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マイナス思考の原因と改善策とは

マイナス思考の原因と改善する方法-精神保健福祉士が解説①

はじめまして!精神保健福祉士の川島です。私は現在、こちらの初学者向け心理学講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。

本サイトでは「マイナス思考」について詳しく解説をしていきます。しっかりと対策をお伝えしたいので全部で8分程度かかります(^^;ちょっと大変ですが。ぜひお付き合いください。

  • マイナス思考と抑うつ
  • 生存率への影響
  • リフレーミングとは
  • ネガティブ反すう
  • コラム法で改善
  • じゃあどうする法

各コーナーにはもっと深く知りたい!という方のためのリンクがあります。まずは全体を読んでみて、気になる場合はリンク先をクリックしてみてください(^^) それでは早速、マイナス思考の基礎から解説させて頂きます。

マイナス思考と抑うつ

マイナス思考はデメリットとメリットの両方があることがわかっています。まずはデメリットについて3つの研究を紹介します。

ネガティブ反芻の影響

神谷・幸田(2016)は、「ネガティブ思考」がもたらす心理的な影響について研究しました。下図は論文を一部改変して作成した図です。

図を見ると、過去現在否定と自己否定が、将来否定やネガティブな反すう思考を大きくしていることが考えられます。ネガティブ反すう思考とは、マイナスなことを何回もぐるぐる考えてしまう思考の癖を意味します。

そして将来否定とネガティブ反すうが引き金となり、抑うつ気分を高めていることがわかります。自分を否定したり、自分の過去や今をマイナスに捉えてしまうと、将来のイメージにも悪影響を及ぼし、抑うつが高くなってしまうのです。皆さんはいかがでしょうか?過剰な自己否定や、過去や現在をマイナスに捉えている方は注意しましょう。

ブルメットの冠動脈疾患研究と生存率

ネガティブシンキングは健康にも大きな影響を与えることが分かっています。アメリカのデューク大学で2005年にブルメット氏らが発表した論文をご紹介します。ブルメット氏は冠動脈疾患の患者(866名)に対して事前にアンケートを行い、

・ポジティブ思考の人達
・ネガティブ思考の人達

に分けました。その後、約11.4年間追跡調査を行ったところ、ポジティブ思考の人の方がマイナス思考の人よりも約22%も生存率が高いことわかったのです。考え方だけで寿命が変わるのはびっくりですね。。

「生存率」にも影響

また別の研究では、ポジティブ思考は身体の調子を整える「自律神経」に関わっていることもわかっています。エレーヌ・フォックス(2014)は、脳科学や心理学の知見からポジティブ思考はどれだけ心身に影響与えるか研究をしています。

彼女の研究で引用された調査の1つに女性修道師の寿命調査があります。


この調査では、180人(平均年齢22才時)の女性修道師の手記を分析しました。女性修道師は日々手記を残す習慣があったのですね。その中でも、前向きな内容の手記を書く人もいれば、マイナスな内容の手記を書く人もいたようです。

そして60年後の健康状態を比べました。その結果、前向きな感情が多いポジティブシンキングを大切にしていた女性修道師のほうが生存率は高く、10年以上長生きしていたことが分かりました。健康といえば、睡眠や食事を気にするものですが、精神的な健康にも気を配りたいところです。

マイナス思考のメリット

過剰なマイナス思考が私達の日常生活を不便なものすることは事実ですが、かと言ってポジティブ思考にひたることが必ずしもいいわけではありません。特に「パフォーマンス」を残すことを目的とする場合は一定のメリットがあることがわかっています。

ガブリエル・エッティンゲンは、ポジティブシンキングの効果について数多くの研究結果を報告しています。その中でも、ポジティブシンキングがダイエットにおける体重変化を調べた研究(1991)があります。

この研究では、ダイエットに参加した女性を、ポジティブ、ネガティブの2つのグループに分けて1年後の体重を比べたのです。下記の図を見ると、ネガティブシンキングの女性のほうが約11kg多く痩せたことが分かります。この結果はダイエットだけではなく、恋愛や勉強などの分野でも同じような現象が見られたと述べています。

この研究では過剰なポジティブシンキングの弊害、またネガティブシンキングを適切に使うことで望むべき結果が得られることが示唆されています。尾崎(2013)も、ネガティブな考え方が成長に貢献すると述べており、そのメカニズムについても説明しています。マイナスに考えることは、リスクを回避する上では良い働きをしてくれるため、適切に使っていけば問題はありません。

「メンタルヘルス」
⇒マイナス思考は、デメリットが大きい

「パフォーマンス」
⇒マイナス思考は、メリットがある

とざっくりと抑えておきましょう。

コミュニケーション講座について♪

コラム1は折り返し地点です!ここで少しだけお知らせをさせてください♪ 私たち臨床心理士・精神保健福祉士は、暖かい人間関係のある社会を創ることを目的として、コミュニケーション講座を開催しています。

心理療法やソーシャルスキルの練習を勉強したい方はぜひお待ちしています。1人で抱え込まずに、専門家やたくさんの仲間と相談しながら進めていくと、心強いと思います。もしコラムを読んでみて、もっと心理学を学習したいと感じたら、こちらのコミュニケーション教室のページを参照ください。それでは先に進みましょう!

マイナス思考の改善策

ネガティブ思考を大きくする原因と改善策は、3つの大別できます。全部読むのは大変なので、当てはまる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪

①リフレーミング

偏った視点
マイナス思考が強い人は、何事もネガティブに捉える考え方のクセがあります。これは、いつも同じ見方で状況を認識してしまう偏った視点が原因です。なるべく多くのさまざまな視点を持つこと視野の広げることが大切です。

リフレーミングで視点を変える
本コラムでは物事をさまざまな視点から捉える方法として、心理療法の1つ「リフレーミング」をご紹介します。リフレーミングは、自分の考え方(フレーム)を違うフレームに変えることで、視野を広げていきます。いつもマイナスな思考をしてしまう…という方は、コラム②の解説と練習問題に取り組んでみてください。

②ネガティブ反すうを改善

「ネガティブ反すう」思考が強い
マイナス思考が何度も繰り返してしまう人は、「ネガティブ反すう」思考が強いと言えます。多くの人はマイナスの出来事があっても、しばらく経てば忘れてしまいます。しかし、ネガティブ反すう思考が強い人は悪い出来事をぐるぐると頭の中でその嫌な感覚を思い出してしまいます。

反すうを止めよう
ネガティブ反すうを軽減するには、焦らずマイペースで考えることが大切です。当コラムでは、ネガティブ反すうから抜け出すための方法を具体的にご紹介します。

マイナスな出来事を何度も思い出してしまう・・・という方はコラム③の解説と練習問題に取り組んでみてくださいね。

③コラム法で整理する

認知の歪みが強い
マイナス思考が強い人は、なんでもネガティブに考えてしまう、偏った考え方のクセがあります。このような思考パターンは認知の歪みといわれます。もし皆さんが、何事にもも、ネガティブな面を見つけてしまうとしたらかなり注意が必要です。悪い考えがさらに、別のネガティブな出来事の原因になってしまい悪循環になってしまいます。認知の歪みがあるか確認したい…という方はコラム④で確認してみましょう。

コラム法で認知の歪みを正そう
当コラムでは、認知の歪みの対処法として「コラム法」という認知療法をご紹介します。コラム法でマイナスな感情を整理することで、自分の考えを客観的に知ることができます。ネガティブ、ポジティブの2つ面から見ることができるため、考え方の偏りが改善されるのです。マイナス面ばかり考えてしまう…という方はコラム④での手順と練習問題を確認してみてください。

④じゃあどうする法

強引なポジティブシンキング
ネガティブ思考が強い場合、どうしても前向きになれないことがあります。そんな時、強引にポジティブ思考をしようとすると、かえって逆効果になる可能性があります。本来の感情をいつわるのは、精神的な負担がかなり大きいのです。

マイナス思考のままで
そこで、マイナス思考をそのまま活かしてしまう方法が「じゃあどうする法」です。マイナス思考が浮かんだら、「じゃあどうする」と自分に問いかけ、解決策を考えることで不安を緩和していきます。前向きになれない…という方は、コラム⑥の解説と練習問題に取り組んでみてください。

⑤専門機関を利用する

心理療法を独学で学ぶことに不安がある場合は、専門家の元でしっかり学ぶこともお勧めしています。 私たち臨床心理士・精神保健福祉士は、ネガティブ思考の改善やメンタルヘルスの向上を目指し、心理学講座を開催しています。独学に限界を感じた方、体系的に勉強されたい方のご参加をぜひお待ちしています。

執筆者も講師をしています(^^)
 ・リフレーミング練習と認知療法
 ・ネガティブ反芻を改善,マインドフルネス
 ・リラックスした人間関係を築う方法
初学者向け心理学教教室を開催しています

マイナス思考を転換しよう

このように「マイナスな自責」「ネガティブ反すう思考」「認知の歪み」が、マイナス思考となることが多いようです。マイナス思考は一時的であれば問題ありませんが、長引いてしまうと対人関係にひびが入ったり、メンタルが不安定になってしまうことにもなりかねません。

マイナス思考を改善できると、自分や相手の顔色を伺って生きることも少なくなり、アクティブに物事に挑戦できるようになります。そのため、人脈や仕事の幅も広がり、身体とメンタルの健康保つことができるはずです。マイナス思考コラムを通して目指していきましょう!

次回は、マイナス思考を改善する「視野を広げる」についてご紹介します。お楽しみに!(もう少し下に次のコラムボタンがあります)

★ マイナス思考の原因「自責」「反すう思考」「認知の歪み」を対処しよう

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*引用文献
大学生の抑うつにおける自動思考とネガティブな反すうの関連. ストレス科学研究, 31, 41-48.神谷慶, & 幸田るみ子. (2016). 
エレーヌ フォックス 2014 脳科学は人格を変えられるのか? 文藝春秋
Gabrile Oettingen & Thomas A. Wadden 1991 Expectation, fantasy, and weight loss : Is the impact of positive thinking always positive? Cognitive Therapy and Research Volume 15, Issue2
尾崎真奈美 2013 与える喜びの心理学:ポジティブ心理学第2世代 Journal of International Society of Life Information Science 31(1)