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ヒステリー症状をマインドフルネスで緩和

ヒステリック症状の緩和法「マインドフルネス」②

コラム①では、ヒステリックの意味や症状、その対処法を7つお伝えしました。医療機関での診断名も紹介しています。気になる症状があれば、専門の医療機関に相談しましょう。今回は、ヒステリック症状を緩和する方法「マインドフル」を解説します。

マインドフルネスとは?

不安障害やうつ病に対して効果が示されているマインドフルネス」は、ヒステリック症状を緩和する効果もあります。マインドフルネスとは、以下のように定義されています。

・心理学辞典(2013)
「個人の内的状態や周囲の状態に最大限覚醒していること」

少し分かりにくいですね。説明をもう少し続けましょう。

脱中心化・自動操縦

マインドフルネスの概念の一つに脱中心化があります。脱中心化とは、自分が考えたことに巻き込まれない状態です。マイナス感情が生じたとき、それを少し離れたところで、客観的に観察しながら、やるべきことをやれる状況を指します。逆に、マイナス感情が生じたとき、取り込まれ、感情に任せて行動してしまう状態を「自動操縦」といいます。

たとえば、話しかけると怖い印象がするAさんがいたとします。

脱中心化
Aさんは話しかけると怖い…
 ↓
怖いという感覚があるんだな
(少し離れたところで、自分を客観的に見る感じ)
 ↓
それはそれとして、人間には様々な感情がある。これも自然なことだから、この感情と付き合いながら、Aさんと話してみよう。

脱中心化

自動操縦
Aさんは話しかけると怖い…
 ↓
苦手だなあ・・・苦手だなあ・・・苦しいなあ・・・嫌だなあ・・・
 ↓
苦手だなあ・・・という感情がゼロにならないかな・・・
 ↓
どうすれば感情がゼロになるんだろう・・・なかなかゼロにならない・・・顔に出てしまうから・・・
 ↓
Aさんと会わないようにしなきゃ

自動操縦とは自分が考えたマイナスの思考とどのように付き合うかで、周囲との対人関係が変わってしまうのです。

脱中心化「真にやるべきことをやる」

また時には自分がやるべき事とは別の感情や思考に巻き込まれ、本来やるべき事ができなくなってしまう場合もあります。

たとえば、私(川島)は講演の依頼をよく受けます。講演は私にとって使命と考えていますが、講師として未熟な25歳ぐらいの時は、恐ろしさに支配され講演を断ったこともあります。

私はもともと極度のあがり症でしたから、人前で話すとなればネガティブな思考でいっぱいになります。同時にコミュニケーションで豊かな社会を作るという「真にやるべき目標」を持っているため、あがりたくはないが講演もしたい・・・引き受けるか葛藤します。

真にやるべきこと
・講演をして社会の役に立ちたい

絶え間なく出てくる感情・思考
・緊張、ドキドキ 
・絶対あがれない
・恥をかきたくない

この時の感情・思考に巻き込まれ自動操縦されたら、私は講演を断る事になります。しかし、それでは一度しかない人生で、真にやるべきことはできません。

脱中心化できると、自分の感情とうまく付き合い、真にやるべきことを実践できるようにもなるのです。

脱中心化のカギ「観察力」

脱中心化をするには「観察」する力が必要です。感情を観察するできると、ネガティブな感情に巻き込まれることが減り、コントロールしやすくなります。マインドフルネスでは、感情を観察する力を高める練習を、いろいろな技法で行います。その中から今回は「ボディスキャン」を紹介しましょう。ボディスキャンは「身体の各部分の感覚をありのままに観察していく方法」です。手順は3つあります。

手順⓵姿勢を正す
手順②足先に感覚を集中
手順③全身に感覚を集中

楽な気持ちで試してみてください。

観察力でヒステリックに対処

手順①姿勢を正す
椅子に座り、背筋を伸ばします。足の裏はぴったりと床につけ、肩幅程度に足を広げます。この時、背もたれにはもたれかからないようにしましょう。

手順②足先に感覚を集中
足先の感覚に注意を傾けます。感じたことをあるがままに体験してください。もしも心配や不安の雑念が浮かんでたら、以下の点を大事にしましょう。

・考えを変えないようにする
・あるがままそのまま観察する
・心配事を自然な事として観察する

たとえば「今は不安なことで頭がいっぱいなんだ」という気持ちを、そのまま受け入れる感覚です。不安な気持ちを一時的な感情と捉えることで、振り回されることが無くなります。不安をなくす必要はありません。その感情をそのまま眺めるイメージです。

手順③全身に感覚を集中
足先が済んだら、全身の感覚を順に集中させてい行きます。足の裏、足の甲、足首、ふくらはぎ、太もも、お尻、お腹、背中、胸、両肩、首、両目、鼻、口周り、ほほ、あご、頭と注意を向けていってください。足先から頭まで15分ほどかけてボディスキャンしましょう。

不安な気持ちが浮かんできても、巻き込まれるないよう、身体に向かうことに集中し自分の感覚を観察していくことが大事です!

不安を軽減してヒステリック症状を緩和

日々の生活で「脱中心化傾向にしていこう」と意識することは、難しいです。特に、今までの価値観などもありますので、どうしても偏った考えなども生まれてしまいます。しかし、私たち人の考えや価値観はすぐにではなくても、変えていけることはできます。自分がもし「ヒステリーになっているかも・・・」や「自己中心傾向が強いかも・・・」と思ったら、少しずつ意識して無理の内容に変えたり、柔軟にしていけば良いのです。

★マインドフルネスでヒステリック症状を軽減!観察力を鍛えよう

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心理学講座
 

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
・ファンデンボス,G.R.(2013)APA 心理学大辞典
・越川 房子・川崎 郁穂 2009 脱中心化傾向と抑うつとの関連 日本心理学会大会発表論文集 2009,73.