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気まずい時はどうする?3つの対処法で解消

気まずい時はどうする?3つの方法で対処①  

みなさんはじめまして!社会心理学の専門家、精神保健福祉士の川島です。私は社会心理学の大学院で、成人のコミュニケーションについて研究をしてきました。

本コラムでは「気まずい」をテーマに解説します。目次はこちらです。

しっかりとお伝えしたいので全部で8分程度かかります(^^;診断もありますのでせひお付き合いください。

1:気まずい関係が起こす問題

喧嘩や言い争い、初対面や苦手な人といると、なぜか気まずい空気が流れる…。会話をしたいのに、話すことが見つからない、会話が続かない…、このような経験をした人は多いと思います。

気まずい気持ちを感じる状況はいろいろありますね。

・気まずい関係が多く孤独
・友達と喧嘩をして気まずい

・意見が輪わなくて気まずい
・夫婦喧嘩から何となく気まずい

気まずい関係が多く友達が少ない、人間関係の断捨離、縁を切る、離婚、もしあなたがかなりの頻度で人間関係を終える癖があるとしたら要注意です。

・友人数と希望

ここで将来への希望と友人数を分析した資料を見ていきましょう。

▼まずはこちらの図をご覧ください。

仲直りできない問題について解説

国の統計(我が国と諸外国の若者の意識に関する調査)から引用した図で「友人数」と「将来の希望」を分析しています。友人が多いほど、将来に希望を持っていることが分かりますね。

友人数が多いと、
心理面でのサポートが厚いため、ストレスを抱きにくくさまざま事をポジティブに捉えやすいと推測できます。

友人数が少ないと、
相談や悩みを対人関係で解決する機会が減ってしまいストレスを抱えやすくなります。

この分析結果から、気まずい対人関係を解消し、充実した人間関係を築くこと大事であることがわかります。

・回避が気まずい空気を強くする

気まずい空気を作る原因として「相手への不信感」が挙げられます。喧嘩や意見の対立で相手への不信感が強くなると、気まずい空気を感じやすくなります。気まずさから相手と関わる場面への回避行動が増えてしまう人は要注意です。不信感はどんなに小さくでも、気になるときは解決をすることが大切です。

三田村・横田(2006)は、人との関わりを回避する欲求が高まると、対人恐怖心症となることを明らかにしています。

小さな不信→会話を回避→中程度の不信感→さらに会話を回避→大きな不信感

このような悪循環では、不信感も気まずい空気も大きくなるばかりです。

3:気まずい関係を改善する3つの方法

それでは気まずい空気をほぐして上手に会話を作っていくには、どのような方法があるのでしょうか。当コラムでは3つの具体的な方法をご紹介していきます。

1:価値観の違い乗り越える
2:不安階層表で徐々に関係修復
3:アサーティブな会話をしよう

それぞれの方法のポイントを理解して実践してくださいね。

気まずい関係をやめる3つの方法

気まずいの対処法①「価値観の違いを乗り越える」

気まずい空気を作る原因の1つ目は「価値観の違い」です。特に夫婦やカップル喧嘩、上司や同僚と意見が合わない場合は、異なる価値観が原因になっているケースが多いでしょう。

気の合う友人、愛し合っているパートナーはもちろん、家族や兄弟でも価値観のギャップはあるものです。どんなに仲がよくても、100%価値観が合うことはまずありません。苦手意識をもっている人ならなおさらです。

価値観は、育った環境や経験で大きく変わるため、元々他人同士や性別が違えば、価値観が違って当然です。価値観のギャップを感じた時には次点をポイントに歩み寄る気持ちが大切です。

ポイント① 相手の価値観を知ろう
価値観のギャップを感じた時には、相手の価値観を否定したり自分の価値観を押し付けるのはNGです。

価値観は正しいも間違っているもありません。まずは相手の価値観の背景にある気持ちや考えを聴くようにしましょう。「どうしてそう思うの?」「なぜそう考えたの?」など相手の気持ちに歩み寄る気持ちが大切です。

門野(1995)の研究では、良好な人間関係では、お互いの価値観を尊重しきちんと話し合って答えを出せば、絆を深めることができると述べられています。また、相手を理解しようとする姿勢が伝われば気まずい空気を互いに改善できるようになりそうですね。

ポイント② 共通の目標に注目する
価値観のギャップから喧嘩や言い争いが起きた時には、互いの価値観や感情・将来の目標に焦点を当てて会話をすることが大切です。

神原(1992)は、うまくいく夫婦の基本的結合パターンを「共生的結合」という言葉で示しています。

共生的結合とは、「共に生き、人生を共に歩むという共同目標のもとで、相互信頼に支えられた相互成長を期しながら互いの人生における短期的・長期的なゴールを目指して喜怒哀楽の体験を積み重ねていく関係」と説明されています。

つまり夫婦は、互いの価値観や感情・ビジョンを共有しながら
・短期的
・長期的
なゴールを目指すチームであり共同経営者ということですね。

夫婦やカップル、職場の同僚や上司とは、なにかしら共通の夢や目標があるはずです。そこに焦点をあてて、話し合いをすることで価値観のキャップを埋めることができ、価値観のギャップによる気まずい気持ちを緩和することができますよ。

価値観の違いを理解して気まずい関係を修復

練習問題

それでは練習問題で、価値観を尊重するコツを確認していきましょう。旅行の予定についてタナカさん夫婦が話をしています。意見の食い違いから気まずい空気がながれはじめています…。

「今度の連休は旅行をいれたよ。みんなの予定が調節できてよかった~」
「ごめん!急な案件で忙しくて仕事が休めない。今回は俺抜きで行ってきて」

<練習問題1>
タナカさん夫婦それぞれどのような気持ちや考えがあるのか想像してみましょう。

妻の価値観背景

 

夫の価値観背景

 

それぞれの
価値観についてみえてきましたか。

解答例
妻の価値観背景
・休日は家族と過ごせる貴重な時間
・家族みんなの思い出をつくりたい

夫の価値観背景
・休日といえども仕事は最優先
・家族は自分抜きでの楽しんでくれればOK

 

<練習問題2>
タナカさん夫婦は「子どもたちが巣立ったら2人で田舎暮らしをする」という目標があります。中期的な目標、短期的な目標に分けて考えてみましょう!

タナカさん夫婦の目標
「2人で田舎暮らし」

中期的目標

 

短期的目標

 

共通の目標から、
やるべきことが見てきましたか

解答例
中期的目標
⇒田舎暮らしに関しての準備を2人で行う

短期的目標
⇒子どもたちが巣立つまで家族みんなの思い出をつくる 

 

<練習問題3>
問題1・2の解答例から、お互いの歩み寄りお休みプランを考えてみましょう。

歩み寄りお休みプラン

 

 

解答例
歩み寄りお休みプラン
⇒旅行は、夫のプロジェクトが終わってから行く。計画していた日は、夫の都合がつけば食事や近隣へ遊びに行く。

夫婦喧嘩の気まずさを修復する方法

気まずいの対処法②「段階的に行動」

自分が感じていることを段階的に行動していくことが有効です。今回は、行動する方法の1つとして「不安階層表」をアレンジした方法をご紹介しますね。

・不安階層表の手順と例題

回避行動を段階的に減らしていくには4つの手順で進めます。

①不安を感じる場面を具体的に挙げる
②挙げた場面で回避行動を減らせる項目を挙げる
③項目に強度に0~100の点数をつけ表にする
④一番強度が小さい行動から実行する

例題で流れをチェックしていきましょう。

<例題>
花子さんは、太郎さんの女友だちとの関係に不信感を抱いてしまい、気まずい関係から会うことを避けています。
不安階層表を使って、気まずい関係を修復していきましょう。

①不安を感じた場面
太郎さんの女友だちと関係

②回避を減らせる項目を出す
・太郎さんに電話する
・太郎さんにSNSで連絡する
・太郎さんを遊びに誘う
・女友だちに声をかける
・太郎さんから声をかけられたら話す

③点数をつける
40:太郎さんに電話する
30:太郎さんにSNSで連絡する
80:太郎さんを遊びに誘う
95:女友だちに声をかける
20:太郎さんから声をかけられたら話す

花子さんが回避行動を減らし、気まずい関係を克服するポイントが見えてきましたね。あとは行動するのみです!

・気まずい関係を修復しよう-練習問題

それでは練習問題として、自分が気まずいと感じている場面から練習をしてみましょう。

練習問題
不信感から気まずい関係なり、回避行動をしている対象に対して改善する行動を出してみましょう。

①気まずさを感じている場面

 

②回避を減らせる項目を出す

 

③点数をつける

 

④実行あるのみ
→完成したら、一番小さい事から行動してみましょう!  

気まずい空気を回避しよう

気まずいの対処法③「アサーティブな伝え方」

気まずい空気を作る原因の3つ目は「冷たい言い方」です。

会話の内容ではなく言い方に対して、相手がカチンとなり喧嘩や言い争いになってしまうことがあります。ついつい冷たい言い方をしてしまった…と反省した経験は少なからずあると思います。

言い方が原因で気まずい関係になってしまう人は、良好なコミュニケーションを身につけておくことが必要です。

冷たい言い方で気まずい時の対処法

・3つのコミュニケーションを知ろう

ここで対人関係でのコミュニケーションのタイプを見ていきましょう。

(1)アグレッシブ型ー攻撃的
自分の意見や気持ちを優先するタイプです。

(2)ノンアサーティブ型ー非主張的
相手の意見や気持ちやを優先するタイプです。

(3)アサーション型ー主張
自分と相手両方の意見や気持ちを尊重するタイプです。

冷たい言い方で気まずい空気をつくってしまう人は、アグレッシブ型やノンアサーティブ型でのコミュニケーションをしている可能性が高いです。良好な人間関係を築くには、アサーション型のコミュニケーションを意識することが大切です。

・アサーションとは?

アサーション(アサーティブコミュニケーション)とは相手を尊重しつつ自身の主張も通すためのコミュニケーション手法です。アサーションは、対人関係を良好にするための行動療法として1950年代アメリカで始まった手法です。日本へは1980年代頃に登場し、現在は教育現場やビジネスの場、そして日常生活へと広がってきています。

アサーションは「お互いの気持ちの尊重する」自他自尊の自己主張です。学ぶことで気まずい空気をつくらないコミュニケーションができるのはもちろん、自分の要求や感情を上手に伝えることもできるようになります。

例えば、

・相手がイライラして不機嫌
・意見を聞いてくれない
・お願いをすぐに断られた

このような場面では、冷たい言い方から気まずい空気を作ってしまう事もあります。「アサーション」の考え方を使うことで良好な関係を保つことができます。具体的なアサーションの方法を見ていきましょう。

アイメッセージで気まずい状況を回避しよう

・アイメッセージで伝えよう

アサーティブな伝え方として「I(アイ)メッセージ」をご紹介します。

Iメッセージは、主語を「わたしは~」にして伝える方法です。主語を「わたし」にすることで、相手を責めずに自分の気持ちを伝えることができます。

例えば、

花子「最近2人の時間を全然作ってくれないよね…」
太郎「しかたないだろ、仕事が忙しいから!!」

この会話の問題点は、花子の言い方の主語が「あなた(太郎)」になっていることです。主語が「あなた」になる伝え方をYOUメッセージといいます。YOUメッセージは、言われた相手が「責められた」「攻撃された」と受取ってしまうため、相手は反発心を持ってしまいます。

こで花子の伝え方を、Iメッセージを使ったパターンを見てみましょう。

花子「(私は)2人の時間が最近少なくて寂しい…」
太郎「ごめんね。最近仕事が忙しくてなんとか調節してみるよ」

花子が「私は寂しい」という気持ちを素直に伝えることで、太郎の受け取り方も変わりましたね。このようにIメッセージを使うと、喧嘩になりにくく気まずい空気を回避できます。

気まずい空気を回避するには、私を主語にした「Iメッセージ」でアサーティブな伝え方をしてきましょう!

・アサーティブな伝え方を実践-練習問題

それでは以下の練習問題で、Iメッセージで伝える練習をしてみましょう。次のYOUメッセージを

<練習問題1>
仕事で手抜きをする同僚に対して、次のYOUメッセージをIメッセージに変えてください。

YOUメッセージ
「(あなたは)いい加減な仕事はダメだよ?」

Iメッセージ
⇒「              」

 

解答例
Iメッセージ
⇒「(私は)本気の仕事ぶりを知ってるよ。またみたいな」
⇒「(私は)一生懸命な〇〇さんは仕事ぶりが好きだな」

 

 

<練習問題2>
服装に嫌味を言う彼氏に対して

YOUメッセージ
「(あなたは)いつも嫌な事ばかり言う!!」

Iメッセージ
⇒「            」

 

解答例
Iメッセージ
⇒「(私は)少しでいいから理解してもらえたらうれしい」
⇒「(私は)どんな服が似合うかな?アドバイスくれたらうれしい」

 

YOUメッセージからIメッセージにうまく変換できましたか。Iメッセージを使うと、しおらしく柔らかい印象になるのが分かりましたか。一方でYOUメッセージは、相手の気持ちを逆なでして、気まずい空気を悪化させかねませんから注意してくださいね。

気まずい状況を回避しよう

3:まとめ

今回は「気まずい」をテーマに、気まずい関係から引き起こされる問題や気まずい空気をつくらない方法についてご紹介しました。

気まずい空気を作ってしまう原因は「価値観の違い」「相手への不信感」「冷たい言い方」の3つでしたね。お伝えした3つの対処法を実践する中で、気まずい原因が改善されることを実感していただけたらうれしいです。まずは、できることを1つでも実践してみてくださいね。

専門家の講義を受けたい方へ

最後に、これまで「気まずい」コラムにお付き合いして頂き、ありがとうございました。新しい考え方や行動を取り入れていくことは、なかなか大変なことです。焦らずできることからはじめて、根気強く続けてみてくださいね。

そして、専門家から直接学びたい!という方は良かったら私たち臨床心理士・精神保健福祉士が開催している、コミュニケーション講座への参加をおススメしています。コラムだけでは伝えきれない知識や実践的なワークを進めています。みなさんのコミュニケーション能力が向上するよう、講師も一緒に頑張ります!よかったらいらっしゃってくださいね(^^)

★3つの方法で気まずい関係や空気を解消!良好な人間関係を築こう
人間関係講座

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
高橋,誠; 森本,哲介 学校教育学研究論集(26): 29-39 2012
川島(2013)「Yahoo!知恵袋」に見る夫婦間葛藤解決方略 千葉大学教育学部研究紀要 第61巻 185~191頁
「離婚に関する調査2016」(2016)リクルートブライダル総研http://bridal-souken.net/data/divorce/divorce2016_release.pdf
神原文子(1992)「夫および妻の夫婦関係満足度を規定するもの」愛知県立大学文学部論集(社会福祉学科編),41,37‒6.
門野里栄子(1995)「婦間の話し合いと夫婦関係満足度」『人間科学年報』第20号,人間科学会
ジョン・M・ゴットマン&ナン・シルバー(2017)「結婚生活を成功させる七つの原則/(翻訳)松浦秀明」第三文明社
伊藤絵美(2011),ケアする人も楽になる認知行動療法入門 BOOK1,医学書院,東京.三田村仰 , & 横田正夫 . (2006). アサーティブ行動阻害の要因について .  パーソナリティ研究 ,  15 (1), 55-57. 
ジョン・M・ゴットマン&ナン・シルバー(2017)「結婚生活を成功させる七つの原則/(翻訳)松浦秀明」第三文明社
平木典子(1993)「アサーション・トレーニング-さわやかな<自己表現>のために-」金子書房