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気まずい関係を修復する5つの方法

気まずい関係を修復する5つの方法

皆さんこんにちは。
公認心理師の川島達史です。私は現在初学者向け人間関係講座の講師をしています。

今回のお悩み相談
「気まずい関係を修復したい」

気まずい関係とはりがない,持つ方法を知りたい」

相談者
32歳 男性 独身 

お悩みの内容
私が現在冷戦中の女性がいます。その女性は会社の同期で、すごく仲が良かったのです。

しかし1か月前の飲み会で、私の身体的な特徴を笑われてしまい、カッとなって相手の女性の特徴も馬鹿にしてしまいました。

女性は傷ついて、泣いてしまいました。それ以来ずっと会話がない状態です。実はひそかに恋心もあります。どうすれば気まずい状況を改善できるでしょうか。

好きな人と気まずい関係にあるのは辛いですね。特に喧嘩をした後は、お互いに何を話せばいいか分からず関係がギクシャクするものです。

どうすれば気まずい空気を払拭できるのかを解説していきます。是非ご一読ください。

気まずい関係と悪影響

気まずい状態は、小さなものであればそこまで大きな問題とはなりません。せいぜい気恥ずかしい程度です。

一方で、長期化すると様々な問題が起こります。大きな気まずい関係が引き起こす悪影響についていくつかの論文を紹介させて頂きます。

気になるタイトルがありましたら展開してみてください。

もし気まずい関係が長期化すると、お互いに無視をする状態に発展するかもしれません。しかし、こうした関係は自他ともに大きな心理的ストレスを抱えることになるため注意が必要です。

Sackett(2001)は、過去にDV被害を受けた女性の心理的ダメージを検討しました。具体的には以下の5つと自己肯定感の関係について調査しました。

・嘲笑
・批判
・無視
・嫉妬とコントロール(束縛)
・身体的暴力

下記の図はその結果を表しています。少し眺めてみてください。表の見方としては(‐)の数字が大きいほど影響があることを示しています。

自己肯定感を下げる要因。無視の影響が分かる図数字が大きいのが、「無視」「身体的暴力」であることがわかります。なおこの研究では母集団が少なく、有意差が得られなかったので、あくまで推測となりますが、

無視は批判や嘲笑以上に自己肯定感を下げる

と推測できます。

気まずい関係は、当人同士以外にも影響が及びます。

菅原ら(2002)の研究では、1,360名の母親を対象に夫婦関係が子どものメンタルヘルスにどのような影響を与えるか調べました。

夫婦関係と子供の抑うつ

その結果、上図のように「父親と母親がお互いに愛情を持っている」場合、家族の雰囲気がよくなり、子どもの抑うつ傾向が低下することが分かります。

また、母親が父親に対して愛情を持っていると、子どもに対しても温かく接することができ、その温かさが子どもの抑うつ傾向を下げるのです。

このように、夫婦関係の気まずい関係で子どもの健康状態が左右されてしまうので注意が必要です。

 

関係修復4つのスタイル

気まずい関係になった時、以下の4つのスタイルがあります。気まずい関係が、どれにあてはまるか?検討してみてください。 

人間関係断捨離型 

早い段階で仲直りは不可能と考え、話し合いもせずに諦めてしまう方です。喧嘩するほど仲がいいという言葉がありますので、裏を返せば深い関係とも言えるのです。

価値観が合わないとすぐに関係をやめたくなる方は注意しましょう。

我慢型

気まずい状況を放置して、話し合いをせずにダラダラと関係を続けてしまうタイプです。短期的に時間が解決してくれることもありますが、長く続く場合はしっかり話し合うことも大事になります。

攻撃型

気まずい状況があると、無視、いやがらせ、悪口などを使って間接的に相手を攻撃してしまう方です。このようなやり方は結局自分にも跳ね返ってきます。

人間なので、愚痴を言うのは仕方がありません。しかし相手を傷つけないような、冷静さは持っておきたいものです。

アサーティブ型

アサーティブとは心理学用語で、自他尊重のコミュニケーションを意味します。

話し合った上で、お互いの価値観を理解し、納得した上で、新しい関係を築いていきます。気まずい関係はある意味で、お互いの自己開示が進み、価値観のズレが見つかり、それを乗り越えていけるかの試練なのです。

気まずい関係を乗り越えれば、その乗り越えたという体験が2人の新しい自信になり、より強固な絆へとなっていきます。

気まずい状況を克服しよう

 

関係を修復する5つの方法

ここからは気まずい関係を改善する5つの作戦をお伝えします。前提としては口を利かないほどの気まずい状況となります。

1.話し合う決意を固める
2.あいさつ,イイネで土台作り
3.話しあいのオファー
4.相手の価値観を傾聴する
5.アサーティブに話しあう

参考になりそうなものがありましたらご自身の生活でも試してみてくださいね。

冷たい言い方で気まずい時の対処法

1.決意を固める

喧嘩をすると、腹を割って話し合うことは怖くなるのが人間です。しかし、大概の場合は、しっかり腹を割って話し合うことができれば、乗り越えていけるものです。

まずは「いつかは話し合おう!」と決意することから始めていきましょう。あなたにその覚悟がなければ、ずっと気まずい関係は続いていくだけです。

厳しいようですが、この決意を固めない限りは2以降の改善策は水泡と期してしまいます。

2.あいさつ,イイネで土台作り

決意がかたまったら次に、関係の土台作りをしていきます。大事なことは日々の小さなコミュニケーションです。例えば、職場で喧嘩している同僚同士だったら、とりあえず挨拶することからはじめましょう。

「おはよう」
「おつかれ」

これだけで、印象はずいぶん変わるものです。もしあなたがSNSでつながっていたら大チャンスです。「イイネ」ボタンを押すことも1つの手です。

まずは小さなコミュニケーションを継続する努力をしていきます。

3.話し合う提案

小さなコミュニケーションを積み重ねたら、次にいよいよ話し合いの提案をしていきます。ここは真剣に率直に言ってOKです。

「実は〇〇とずっと話し合いたいと思っていたんだ…」としっかり告げましょう。残念ながらNGな場合もありますが、大概の場合はOKをもらえずはずです。

*NGが続く場合
残念ながら相手が話しあいに応じてくれないこともあります。その場合はどこかで区切りをつけることも大事です。

 

4.相手の価値観を傾聴する

話し合いの場面では、まず相手の気持ちを率直に傾聴するようにします。相手の話を傾聴するなかで、「ここは納得できるな」「ここは同じだな」と感じる部分をしっかり見つけていきましょう。

そしてその部分はしっかりと相手に伝えます。「確かにそこは私もそう思う」「そうかあ~」「そんなことがあったんだね」と共感を大事にしてみてください。

なお共感の仕方については下記のコラムに書いてあります。後ほど練習してみてください。

共感力を向上させる方法

 

5.アサーティブに話しあう

相手の話をよく聞くと大概の場合は、誤解が溶けます。ここまでできてしまえば70%ぐらいは解決しているかもしれません。

・アサーティブとは
一方で、まだズレが残っている場合は、あなたの価値観も伝えるようにしましょう。ここで大事なのはアサーティブな精神を持つことです。

アサーティブとは相手を尊重しつつ自身の主張も伝え、建設的な関係を築く手法です。

・話し合いの例
例えば、お互いをディスるような喧嘩をしてしまったら、

「〇〇さん…この前は傷つくことを言ってしまってごめんね。僕に対してすごく怒ったんじゃないかな‥‥

とまずは相手の気持ちを聞いて行きましょう。そしてひとしきり相手の気持ちを聞いたら、

「そうか…そうだよね…」

と相手の気持ちを尊重します。その後はもちろんあなたの気持ちも伝えてOKです。

「実は同じように僕も△△と言われてショックだったんだ…」

と相手に伝えます。このようにお互いの気持ちをしっかりと交換したら、最後はこれからどうすれば建設的な関係を築いていけるかを、話しあえるといいでしょう。

大事なことは気まずい関係を長期化させるのではなく、時期をみてお互い譲り合いながら話しあう事です。

アサーティブコミュニケーションについては下記のコラムでしっかり記述しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。

アサーティブコミュニケーションの基礎

アイメッセージで気まずい状況を回避しよう

まとめとおしらせ

まとめ

今回は「気まずい」をテーマに解説してきました。皆さんが勇気もって1歩踏み出し、話し合い、危機を乗り越え、より発展的な関係を築けるよう応援しています!

お知らせ

公認心理師,精神保健福祉士など専門家の元でしっかり人間関係を学習したい方場合は、私たちが開催しているコミュニケーション講座をオススメしています。講座では

・傾聴力をつける練習
・共感力トレーニング
・アサーティブに話しあう練習
・暖かい人間関係を築くコツ

など練習していきます。興味がある方はお知らせをクリックして頂けると幸いです。ぜひお待ちしています。

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
・Sackett, L. A. (2001). The Impact of Different Forms of Psychological Abuse. Psychological abuse in violent domestic relations.
・菅原ら(2002)夫婦関係と児童期の子どもの抑うつ傾向との関連より一部改変して掲載教育心理学研究,2002,50,129ー140