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コミュニケーション能力の伸ばし方を解説

コミュニケーション能力‐心理④自己肯定感の持ち方

コミュニケーション能力-心理③では、対人不安を軽減する方法を紹介しました。3つの対処法を元に、不安を軽減させてコミュニケーション能力を伸ばす機会をしっかり増やしていきましょう。

今回は「自己肯定感の持ち方」を解説します。自己肯定感が低いとコミュニケーションが消極的にり、コミュニケーション能力を伸ばす機会を逃してしまうこともあります。適切な持ち方を身に付けることで、コミュニケーション能力を向上させるチャンスをしっかりと活かしていきましょう。

自己肯定感の持ち方でコミュニケーション能力を向上させよう

自己肯定感とは

自己肯定感とは、「自分の存在を積極的に認めること」です。自己肯定感が低いと、

・他人に意見が言えない
・精神的に不安定になる
・人の言葉を素直に受け入れることができない

など、コミュニケーションで様々な問題が起こります。

自己肯定感は、自分を大切な存在・自分はかけがえのない存在と考えることが土台となります。そのため、自己肯定感が持てない(=自分の存在を認められないため)と「自分なんて、人と話す価値も無い」という気持ちのままコミュニケーションをすることになります。

これは、他人からは謙虚にみえても本人にとっては、とてもつらい状況のため、コミュニケーションで問題が起きたり、コミュニケーションそのものに消極的になってしまいます。

自己肯定感を下げる自己嫌悪とは

自己肯定感が持てないと、コミュニケーション能力を伸ばす機会を逃してしまうのはもちろん、人付き合いがうまくできない自分のことが嫌になってしまい自己嫌悪に陥ることもあります。

自己嫌悪の代表的な気持ちは

・周りと比べて能力が低いと思う
・自分の見た目が嫌い
・こんな自分はダメだと思う

などです。失敗や失望からこの気持ちが強くなると、自己嫌悪の症状がひどくなりメンタルヘルスにもマイナスの影響を与えてしまうこともあります。また、自己肯定感を更に下げてしまう要因となるため、極端な考え方には注意が必要です。

自己嫌悪からコミュニケーション能力を考える

自己肯定感が形成される時期

自己肯定感は、子供のころの環境が大きく影響します。

例えば、

・両親から何をしても褒めらなかった
・両親からの期待が大きかった
・小さいころいじめにあっていた

などの経験は自己肯定感を低くします。自己肯定感は、子供のころの体験が影響しているため、過去と向き合い自分を客観的に見つめながら、自分が認められない原因を知ることがとても大切です。

そのため、自己肯定感を持つには少し時間がかかります。ゆっくりと身につけて、コミュニケーション能力を高めていきましょう。

自己肯定感でコミュニケーション能力をUP

コミュニケーション能力を伸ばす、自己肯定感の持ち方を3つご紹介します。

1:リフレーミング技法
2:アイデンティティの確立
3:スモールステップで成功体験を

自分にあった方法で自己肯定感を高めて、コミュニケーション能力を伸ばしていきましょう。

1:リフレーミング技法

リフレーミング技法は、物事の見方を違う枠組みで見ることで、家族療法や解決志向アプローチ(Solution Focused Approach :SFA )などの、心理療法として使われています。

自己肯定感が持てない人は、マイナスの面やできないこと、失敗にばかり目がいきがちです。しかし、私たちにはマイナスの面ばかりではなく、プラスの面も必ずあります。リフレーミングで、必ずある自分の中のプラスの面をさまざまな視点から探していきましょう。

例えば、
「自分は仕事を進めるのが遅いため、作業量をさほどこなせない…」と感じてたとします。

仕事が遅い

・仕事が丁寧
・繊細な仕事が得意

と考えることもできます。

物事は枠組をかえることで、プラスにもマイナスにも変えることができるのです。リフレイーミングでコミュニケーション能力を高める

3つ方法でコミュニケーション能力をUP

リフレーミングがしやすくなる3つのポイントをご紹介します。

①性格リフレーミング
ネガティブな性格をリフレーミングしてみましょう。「自分がもっているこの性格だからこそできることは?」と考える点がポイントです。自己肯定感を下げているネガティブな性格をポジティブに変換することでコミュニケーション能力を高めることができます。

②状況リフレーミング
「今の状況は、別の悪い結果よりは良いのでは?」と考えてみましょう。物事は時と場所が変われば良い結果になることもあります。「もっと悪い結果よりもOK」とリフレーミングしてみてくださいね。

③プラス価値リフレーイング
「もしかしたらプラスの価値があるのでは?」と考えてみましょう。もっとプラスの意味があるのでは?と考えるのがポイントです。どんなにマイナスの状況でも、プラスの価値を見出すことはできますよ。

3つのポイントはいかがでしたか。自分だけの捉え方だと、新しい見方(フレーム)はなかなか思いつかないと思います。まずは、「他人ならどう考えるだろう」と自分に問いかけ、客観的に物事をみていくと実践しやすいですよ。

2:アイデンティティの確立

自己肯定感は「アイデンティティ」について理解を深めると効果的に高めることができます。

アイデンティティは、エリク・エリクソンが提唱した言葉で、自分自身を形成していく青年期に「これが自分だ!」と感じる感覚のことです。

自分なりの価値観や生き方が確立できた感覚「アイデンティティの確立」といいます。そして、アイデンティティをうまく確立できていない状態を「アイデンティティの拡散」といいます。

アイデンティティが確立できていないと、自分のやりたことがわからない…、個性を発揮できない…といった状態のため、自分に自信がもてず自己肯定感もはぐくむことができません。

このことは、研究でも明らかになっています。

アイデンティティからコミュニケーション能力を考える

中間ら(2015)が453名の大学生を対象に行ったアイデンティティ発達の様相をとらえる尺度を作成した調査では、アイデンティティが確立されているほど、自分に価値があると考えられる示されています。

アイデンティティの拡散の問題には、自分なりの価値観をもって認めることが大切です。長期的な対処が必要なケースが多く、すぐには十分な成果を得るのは難しいかもしれません。

しかし、少しづつ気持ちを変えていくことで、自信が持てない気持ちが軽減できると思います。じっくりとアイデンティティについて考えていく中で、自分を形成してコミュニケーション能力を高めていきましょう。

アイデンティティの形成を目指そう

ここで、アイデンティティの形成を目指していくつか質問をします。いずれも「幼少期・学生の時・最近」と時期を分けて考えてみましょう。

質問1
これまでの人生で充実感や幸せを感じたことはどんなことですか。「幼少期・学生の時・最近」と時期を分けて考えてみましょう。

幼少期

学生の時

最近

 

解答例
幼少期
→ゲームをしている時/夏休みの工作で表彰された
学生の時
→学園祭で企画や運営をしたこと/ダンス部で一生懸命練習を積んで大会に出たこと
最近
→仕事のプロジェクトをみんなで仕上げたこと/学生時代の友達と旅行に行ったこと

質問2
これまでの人生で、自分をほめてもいいと思うことはどんなことでしょうか?「幼少期・学生の時・最近」と時期を分けて考えてみましょう。

幼少期

学生の時

最近

 

解答例
幼少時
→家族のお手伝いをしたこと/手術を頑張ったこと
学生の時
→部活動に休まず参加したこと/宿題をしっかり行ったこと
最近
→新しい仕事にチャレンジしつづけていること/自分で決めた運動を休まず行っていること

質問3
質問1・質問2で挙げたことを、将来につなげるためにはどうしたら良いでしょうか?


 

解答例
・自分は困難があっても乗り越えていける
・自分の作ったもので人を喜ばせることができるといいな
・新しいことにチャレンジできる職場環境だと楽しくなりそうだ

コミュニケーション能力を高めて自信を持とう

3:スモールステップで成功体験を

自己肯定感を高めるのに最も効果的なのが成功体験をすることです。「自分は○○ができる」という体験が自信となり、自己肯定感を高めてくれます。

今回は、達成感を味わいながら成功体験を積む「スモールステップ計画」をご紹介します。スモールステップ計画は、目標を細分化することで小さな目標をクリアして行く方法です。小さな目標を達成する中で、自信や達成感を味わいながら、最終的な目標を達成を目指します。

スモールステップ計画は3つの手順で作っていきます。

1:最終目標を決める
2:小さな目標に細分化して、難易度をつける
3:目標達成するための工夫を考える

目標は、現実的具体的、そして必ず期日の設定を行いましょう。また、小さな目標はあまり難しく考えず最終目標に関連していればOK!気軽に作っていきましょう。

そして、モチベーションを維持するために、目標達成のメリットやうまくいかないときの対処法も用意しておくとよいですよ。

成功体験を積んでコミュニケーション能力を高めよう

コミュニケーション能力を伸ばそう

コミュニケーション能力を伸ばすために必要な「自己肯定感の持ち方」について、ご紹介しました。いかがでしたか。

次回は、コミュニケーション能力コラムは「信頼関係の築き方」について解説します。次回もお楽しみ!



3つの方法で自己肯定感を高めていこう