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相関関数とは?強さの指標,散布図,因果関係との違いを公認心理師が解説

相関関数とは?強さの指標,散布図,因果関係との違い

はじめまして!公認心理師の 川島です。私は現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。

今回は「相関関数」についてお話していきます。目次は以下の通りです。

  • 相関関係とは?
  • 因果関係との違い
  • 散布図ってなに
  • 練習問題

しっかりとお伝えしたいので全部で5分程度かかります(^^;ちょっと大変ですが、是非お付き合いください。

相関関係 意味

相関関係とは?

相関関係を知るメリット

皆さんは相関関係という言葉を耳にしたことがありますか?心理学の世界では相関関係は最もポピュラーな指標で、様々な論文で使用される指標です。

相関関係が分かると、論文を読みやすくなるので、本格的に心理学を学びたい方は抑えておきましょう。

意味

相関関係は心理学辞典(1990)によると

二つの 変数間の 相互関係を 表す指標

と定義されています。上記の定義には3つのキーワードが入っています

・2つ
相関関係は2つの関係を見る指標です。

・変数
変数とは、変わる数字という意味です。2つの変数はお互い変化することを意味しています。

・相互関係
相互関係とは、お互いが影響し合うという意味になります。よく因果関係と対比されますが、因果関係が一方通行で主従関係があるのに対して、相関関係は相互に影響し合うフラットな関係なのです。

具体例

例えば、細田・田嶌( 2009)の研究では、「自己肯定感」「他者肯定感」は相互にプラスの影響があることが分かっています。まずは下記の図をご覧ください。

このように、二つの要素が関係し合い、一方が変化すると、もう一方も変化する関係を相関関係と言います。

**の意味

中央にある数字には「**」という印がついています。これは、ざっくりと統計的に有意差が出たという意味があります。

米印があると、主張に使えるという慣習があります。無印の場合は、根拠として使えないので気を付けましょう。

相関とは

数字の強さ

次に数字を見ていきましょう。これは、専門用語で「相関係数」といい、相関関係の強さを表しています。相関関係は基本的には、1~ー1の間を取ります。

・数字が大きければ「強い相関」
・数字が少なければ「強いマイナスの相関」
・0に近いほど「相関が小さい」

を表しています。相関の強さはの一般的な目安としては、以下のようになります。

統計を理解

今回の、「.41**」の数字は、プラスの相関であることが分かりますね。このように、相関係数を知っておくことで、どのくらい相関があるのか読み解くことができます。

相関関係と因果関係

相関関係と似たことばに因果関係という言葉があります。この2つの違いを知っておくことで、より相関関係の理解が深まります。

相関関係は、お互いに影響し合う関係でしたが、因果関係は「一方通行」の関係を意味します。以下の図をご覧ください。

分かりやすく解説

スマホ利用時間が増えれば、アプリダウンロード数も増えますし、ダウンロード数が増えればスマホ利用時間も増えることが考えられます。この場合は、2つは相互に影響し合っているため「相関関係」にあると言えます。

相関関係と因果関係

一方で、気温が上がれば扇風機の売上は上がりますが、扇風機の売上が上がっても、気温は上昇しません。つまり、この関係は一方通行で、「因果関係」にあると言えます。

このように、どちらか1つのものが、ある1つのものに一方的に影響を与えている関係を「因果関係」があると言います。

散布図で理解を深める

相関関係は「プラスの相関」「マイナスの相関」「無相関」の3つの基準があります。これをパッと見で判断できるのが、「散布図」と呼ばれるグラフです。それぞれ解説していきます。以下の図をご覧ください。

まずはプラスの相関から見ていきましょう。

正の相関

このように、「右肩上がり」に散布される図は、1つが大きくなると他方も大きくなるプラスの相関にあると、読み取れます。

続いて、マイナスの相関はどうでしょうか。

相関

こちらは、プラスの相関とは逆に「右肩下がり」に散布されています。一方が大きくなると、他方が少なくなります。

最後に無相関を見ていきましょう。

無相関

2つの軸の間に一定の傾向が見られずに、バラつきがあります。こうした結果となった場合、「無相関」であると読み取れます。

このように、相関関係を視覚的に理解するために、グラフを用いる場合があります。数字だけではなくグラフ化した場合、どのような傾向が現れるのか知識として備えておきましょう。

練習問題で理解!

実際に練習問題で理解を深めていきましょう。

練習問題1

自己肯定感と居場所感との関係

上図は相関関係、因果関係のどちらを表していますか。また、相関の強さはどのぐらいでしょうか。
⇒「          」

 

*解答例
⇒「相互に影響し合っているので相関関係にあると言えます。0.4~0.7に該当するため、プラスの相関にあると考えられます。つまり、居場所感が高いと、自己肯定感も高い傾向が読み取れます。

練習問題2

相関関係を理解!

上記のグラフは、「プラスの相関」「マイナスの相関」「無相関」のうち、どれに該当するでしょうか。
⇒「            」

 

*解答例
⇒「右肩下がりの傾向があるため、マイナスの相関が見られます。」

相関関係を読み取ろう!

今回は、一般向けに相関関係について解説していきました。相関関係が分かるようになると、心理的影響やコミュニケーション技術の働きなどを「統計的な見地」から知ることができます。

信頼できる情報なのか、そうでないのかを読み取れるようになります。論文を読む際は是非相関関係に着目してみてください。♪

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
・中島 義明 子安 増生 繁桝 算男 箱田 裕司 安藤 清志 (1999)心理学辞典 有斐閣
・中学生におけるソーシャルサポートと自他への肯定感に関する研究 細田 絢,田嶌 誠一 2009 年 57 巻 3 号 p. 309-323
・齋藤富由起・小野淳・社浦竜太・守谷賢二(2008) 高校生における居場所感と自己肯定感および無効化体験の関連性 千里金襴大学紀要(2008) p69‐81