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バーンアウトの克服方法「運動不足」を解消しよう⑥

バーンアウトの克服方法「運動不足」を解消しよう⑥

コラム①では、バーンアウトについて概観していきました。重要な要素としては、「①心理学研究」「②新しい目標を探す」「③限界設定」「④ソーシャルサポート」「⑤運動不足を解消」「⑥医療の力を借りる」の6つでしたね。

今回は、「⑤運動不足を解消」を解説していきます。

ジェームズ=ランゲ説とは

バーンアウトの時は、体がだるさを感じることがあり、仕事や勉強、運動することに積極的になれないという方も多いでしょう。実は、こころと体の状態は深く関わっているのです。バーンアウトな状態に対処するためには、感情と関係を理解しておくことも大切です。

体と感情の関係はいくつかの説があります。その中でも、ジェームズ=ランゲ説は「身体の変化が感情を引き起こす」という説です。風邪気味の時など、身体の反応が起きた結果、悲しいとなどの感情を感じる心のシステムです。

燃え尽き症候群 回復

簡単に言うと、“体が元気でないから心も元気でないのだ”ということなります。ジェームズ=ランゲ説はやや強引な理論だと感じる方も多いのではないでしょうか?

しかし、体と心のかかわりは深いので、私は参考になると考えています。もうわかりしやすく説明しますと、以下の2つ、どちらがバーンアウトになりそうでしょうか。

燃え尽き症候群

おそらく後者の方が心も不健康なものになりやすいでしょう。体と心は連動していますので、心だけでなく、体調の面からのアプローチも十分効果的だと考えられるでしょう。

バーンアウトと運動不足

*運動不足とメンタルヘルスについて動画を作成しました。

*監修の川島(精神保健福祉士)が解説しています。
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運動と抑うつの関係について、あるIT企業の社員を調査した研究があります。甲斐(2011)は、IT 関連企業 の従業員2952名に対して、1週間の運動量が、1年後の抑うつにどの程度関係するかを調べました。

下記の図をご覧ください。余暇時間に運動をする時間が1週間当たり「0分」の人たちを基準として、1週間に運動する時間が「135分未満の人たちと135分以上運動する人たち」とを比較しました。

無気力 対処法

その結果、135分以上運動している人たちと比較すると、135分未満の人たちうつ病のなりやすさが2倍以上に上ることが分かりました。

この研究から、運動習慣をもつことで、抑うつのリスクを減らすことができると考えられます。週に2時間以上、というとかなり大変かもしれませんが、運動する習慣がココロの健康にもよい働きをしてくれるのです。

バーンアウトの時は、なかなか活動的にはなれない思います。ただ、体を動かさないと、ますます気力が減退していきます。近場の公園をウォーキングする、ストレッチをする、筋トレをするなど、体の健康を維持するように気をつけましょう。ほんの少しでも運動をするだけで、案外にもやる気がみなぎってくることを実感できるでしょう。

バーンアウトは運動で克服

身体面からバーンアウトを克服する方法をご紹介しました。いかがでしたか。運動が足りてないかもな…と感じる方は、わずかでもいいので意識してみてください。いきなりハードな運動習慣を持つのは難しいかもしれませんが、まずは「1日の歩数を少し増やしてみる」など、できるところから始めて、バーンアウトの改善を目指していきましょう。

次回は「⑥医療の力を借りる」をご紹介します。

★ 運動は燃え尽き症候群を和らげる!

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目次

①バーンアウト-概観
②心理学研究で理解
③「新しい目標を探そう」
④「限界設定」で適度な努力
⑤「ソーシャルサポート」
⑥「運動不足」を解消しよう
⑦「医療の力」を借りよう

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
・甲斐 裕子 永松 俊哉 山口 幸生  徳島 了 (2011)余暇身体活動および通勤時の歩行が勤労者の抑うつに及ぼす影響. 体力研究, 109, 1-8.