自己紹介,面接や就職活動に強くなる方法②手順編
自己紹介コラム①では、自己紹介の基礎を紹介しました。自己紹介で抑えておく3大事項は「①あなたには誰も興味がない」「②変則手を使うか考える」「③事前準備で9割決まる」でしたね。
今回はより具体的な自己紹介のやり方について解説します。目次は以下の通りです。
・はずせない4つのポイント
・自己紹介の例文-面接対策
・好印象になる方法
・面接の質問対策
・変則手の使い方
当コラムでしっかり対策をして面接や就職活動に強くなりましょう!
4つのポイントで評価を上げる
「短く」「簡潔」に
就職活動の面接での自己紹介は、「短く」「簡潔に」が鉄則です。おおよそ1分程度(60~90秒)でまとめるのが好ましいでしょう。
簡潔にまとめられた自己紹介であれば、面接官はもっと堀り下げて聞きたくなります。一方、ダラダラと長い自己紹介になってしまうと、マイナスの印象を与えてしまいます。
過剰な自己アピールはNG
自己紹介はあくまで入り口に過ぎません。「あいさつ」と「次の話題のきっかけ作り」が目的です。あまりにも自分の能力や知識、意欲のアピールが強すぎると、面接官を困惑させてしまいます。
場合によっては、「質問の意図を理解していない」や「空気を読めていない」等、コミュニケーションスキルを疑われることにもなりかねません。自分の魅力を端的に伝える一言や概要にとどめておきましょう。
明るい表情・大きな声ではっきりと
明るくハキハキと話すことは、面接の基本です。視覚や聴覚を使って感じ取られる印象は、その人のイメージを大きく左右します。まっすぐ面接官の顔を見て、声を前に送るイメージで話しましょう。
小さい声やこもった声は、消極的な印象を持たれてしまいます。声があまり大きくない人は、言葉尻をはっきり発声するよう心がけると良いでしょう。
5つの項目をベースに話す
自己紹介で話す内容と流れを確認しましょう。就職活動の自己紹介では、5つの項目をベースに作成しましょう。
1:挨拶
2:大学・学科/職務経歴
3:大学や学外活動での学び/キャリアでの学び・専門分野
4:ピンポイントPR
5:企業に対して魅力に感じている点
具体的な自己紹介のベースは上記となります。相手の会社によっては、3を削ってもOKですし、ある程度柔軟に作成をしてみてください。
自己紹介の例文-面接対策
ここでは面接対策になる就職活動用、自己紹介の例文を見ていきましょう。
新卒者・就職活動の場合
挨拶・出身大学・学科
「ダイコミュ大学人間科学部心理学科の○○○○と申します。本日はお時間をいただき、ありがとうございます。」
大学での学び・自己PR
「私は大学で心理学を専攻しており、特に孤独感や対人不安について研究してまいりました。そして、学外では生活支援センターでアルバイトを行い精神疾患を持つ方の援助活動を行ってきました。」
*専門分野(勉強)は必ず伝えましょう!何か1つは必ずあるはずです。
志望動機・意気込み等
「御社のメンタルヘルス業務は私が学生時代に取り組んできた研究と正に合致していると考え、自分の強みを最大限活かせると考え、志望致しました。本日はよろしくお願い致します。」
*専門分野と志望先の会社の取り組みがリンクしていることを伝えると印象UP!
中途者・転職活動の場合
挨拶・職務経歴
「○○○○と申します。本日はお時間をいただき、誠にありがとうございます。株式会社ダイコミュホールディングスに新卒入社して以来5年間、主に中国向けの医療機器の企画営業職として従事してまいりました。」
キャリアでの学び・自己PR
「上海で2年ほど現地の中国企業との折衝を重ねてきました。新規・既存顧客に対して、丁寧なヒアリングを徹底的に行い、30社ほど契約を取ることができました。」
*キャリア最大の強みをアピールしましょう。
志望動機・意気込み等
「現在の会社でも処遇は安定しているのですが、御社の〇〇社長の中国展開へのブログを拝読し、自分自身、挑戦してみたい!と転職を決意致しました。本日はどうぞよろしくお願い致します。」
*キャリアと希望会社がリンクしているとアピールする。
例文を参考に好印象な自己紹介を
それでは、先ほどの例文を参考に、みなさんも以下の手順で自己紹介を作ってみましょう。
①箇条書きにまとめる
1:挨拶
2:大学・学科/職務経歴
3:大学や学外活動での学び/キャリアでの学び・専門分野
4:ピンポイントPR
5:企業に対して魅力に感じている点
まずは伝えたいことを箇条書きでまとめてみましょう。いきなり文章化しようとしても、なかなか進まないものです。
また、書いた文章を暗記して話そうとすると、言葉に感情がこもらずマイナスな印象を与えかねません。箇条書きにした内容を頭の中で整理しつつ、自分の言葉として口に出してみてください。
②スマフォで動画撮影して確認
それでは次に、スマフォの動画モードを用意してください。そして実際に自己紹介を撮影して、チェックしてみましょう。
少なくとも以下の3点を確認してください。
1:明るくハキハキと話せているか
2:1分程度でまとめられているか
3:背筋はピンと伸び、まっすぐ前を見ているか
いかがでしょうか?面接官に好印象を持ってもらえそうな自己紹介が出来ていれば、もうこれで面接はバッチリ完璧!!と、いうわけにもいきません^^;
自己紹介は、あくまでも面接のリード部分であり、さらにそこから「求めている人材かどうか」を見極めるための質問が始まるのです。
しかし、就活面接の質問はだいたいのパターンが決まっているので、事前に準備してあれば何も怖くはありません。落ち着いて臨んでいきましょう。
面接の質問対策は必須!
質問対策のコツ
自己紹介が作成できて気が抜けてしまったあなた!!!戦いは始まったばかりです!!自己紹介のあとは、質問タイムが必ずあります。
例えば、自己紹介で述べた大学時代や前職での経験については、
「具体的にはどのような事ですか?」
「もう少し詳しく教えてください」
とほぼ質問されます。そこで具体的にエピソードを語れるようにしておきましょう。コツとしては、
「どんな行動をしてきたのか?」
「どんな成果が得られたのか?」
この2点はしっかり話せるようにしておきましょう。
それでは、よく聞かれる質問に対する解答例をいくつか見ていきたいと思います。それぞれ、新卒・中途に合わせて該当する項目を展開してみてください。
面接官から「アルバイトについて詳しく教えてください」と質問をされました。模範解答は以下のようになります。
ファーストフード店でのアルバイトに力を注ぎ、『期待値を超えるホスピタリティ』を意識して工夫してきました。
例えば、お客様から
「コ―ヒーのおかわりはできますか?」
という質問をされた場合には、
「できますよ」
と一言で終わらすだけでなく、
「はいできます!お気軽にお声掛けくださいね」
とお答えして、お客様がコーヒーを飲みほしたころに
「おかわりいかがですか?」
とお声がけするようにしていました。
接客は相手の期待を超えることを意識しづづけてきました。(行動)そのような積み重ねの結果、全国の店舗のアルバイト200名を対象とした接客コンテストでは、8位入賞することができました。(成果)
まず具体的な行動を解説し、最後に数字で成果を示しています。このように、行動+成果で伝えることで説得力が増し、仕事に対する姿勢も知ってもらうことができます。
面接官から「前職の業務内容を詳しく教えてください」と質問されました。模範解答は以下のようになります。
新規・既存顧客に対して、企業研修の企画提案をしてまいりました。私の提案スタイルは「徹底的な傾聴」です。
私は心理学の大学出身なので、この傾聴を武器に取引先と信頼関係を築くことを得意としています。
傾聴をすることで、徹底的にご要望を掘り起こし、きめ細かい提案をしてきました(行動)。その結果、売上目標の181%を達成し、リピート率も社内で3位の実績を残してきました(成果)
行動+成果で伝えることで業務内容だけでなく、自分の仕事への取り組みを伝えることができます。実績も上げているので、信頼感もありますね。
最低限の質問対策
仕事に関しては以下の質問はかなりの確率でされる質問になります。丸暗記をする必要はないですが、事前に箇条書きで解答することを考えておきましょう。
・入社したら何をしたいですか?
・弊社をどこで知りましたか?
・どの辺に特に興味を持ちましたか?
・趣味は何ですか?
・何か質問はありますか?
変則手を使うか対策!
最後に仕上げです。自己紹介の基礎編でもお伝えした通り、自己紹介は自分のスペックが足りているかどうかを考える点が非常に重要です。
自分のスペックが足りている
→変則手不要
自分のスペックが足りていない
→変則手必要
もしスペックが足りていたら、ここまでの自己紹介の練習で十分就職できると思います。しかし、もし足りていなかったら・・・思い切って印象に残る変則手を使ってみましょう。
例1 川島の例
私の場合は企画書を30枚書いて面接官に提出しました。面接後は800文字程度のアピール文章を会社に2回ほど送りました。
例2 挨拶
例えば、面接の終わりに、一度退室してから、再度部屋に入り、「あと30秒だけアピールさせてください!!」と無理やり宣言して、情熱的にアピールする。ルールを多少破ることになりますが、情熱は伝わるでしょう。
例3 小道具
大学の実績、前職の実績など聞かれたらその時のために、小道具を用意してアピールする。例えば、植物の遺伝研究をしていたら、実際に配合を変えた植物をもってきてしまうなど。
例4 「ビックワードを使う」
将来は、ジェフベソスを超える人間になる。この面接会場で私が一番御社で役に立つと確信している。などビックワードを1つぐらいは使っても良いと思います。
若いということは、エネルギーの塊です。面接官はもちろんあなたがジェフベソスになるなんて思ってもないと思いますが、とりあえず元気がある!ということは伝わるでしょう。そういったエネルギーを買ってくれる会社もあるかもしれません。
これらの変則手はあくまで一例です。これといったパターンはないので、最終的には自分自身でアイデアを練る必要があります。
就職したい会社をよく研究して、自分なりのオリジナルな変則手を後悔しないように自己紹介に繰り出してみてください!
まとめ・お知らせ
まとめ
就職活動での面接では、自己紹介で「好感はもてるか」「やる気があるか」が見られます。またそれ以上に「成果や利益を生み出せる人材」であるか「創造力があるか」ということが判断されます。
そして自己紹介後の質問の発言を通してその判断材料を集め、答え合わせをしていくイメージです。準備をご紹介した手順や例文を参考にしっかり行って、頑張っていきましょう^^
自己紹介-発展
ここで就職・転職活動をより有利に進めるために発展コラムをご紹介します。
①あがり症コラム
就職・転職活動では過剰なあがりはマイナスな評価につながる可能性があります。そこで、あがり症と上手く付き合うための方法を学んでおくことをオススメします。
あがり症コラムでは、心理学的に緊張・不安に対処する方法をまとめています。大事な場面でアガってしまう…という方は下記をご覧ください。
あがり症克服入門-体の仕組み
②笑顔コラム
相手に好印象を残す方法として王道なのが「笑顔」です。心理学的な研究によると、笑顔はもっとも印象形成に影響を与えるという報告がなされています。
笑顔コラムでは、不自然にならない笑顔の作り方・表情筋のトレーニングなどをご紹介しています。笑顔を作るのが苦手…という方は下記をご覧ください。
笑顔の作り方とスマイル練習
③アイコンタクト
アイコンタクトも笑顔に次いで2番目に印象形成に影響を与えると言われています。そこで、就職・転職活動の面接時には面接官と適度に目線を合わせることが大切です。
アイコンタクトコラムでは、緊張しない視線に合わせ方・何秒間合わせればよいかなどをご紹介しています。視線をそらしてしまう…という方は下記をご覧ください。
アイコンタクトの意味とは
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