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対人恐怖症を克服法「森田療法」を解説

対人恐怖症を改善する-公的自己意識との付き合い方④

コラム①では、対人恐怖症について概観していきました。今回からは、具体的な対処法についてより深く解説していきます。少しおさらいをしておくと、「①私的自己意識」「②失敗過敏の見直し」「③ほっとする思考」「④スモールステップで慣れる」「⑤あるがまま森田療法」「⑥会話力をつける」の6つの対処法がありました。

今回は、対人恐怖症を緩和する方法の1つ目「私的自己意識」についてご紹介します。*当コラムは動画解説もあります。良かったら参考にしてみてください♪チャンネル登録をして下さると励みになります♪テキストで読みたい方は飛ばしてご覧ください。

・練習1

・練習2

公的自己意識と対人恐怖

公的自己意識については、コラム②でも解説しましたが、軽くおさらいをしておきましょう。自己意識には以下の2つがありました。

1.公的自己意識
周囲からの評価に意識が集中すること指します。「公的自己意識」が高くなると対人恐怖を招きやすくなると考えられています。

2.私的自己意識
周りにどう見られるかよりも、「自分がどうしたいか」を大切にする自己意識です。人の意見に大きく左右されないため、公的自己意識よりもメンタル的に安定していると考えられています。

対人恐怖症の方は、公的自己意識が強いので、積極的に私的自己意識を身に付けていくことが大切です。

 

 

自己観察で対人恐怖症を軽減

背伸びしない!2つの対処法

周りの評価が気になって、人と関わるのが怖くなってしまう人は、“今行っていることに注意を集中する”ことが有効です。例えば、会議の場面で上司の顔色をうかがいすぎてしまう時には、発言内容にしっかり注意を向けるなどすることです。

では、公的自己意識を和らげるコツを2つ紹介していきたいと思います。

1:必要以上に自分を良く見せようとしない

公的自己意識が高い人は、どうしても「自分を良く見せよう」とか「相手からよく見られたい」と思ってしまいがちです。そのために、相手からの評価が常に気になり、結果人と接するのが怖くなってしまいます。

相手の評価に左右されないためには、必要以上に自分を良く見せようとしないことが大事です。時には、失敗する姿を相手に見せてもいいですし、うまくいかない自分をさらけ出す勇気も必要です。

“自分を良く見せよう”と常に思っている人は、思い切ってありのままの自分をさらけ出す場面を作ってみましょう!

NG例
・笑顔より無表情の方が綺麗(かっこいい)
なるべく無表情

・年収は平均だが、お金持ちに見られたいので
ブランド物を買って着飾る

OK例
・笑顔より無表情の方が綺麗(かっこいい)
だけどそれも含めて自分、笑顔を大事に話す

・年収は平均なので、ブランドものは買わない

 2:公的自己意識から私的自己意識への切り替え

周りの評価が気になってしまうときは、私的自己意識に切り替えることが大事です。見られているという受け身的な立場から、自分がどうしたいか?という能動的な意識を向けることです。ちょっとわかりづらいですね。

具体的には、

・自分がしたい話をする
・聞きたいことを聞く
・多少自分勝手に自己開示

といったことです。

NG例
・雑談場面で最近食べたおいしい食べ物屋の
話題を話したいが、うまくはなせないと
恥ずかしいから離さない

・周りが進めるから、本当はやりたいことがあったが
大手の会社に入る

OK例
・雑談場面で最近食べたおいしい食べ物屋さん
の話を聞いてもらいたいと思った!うまく話せなくても
OKたまには自由に話す!

・周りが大手の会社へ進めるけど、本当にやりたいことが
あるので小さい専門的な会社に入る

恐怖心をなくして対人恐怖症を軽減しよう

周りを気にする対人恐怖克服

いかがでしょうか。公的自己意識の高さと、対人恐怖傾向は統計的にも相関関係が認められています。つまり、自分が評価されていることを強く意識する人は、対人恐怖症ともかかわりが深いことを示しています。

公的自己意識を和らげて、対人恐怖症に対処していくには、必要以上に自分を良く見せようとしないことです。背伸びをせず、ありのままで他者と関わっていくという姿勢が大事になります。

今回は、対人恐怖症との関係が深い、公的自己意識について解説をしていきました。

次回が、対処法の2つ目「失敗過敏を見直す」をご紹介していきます。

★ 背伸びをせず ありのままで他者と関わってみましょう

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目次

①対人恐怖症-概観
②対人恐怖症の原因
③簡易診断でチェック
④公的自己意識を和らげる
⑤認知の歪みを修正しよう
⑥「ほっとする思考」
⑦「スモールステップ」
⑧「森田療法」とは
⑨会話力UP「SST」とは

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
堀井俊章(2001) 青年期における自己意識と対人恐怖心性との関係 山形大学紀要12,4
城月 健太郎・児玉 芳夫・野村 忍・足立 總一郎 2013 不安のコントロール感に関する基礎的検討―社交不安障害の観点から― 心身医学, 53:408-415