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不安神経症の症状を改善!「あるがまま森田療法」⑤

不安神経症の症状を改善!「あるがまま森田療法」⑤

コラム①では、不安神経症の症状や問題、引き起こされる原因をご紹介しました。具体的な解決策としては、「①認知行動療法」「②エクスポージャー」「③リラクセーションで緩和」「④あるがまま森田療法」の4つでしたね。

今回は、「④森田療法で受け入れる」について考えていきます。

人が怖いと感じる原因と解決法を紹介

不安神経症とこだわり過ぎ

不安神経症の症状にこだわりすぎると、不安や心配がさらに大きくなってしまいます。心理学の有名な理論に、「シロクマのリバウンド」というものがあります。物事を過剰にこだわると、そのことが頭から離れなくなってしまうというものです。

例えば、
「シロクマのことは絶対に考えないでください!!」
と言われたとします。

みなさん、
100%シロクマのことだけは、

考えては、

いけませんよ。

ここで
「シロクマは考えてはダメ・・・」
「シロクマは考えてはダメ・・・」
と呟いてみましょう。

いかがですか。

このように言われると、シロクマが頭にどうしても浮かんで来ませんか?実はこだわり過ぎる考え方を作ると、その行動への意識が強くなってしまうのです。

精神交互作用とは?過剰なこだわりで不安や恐怖が強くなる状況

精神交互作用とは?

シロクマのリバウンドと同じように、不安神経症の症状に意識を向けすぎると「不安や心配」への意識が強くなってしまい、症状が悪化してしまう可能性があります。

これは「解消しようともがく」ことから発生する心理状況で、心理学の世界では精神交互作用といいます。

精神交互作用は
「こだわると余計に、その症状を高めてしまう」
悪循環のメカニズムです。

下図が精神交互作用のサイクルになります。

人が怖い気持ちを精神交互作用のメカニズムの図から解説

例えば、「人からの視線が怖い」という不安神経症の場合で考えてみましょう。

「見られている気がする→自分の見た目をチェック→視線を気にしない様にする→余計に意識する」

このように不安神経症の症状を排除することにこだわりすぎると、不安や恐怖がますます強くなる…、このような心理状況を精神交互作用といいます。

あるがままと不安神経症

ここからは、精神交互作用を解決するための方法を見ていきましょう。

過剰なこだわりが原因で起こる精神交互作用の解決策には「森田療法」が有効です。森田療法は、1919年に森田正馬によりつくられた精神療法で、対人恐怖症や赤面恐怖、視線恐怖などに対して古くから活用されてきました。

森田療法は
「症状をあるがままに受け止めて考えていく」
方法です。

不安や心配になる気持ちを強引に打ち消すことはせず、前向きな目的に注意を向けることを重視します。

まず、不安神経症へのこだわりを自覚し、あるがままに受け入れていきましょう。そして、自分の目的に向かって行動することで、不安や心配の緩和が目指せるでしょう。

不安を緩和するポイント

それではここで、不安神経症を緩和する練習問題に取り組んでいきましょう。

練習問題では「行動に集中する。目的に意識を向ける」をポイントに進めてみてください。

練習問題1
ジロウさんは重要な入社面接を控えています。次郎さんは入社試験で良い成績が出せていないため、面接官に不安を抱くようになってしまいました。不安や心配を感じないように…と意識すればするほど、恐怖心が増加してしまいます。
この場合どのように考えるといいでしょうか?

 

解答例
・面接には不安や心配はつきもの
・緊張や恐怖はごく自然なもの
・これまでの練習通りやればOK
・怒鳴られることない。きごちなくてもいい

 

練習問題2
カナコさんは、婚活パーティに参加することにしました。異性との会話経験が乏しく、周囲の視線を感じるだけでも不安が沸き起こります。なんとか不安を抑えようとするものの、逆に不安が膨れ上がってしまいます。
この場合どのように考えるとよいでしょうか?

 

 

解答例
・異性への馴染みがないから不安は当然
・初対面だから多少恐怖が出ても自然
・無理せずに自分のペースで参加しよう
・不安な感情を素直に伝えてみよう

森田療法の考え方で人が怖い気持ちを緩和しよう

森田療法と目的・気分

森田療法には重要な概念である、目的本位、気分本位という考え方があります。詳しくは動画でも解説しました!良かったら参考にしてみてください♪ご覧いただいてチャンネル登録をして下さると励みになります。

あるがままで軽減!

不安神経症の症状を強めている「過剰なこだわり」を森田療法で緩和する方法をご紹介してきました。不安や恐怖への過剰なこだわりを、わずかでも減らすことができれば心も安定するようになります。

不安ではなく行動を意識するための捉え方のポイントは「不安や緊張をあるがままにしながら、行動に集中する、やるべきことに意識を向ける」でしたね。この考え方を大切に実践してくださいね。

★不安神経症を「あるがままの姿勢で克服!」

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目次

①不安神経症-概観
②認知行動療法とは
③「エクスポージャー法」
④「漸進的筋弛緩法」で緊張⇩
⑤「あるがまま森田療法」

 

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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