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悪影響「動脈疾患とタイプA」②

フラストレーションの悪影響「動脈疾患とタイプA」②

コラム①では、フラストレーションについて概観していきました。コラム②からは、フラストレーションについてより深く見ていきます。少しおさらいすると、「①動脈疾患とタイプA」「②抑うつとQOLの低下」「③溜まる原因」の3つでしたね。

今回は、「①動脈疾患とタイプA」について解説していきます。

身体への影響

井澤等(2004)は、「敵意性と怒り喚起時の心臓血管反応性の関連」において、男子大学生20名に対象に怒りと生理的な影響について研究を行いました。その結果、衝動的な怒り情動を表す「短気」が、収縮期血圧・拡張期血圧の上昇と関連を示す結果が得られました。

短気、敵意的でない人と比較して、日常的なシュチエーションでも怒り喚起時に高い心臓血管反応性を示し、その結果,冠動脈疾患に罹患しやすい可能性があることが判明したのです。

フラストレーションとQOL

フラストレーション感じる「短気・敵意的」の状態は健康にネガティブな影響をもたらすことが分かっています。橋本・織田(2008)は都内大学生・大学院生286名を対象に、

「怒りや敵意」と「身体的QOL」

がどのような関係にあるのか調査しました。以下がその結果です。まずは概観してみてください。

フラストレーションが溜まる
→身体的QOLの低下

身体的QOL(クオリティオブライフ)とは生活の質を意味します。つまり、健康的な質の良い生活を送れているか?という基準です。フラストレーションが溜まることで、体の免疫機能が落ち、健康的でも悪影響があることがわかります。短時間であれば問題ないのですが、交感神経が長い間活性化していると、不眠やストレス症状につながります。

フラストレーションとタイプA

フラストレーションを溜めることが多い方の傾向として頑張り屋、上昇志向、几帳面、短気などの性格が挙げられます。実はまじめな人が多く、タイプA行動パターンと呼ばれることもあります。

アメリカのフリードマン医師は心臓系の疾患を抱える方は「イライラする性格傾向がある」ことから発見し、これをタイプA行動パターンと名づけました。タイプAの方は頑張り屋なので、仕事で優秀なタイプの方が多いとされています。

その反面、フラストレーションを溜めることも多く、ストレスフルな傾向があります。頑張り屋、上昇志向、几帳面、短気という特徴が当てはまる・・・と感じる時は注意が必要です。

健康のためにも落ち着きを

今回は、フラストレーションの身体的な悪影響について見ていきました。日々フラストレーションを溜めていると、動脈疾患につながったり、免疫機能を低下させてしまう恐れがあることが分かりました。感情的になってしまうと体調を損ねてしまう可能性があるため、常に落ち着いた対応を心がけるようにしましょう。

次回は、抑うつとQOLの低下について見ていきます。お楽しみに!

★フラストレーションは健康に悪影響!

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人間関係講座

目次

①溜まる原因と解消方法-精神保健福祉士が解説
②悪影響「動脈疾患とタイプA」
③心理的悪影響「抑うつとQOL低下」
④溜まる原因「自尊心の低さ・期待」
フラストレーション簡易診断でチェック
⑥改善するには?「他責」を減らそう
⑦溜めないコツ「Ⅰメッセージ」を使おう
⑧「衝動的な怒りをコントロール」

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
2004 敵意性と怒り喚起時の心臓血管反応性の関連 生理心理学と精神生理学,22(3)215-224 井澤修平・長野祐一郎・依田麻子・児玉昌久・野村忍