>
>
>
コミュニケーション能力UPを発話スキルで

コミュニケーション能力-発話①1問1答を改善しよう

私たちは、大きくわけると「傾聴」「発話」のいずれかでコミュニケーションを行っています。そのため、どちらかのスキルを重点的に伸ばすことは、コミュニケーション能力を伸ばしていくうえでとても効果的です。

会話においてはどちらのスキルも大切ですが、会話の基礎は「発話」ですから、コミュニケーション能力を伸ばすうえで発話スキルは外すことができません。

コミュニケーション能力を発話スキルで伸ばそう

3つのメリット!コミュニケーション能力UP

まずは、発話スキルの重要性についてお話したいと思います。発話スキルには、優れた点が多くあります。

1:発話は万能なコミュニケーション能力

発話は、自分が主体になって会話を構成するため様々なタイプの人との会話で使える、コミュニケーション能力の1つです。

傾聴の場合、話をあまりしないタイプの人であれば、色々な傾聴スキルで会話を広げることが必要ですし、相手が話す内容によってセンスのある返しも…。話をする相手によって柔軟な対応が求められます。

この点で発話は万能です。発話スキルがしっかり備わっていれば、相手のタイプに寄らず楽しい会話を作ることができます。

2:コミュニケーション能力に自信がつく

発話は積極的な会話を実現してくれるコミュニケーション能力です。自分が主体的に会話を作ることができるため「自分の話題で笑いがとれた」「自分で会話ができた」という成功体験から自信をつけることができます。

もちろん、傾聴でも十分自信をつける事ができます。しかし、傾聴は相手の話を受けて対応するため少し受け身の印象になります…。発話という主体的な行動が自信につながります。

3:発話の上達は傾聴スキルも伸ばす

発話ができると会話にボリュームを出すことができ、結果的に傾聴スキルを伸ばすことにもつながります。

例えば、会話の相手が次のように発話したとします。

「今日は、人気店の手作りパンを食べてとても美味しかった」

発話が苦手な場合、

「美味しかったんですね」
「へー人気店のパン食べたんだ」
「手作りパンだったんだね」

など、傾聴の返しがシンプルになりがちです。しかし、発話スキルがあれば

「へー、手作りで美味しっていいね。安心して食べられるし、人気店なら味もはずれがなさそう。今度行ってみたいからよかったらぜひ教えてか~。ちなみに、おすすめのパンある?」

こんな返し方もできます。このように、発話スキルがあれば、傾聴スキルを高めることもできます。このように、発話はコミュニケーション能力を伸ばすメリットが多くあります。

発話の魅力と研究からコミュニケーション能力を解説

話す力は幸福感を増大!

発話に関する研究は、ソーシャルスキルという分野で盛んにおこなわれています。

ソーシャルスキルは、会話を続けたり、初対面の人と話を続けるなど対人場面におけるコミュニケーション能力のことで、発話を考えるうえでとても参考になる分野です。

相川・藤田(2004)が大学生1002名を対象に行った「成人用ソーシャルスキル自己評定尺度」調査では、自分の意思を抑えることなく相手に伝えるコミュニケーション能力と対人不安・孤独感・抑うつとの関係性を分析しました。

主張性からコミュニケーション能力を解説

「自分が不愉快な時は、はっきりと苦情を言う」「親しい人に頼まれても,やりたくない事ははっきりと断る」などの主張性スキルがあると、対人不安・孤独感・抑うつなどネガティブな気持ちを軽減させることがわかりました。

この結果から、話す力が無いと、対人不安や孤独感などからメンタルヘルスに不調をきたす可能性があると推測できます。

そして、話す力は孤独感とも関係性があります。

高木(2004)が大学生306名に「自己開示と孤独感との関係」について調査研究を行いました。下記図は、自己開示の量と孤独感の相関について示しています。

自己開示と孤独感の相関について解説

研究では、男女ともに、自己開示の量と孤独感は負の相関にある事がわかりました。自己開示の量が増えると孤独感が小さくなり、逆に自己開示の量が減ると孤独感が大きくなります。

この結果から、会話を通した自己開示量を増やすことは孤独感の軽減につながることが推測できます。これは、話す力が、トレスを軽減し心理的幸福感を高める効果になるとも言えます。

研究結果から話す力はメンタルヘルスを保つ上でも欠かせないコミュニケーション能力といえそうです。

3つの禁止!発話でやってはいけないこと

発話トレーニングの前に、発話でやってはいけない「3つの禁止」について紹介します。

絶対禁止!「~ない」

会話で一番良くないのが「知らない」「興味がない」「○○はやらない」など「~ない」という返しです。

例えば

「今日のランチは何を食べますか?」

という質問に対して

「今日は食べない」

正直な返しだとしても、話し方としては一番NGです。。。これでは、会話が広がらないうえ、相手が話をしたくないのかな…と思ってしまったり、嫌悪感を抱かれてしまう可能性もあります。

コミュニケーション能力と発話の禁止事項

「ない」ことが事実の場合は「ない⇒ある」とい言い換えて返すよう心がけるといいですね。例えば、ランチを食べない事を返す場合なら

「今日は忙しいから食べられないかなー。気分的には○○でハンバーグランチを食べたいね」

など、「ある」を意識して返すことがコミュニケーション能力UPにつながります。

禁止!1問1答

2つ目は、返しが一言で終わってしまう1問1答です。

例えば

「好きな料理はなんですか?」
「ラーメンです・・・」

どちらもNGです。

このように1つの質問に対して、ひと言で返してしまう会話は、質問した相手にとても負担です。次の質問に関して気を使ってしまったり、話をする気が無いのでは…と、マイナスの印象を持たれてしうまう場合もあります。

そんでもって法でコミュニケーションUPを

「1問1答」の対処には、そんでもって法がおすすめです。

先ほどの例のケースなら

「ラーメンです。(そんでもって)・・・・」とつぶやきをしてみましょう。

 ↓
 ↓

いかがですか?何か言葉がでてきませんか。

 ↓
 ↓

どうでしょうか?私の場合

「ラーメンです。(そんでもって)豚骨系のスープが好きなので○○店によく行きますねー」

このように”そんでもって”とつぶやくと、返しの言葉に情報がプラスされていきます。

慣れないうちは言葉が出てこないかもしれませんが、私の経験だと7割くらいは改善できましたね。1問1答になる癖がある方はぜひ試してみてください。

禁止!質問の待ち癖

3つ目は、相手からの質問を待つクセです。

「質問されるまでは話はしない!」
「相手からの会話を待ってから話そう」

このような消極的な気持ちでは、コミュニケーション能力を伸ばすチャンスを逃してしまいます。会話では相手からの質問を待つだけではなく、自分から話題を提供する姿勢を作っていきましょう。

積極的な姿勢がコミュニケーション能力を伸ばす

自分から積極的に話題を提供するコミュニケーションへの姿勢そのものが、コミュニケーション能力を高めてくれます。

発話でコミュニケーション能力UP!

今回は、発話スキルの重要性・効果、禁止事項について、ご紹介しました。

次回からは、発話スキルを具体的にトレーニングする方法を解説していきます。ぜひ実践して身につけていきましょう。

次回は、コミュニケーション能力-発話②「5W 発話法」を解説します。お楽しみに!

*出典
大学生の自己開示と孤独感の関係 高木浩人 2006
成人用ソーシャルスキル自己評定尺度の構成 相川充 藤田正美 2005



発話の重要性と3つの禁止事項をまずはチェック!