スピーチの印象を良くする8つのコツ
スピーチのコツコラム①ではスピーチの構成や心構えついて概観していきました。今回は
「スピーチの印象を良くする8つのコツ」
について解説していきます。
スマホで撮影してみよう!
いきなりですが皆さんに1つお願いがあります。これから非言語部分のチェックを行うのですが、文章を読むだけだとあまり効果がありません。
一度自分の話す姿を動画で撮影して、チェックしてほしいのです。
スピーチの内容はコラム2でお伝えしたフォーマットでとりあえず話してみましょう。
そのあと以下の文章に進んでください。
↓
撮影しましたか?
↓
↓
8つのチェックポイント
それでは以下8つのチェックポイントを確認していきましょう。
当てはまるものがあったら、改善策に進んでください。
よくできているな~と感じたら改善は不要ですう♪飛ばしてしまいましょう。
①声は大きいですか?
→NOの方のみ
声の大きさは、
・遠くに聞かせるイメージ
・第一声を特に大きい声で
の2点を意識しましょう。遠くに聞かせるイメージを持つと自然と大きな声が出やすいので、聞き手で一番遠くの人に話しかけるつもりでスピーチをしてみましょう。
また、はじめの第一声が大きいと、聞き手に肯定的な聞く姿勢を持ってもらえ、全体的にも良い印象を与えやすくなります。
②早口にならずに話せましたか?
→NOの方のみ
スピーチでの話す速度は、極力ゆっくりを心がけましょう。ゆっくり話すことを意識すると余裕があるように思われ、言葉にも重みが出ます。
相手が聞き取りやすいスピードは、1分間に300~350文字前後だと言われています。
相手が聞き取りやすく、理解しやすいスピーチの速度を意識してみましょう。
③言葉と言葉の「間」がありますか?
→NOの方のみ
句読点のところで、「0.5~1秒の間」を入れながら話すとスピードが上がりにくくなります。聞き手にとっても「間」があると、内容も頭に入りやすくなり、次の言葉にも集中しやすくなります。
また、間をもたせるために「え〜」や「あの〜」等の余計な言葉を言う癖があると、聞きづらい上にたどたどしい印象を与えてしまいます。
「間」を恐れずに、ぐっとこらえて心の中でつぶやくようにしましょう。
④抑揚はありますか?
→NOの方のみ
声の強弱・緩急を工夫してメリハリのある話し方しましょう。例えば、始めはゆったりと落ち着いたトーンで淡々と始まり、スピーチが進むにつれて若干スピードを上げていくと臨場感が出てきます。
そして、重要なメッセージ部分は強調して印象付けましょう。
スピーチはゆっくり話すことが基本ですが、単調だと催眠術のように聞き手の眠気を誘ってしまいかねませんので気を付けましょう。
⑤笑顔はありますか?
→NOの方のみ
スピーチでは親しみやすい自然な笑顔が基本です。表情と声はリンクするものなので、笑顔の明るい表情だと声にも表情が出て聴きやすくなります。
さらに、スピーチ内容に合わせた喜怒哀楽や真剣さ等、豊かな表情だと聞き手の共感も得やすくなります。まずは、目をしっかり開いて、少し口角を上げ、笑顔を作る練習からしてみましょう。
⑥視線は安定していますか?
→NOの方のみ
聞き手一人一人とアイコンタクトを取りながら、「自分たちに話してくれている」という感覚を持ってもらいましょう。
目線を下に向けたまま、聞き手と全く目を合わさず淡々としたスピーチになってしまうと、聞き手のやる気は次第に薄れてしまいます。
人数が多い場合は、全体をいくつのエリアに分けて目線を移していきましょう。そのようにすることで、全体を見渡しているようになり、余裕のあるスピーチに見せることができます。
⑦猫背になっていませんか?
→NOの方のみ
背筋がピンと伸びた姿勢の良いスピーチは、自信を感じられ好印象です。逆に、姿勢が悪いだと、消極的な印象を与えてしまいます。
また、猫背になり目線が下向きのまま声を出すと、暗く低めの声になるのに対し、背筋を伸ばし目線が少し上向きのまま声を出すと、明るく高めの声になります。しっかり背筋を伸ばして胸を張り、ほんの少しだけアゴを引いてキレイな姿勢を保ちましょう。
⑧身振り手振りを上手く使う
→NOの方のみ
聴衆を引き込むためには、ジェスチャーやボディランゲージといった適度な身振り手振りが効果的です。やる気や一生懸命さをアピールできるので、意識的に使っていきましょう。
具体的には、
・数字は指で示す
・大小や時間軸を手の幅で表現する
・キーワードを手で強調する
(例:お・も・て・な・し)
など、自然にゆったりと、意味のある動きを取り入れていきましょう。
スピーチを何度も練習!
まとめ
いかがでしたか?なかなか1発ではうまく行かない方も多かったと思います。何度も練習をしいて自分自身のポイントができているかチェックをしてみましょう。
コツは、目の前に聴衆がいると思って、やってみることです。客観的に自分のスピーチを見るというのはなかなか気恥ずかしいかもしれませんが、繰り返し練習をしていけばスピーチ力は確実に磨かれてきます。
ぜひ、スピーチの非言語部分について生き生きと話せるようにしましょう♪
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コラム監修
名前
川島達史
経歴
- 公認心理師
- 精神保健福祉士
- 目白大学大学院心理学研究科修士
取材執筆活動など
- AERA 「飲み会での会話術」
- マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
- サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
- TOKYOガルリ テレビ東京出演
ブログ→
YouTube→
Twitter→*出典・参考文献
藤木美奈子・前川志津・勝又恵理子(2010)「スピーチに対する自信は何によってもたらされるか―授業内容との関係から―」Obirin today教育の現場から10,49-64,2
樋口匡貴・南谷のどか・藏永瞳・深田博巳(2007)「スピーチ状況における“あがり”の対処法とその効果」広島大学心理学研究第7号pp.93-101.
藤原武弘(1986)「態度変容と印象形成に及ぼすスピ-チ速度とハンドジェスチャ-の効果」心理学研究,57,200–206.
矢野香(2015)「『話しの上手さ』に対する学生と社会人と人事担当者の判断要因の相違」日本大学大学院総合社会情報研究科紀要No.16,197-207
スナイダ―美枝 (2010)「発表の身体動作について:非言語コミュニケーションとしてのスピーチ」桜美林論考言語文化研究, 27, 309–323.
野口敏(2014)「一瞬で心をつかむ話し方「気持ち」を伝えて「信頼」を勝ち取る74のテクニック」学研プラス
ジェレミー・ドノバン(2013)「TEDトーク 世界最高のプレゼン術」新潮社
佐藤綾子(2014)「非言語表現の威力 パフォーマンス学実践講義」講談社現代新書
テオくんしか勝たん