、専門の医療機関に受診することもおすすめします。

ネガティブ傾向の結果はいかがでしたか。まずは、結果を受け止めこれからに活かしていきましょう。そうすることで、日常生活の中で自分のネガティブ思考に気づきやすくなり、悪循環から抜け出しやすくなります。

定期的にチェックしてみよう

結果は、あくまで「今」の傾向です。時間や状況によって変化するため、できれば月に一度ほどネガティブ反すう傾向の診断・チェックを行い、自分を見つめ直しましょう。

自分の状態を知ることで、ネガティブ思考に対処できるようになります。下記で対処法をご紹介します。

ネガティブを強めている3つの原因と対処法

ネガティブ反すう傾向の診断・チェックはいかがでしたか。結果を元に「ネガティブ思考は意識してやめよう!」と思われた方もいらっしゃると思いますが、思考を簡単に変えられないと感じている方も多いと思います。

ここでは、ネガティブ思考を強めてしまう原因と解決策について考えていきましょう。ネガティブ思考を強めてしまう原因と解決策は、大きく分けると3つあります。全部読むのは大変なので、当てはまる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪

 

①原因帰属を正しく行う

過度の自責
ネガティブ思考が強い人は、上手くいかなかった出来事の原因を、自分のせいにしてしまう傾向があります。

例えば、テストで悪い点数を取ってしまった時に、自分の努力不足だと思う人もいればテストが難しすぎたと思う人もいます。ネガティブ思考を強めてしまう人は、前者のよう自分のせいにしてしまいます。

様々な視点で考える
まずは、物ごとの原因は1つではないと知る事です。様々な視点を持って考える事で責任の原因を自分ばかりに押しつける事が無くなります。

当コラムでは、強い自責を改善するために原因帰属を正しくするコツをご紹介します。「帰属」は、人が原因を推測する心理的過程のことです。耳馴染みがない言葉だと思いますが近年では、認知心理学の方法論や理論の研究として進められています。

自責が強い方は間違った原因帰属でネガティブ思考を強めてしまうため、原因帰属の間違いに気づき正しく理解することが大切です。いつも自分のせいだと思ってしまう…という方は、コラム②の解説と練習問題に取り組んでみてください。

 

②ネガティブ反すうを抑えるコツを知ろう

「ネガティブ反すう」傾向が高い
ネガティブ思考が強い人は、先ほどのセルフチェックでご紹介した「ネガティブ反すう」傾向が高くなります。

多くの人はマイナスの出来事を、忘れてしまったり別の考えに切り替わったりします。しかし、ネガティブ思考が強い人は悪い出来事を繰り返し考え、何度もその嫌な感覚を思い出してしまいます。

具体的な対処法で抜けだそう
ネガティブ反すうは「認知の歪み」という考え方の偏りで生じます。このような思考のクセは、仕事や勉強に集中できないことがあり、自信を失くすこともあります。焦らず自分のペースで対応する事が大切です。当コラムでは、ネガティブ反すうから抜け出すための方法を具体的にご紹介します。自分ひとりでできるか心配…という方にも取り組みやすい対処のコツをコラム③でご紹介していきます。

 

③コラム法で考えを整理しよう

視野が狭くなっている
ネガティブ思考が強い人は、良い事を良いと考えられなかったり、良い事を悪い事と置き換えてしまう、思考パターンがあります。このような思考パターンは認知の歪みといわれ、ネガティブ思考を強める事はもちろん、新たなネガティブを生みだしてしまい、ストレスや病気の原因になる場合もあります。

コラム法で分かりやすく整理
当コラムでは、認知の歪みの対処法として「コラム法」という認知療法をご紹介します。コラム法で気持ちを整理することで、自分の考えを分かりやすく整理することができます。ネガティブ思考が強くなってきた時の、自分の思考パターンが分かり正しい判断をするきかっけにできます。悪いことばかり考えてしまう…という方はコラム④での手順と練習問題を確認してみてください。

意味や対策も!ネガティブを改善しよう

このように「自責が強い」「「ネガティブ反すう」傾向が高い」「認知の歪み」が、ネガティブ思考を強める原因となることが多いようです。次回以降はネガティブついて考えていきます。内容は以下の通りです。

コラム② ネガティブ思考を改善!正しい帰属へのコツ
コラム③ ネガティブを簡単診断!3つのコツも紹介
コラム④ ネガティブを治す!すぐできる認知療法で

ネガティブ思考を改善できると、自分や他人の言動にいちいち左右されることが少なくなり、物事にも積極的にチャレンジできるようになります。そのため、人間関係や仕事の幅も広がり、心と身体の健康状態も保つことができると思います。ネガティブコラムを通して目指していきましょう!

次回はネガティブ思考を強めている原因の一つ目「自責が強い」の解決方法をご紹介します。次回のネガティブコラムもお楽しみに!

★ 日本人はネガティブ思考の人が多い
★ ネガティブ反すうの意味も確認しよう
★ ネガティブ思考は様々な問題を引き起こす
★ ネガティブを強める3つの原因の意味や対策を確認しよう

 

*出典:



臨床心理士が解説をしています