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劣等感が強い人の特徴「比較癖」ABCシェマで対処

劣等感は「過剰な比較癖」で改善しよう②

コラム①では、劣等感の種類や劣等感を味方にする方法を研究を交えながら解説しました。今回は劣等感を強める過剰な比較癖を修正する「ABCシェマ」について紹介していきます。

比較癖はABCシェマで修正

コラム①で解説したように、劣等感の強い人は「周りが〇〇なのだから、自分がこうあるべき・・・」といった比較癖が強い傾向があります。

このような比較癖は認知療法で改善できます。具体的には以下の3つのポイントを大事にします。

A:「事実(できごと)」を明確に
まずは冷静に何があったのか?事実をありのまま受け止めます。

B:認知の歪みをチェック
「認知の歪み」を探します。認知の歪みとは、全く合理的でない誤った考え方のことをいいます。認知はいつも正しいとは限らず、歪むことがあります。過剰な比較癖も認知の歪みに含まれます。

C:感情をチェック
認知の歪みによって感情がどのような影響を受けているか考えます。本コラムでは劣等感を重視して考えていきます。

ABCシェマで劣等感を克服

隠された認知の歪み

劣等感を抱く女性

ここで、一つ例を挙げたいと思います。私がカウンセリングをしていたとき相談にきた「花子」さんは、容姿に過剰なこだわりを持っていました。

「私は身長155cm、友達の良子は168cm。女性はスタイルで価値が決まる。女性は背が高くないと美しくない。私は背が低く、不美人で劣っている。一緒にいると悲しくなる。」という悩みを持っていたのです。

劣等感を克服するポイント

隠された考え方を知ろう

たとえば「あの人の方がスタイルが良い」というできごと(A)があって、劣等感をいただいたとします。この時 、図で表すと・・・

劣等感 原因

上の図のように考えがちです。

しかし実はそうではなく・・認知療法では以下のように「事実」と「認知の歪みを分けて」考えるのです。

劣等感なくす

ご覧いただいてお分かりのように、実は「できごと(A)」と「気分・感情(C)」の間には「スタイルの良さが女性の価値だ、それに比べて私は劣っている」(B)という思考が隠されています。

この認知の歪みは劣等感を強めている

「過剰な比較癖」

です。このように「過剰な比較癖」は「できごと(A)」と「気分・感情(C)」の間に隠れており、自分でも気づかないうちに「劣等感」を生みだす元になっている場合があるのです。

自分で自分を苦しめている考え方に気づき、考え直してみることが、劣等感を克服するポイントになります。

付け足し法で劣等感を克服!

過剰な比較癖を健康的にするためには「考え方を付け足す」ことが有効です。たとえば、先ほどの「スタイルの良さが女の価値だ」という考えは、

 「スタイルの良さが女の価値だ」
「人柄や仕事も、女性の魅力の1つだ」
「平均身長がほど良いという男性も大勢いる」
「服が選びやすいのでファッションでカバー」


といったように付け足すことができます。そうすると、今まで気が付かなかった、自分の魅力にも気が付くことができます。

もちろんスタイルが良いことを無理に否定する必要はありません。今まで持っている価値観にプラスしていく形で様々な価値を感じる視点を増やしていくと良いでしょう。

認知の複雑性

このような、さまざまな視点を持つことを、心理学では認知の複雑性と呼びます。要は様々な見方ができる人ほど「劣等感」を抱かずに、「まぁこんなものか」と軽く受け流すことができます。

考え方を変えるのは難しいのですが、「付け足すこと」は比較的できると思います。まずは実際にやってみましょう!

劣等感を緩和-練習問題

では、これからある事例を使って認知療法の実践をしてみましょう。次の例文を読んで②〜③を埋めてみましょう。

練習問題①
直子さん
・過剰な比較癖がある
・劣等感が強い
・おとなしい性格

・A:できごと
直子さんは、職場の飲み会に参加しました。幹事である同期の涼子さんは、注文をしたり飲み物を注いだり、上司との会話を盛り上げたりしています。

しかし、直子さんは上司の話に相槌を打つだけで、みんなの輪に入ることができません…。直子さんは、だんだんと飲み会自体に気後れするようになってしまいました。

・B:過剰な比較
直子さんはどんな「過剰な比較」をしていそうでしょうか?

・ B:付け足し法
「過剰な比較」にどんな考えを付け足すことができそうでしょうか?

 

解答例

「自分は輪に入ることができず、涼子さんに比べて劣っている」
「上司は私と話すと8割ぐらい話している。聞き上手と言い換えられるかも」
「飲み会での会話が仕事の能力に直接結びつくわけではない」
「専門スキルがあるので上司から信頼が厚い」
「雑談は苦手だが相槌はたくさんした」
「気を使わずあるいみ小エネルギー、涼子さんは意外と疲れているかも」

こんな形でどんどん足していくといいでしょう。もちろん自分の中に、無理があるとあまり効果がありません。納得できる考えをたくさん追加してみてくださいね。

練習問題2
少し慣れてきましたでしょうか?せっかくなので、今度は自分自身の例で練習してみましょう!

・A:できごと
最近あなたが劣等感を抱いたできごとは、どんなような事ですか?

・B:過剰な比較
そのできごとに対して「過剰な比較」をしていませんか?

・B:付け足し法
「過剰な比較」にどんな考えが付け足せそうでしょうか?

 

じっくり考えてみましょう!

考え方を整理して劣等感を克服

今回は、ABCシェマという考え方で整理しました。ABCシェマとは、”考え方を変化させて行動や感情の問題を改善する認知療法のひとつです。

認知療法は慣れが必要です。そのため、最初は少し難しいかもしれません。練習問題を繰り返し行う事で身についていきますので根気よく行っていきましょう!

もし公認心理師,精神保健福祉士など専門家の元でしっかり心理学を学習したい方場合は、私たちが開催しているコミュニケーション講座をオススメしています。講座では

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・無条件の肯定のコツ

など練習していきます。興味がある方はお知らせをクリックして頂けると幸いです。

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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