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イライラするなら論理療法「ABCシェマ」

イライラする原因を論理療法「ABCシェマ」で改善

コラム①では、イライラする状態について概観していきました。今回は、発展編として「ABCシェマ」を解消法として解説していきます。

入門① イライラは崩壊の始まり
入門② 原因と解決策
発展-   女性特有の問題
発展- 認知症の可能性

イライラの解決策

私たちは日常生活でイライラする時、何かしらの思考をしています。

上司が挨拶返さなかった
⇒社会人しっかくだ
夫が夜遅くに帰ってくる
⇒浮気に違いない
子どものテストの点数が悪い
⇒全く勉強していない

など考えが浮かんだ後に、イライラの感情が沸き起こります。実は、こうした怒りを生み出し考え方には、共通するパターンがあるのです。

今回は、イライラにつながりやすい思考の癖、視野を広げるための考え方をご紹介します。

イライラする気持ちをABCシェマで解説

論理療法とは

思考があって感情が起こるという考え方は、心理学では、ABCシェマ(ABC理論)と言います。ABCシェマとは、アメリカの心理学者アルバート・エリスによって提唱されました。

論理療法、理性感情行動療法とも呼ばれます。

アルバートエリス

ABC理論のABCとは、以下の3つの用語の頭文字です。

A:Activating event(出来事)
B:Belief(思考の癖、信念、固定観念)
C:Consequence(感情・結果)

出来事があって感情・結果につながるのではなく、結果にたどりつく前に「思考の癖や信念(B)」を経由して感情・結果に到着するという理論です。

イライラする仕組み

頑な考えが原因?

例えば、あなたが友だちにDVDを貸しました。友だちは一週間後に返すと約束をしたのに返ってきません。

出来事(A)
→友だちが約束の日にDVDを返さない
固定観念(B)
→約束は守らなければならない!
感情・結果(C)
→イライラする、口喧嘩になる、絶交するなど…

となります。ABCシェマで自分の考え方の理解を深めることで、「正しい前提・正しい価値観」を持てるようになりイライラする解消法として活用できます。

イライラをABCシェマで対処

それでは、イライラする気持ちの解消法「ABCシェマの考え方」をイライラするシーンにあてはめて確認していきましょう。

例題①

「満員電車で強く押されてしまった時にイライラした」

これをABCシェマに当てはめると、以下のようになります。

A:できごと⇒ 満員電車で強く押される
B:思考の癖 ⇒ 私ばかりいつも押されてしまう
C:感情   ⇒ イライラする

Bの修正
満員電車は都会の風物詩。音楽を楽しむ時間にしよう。

イライラする場面を解決

例題②

「挨拶をしたが無視をされたのでイライラした」

これをABCシェマに当てはめると、以下のようになります。

A:できごと ⇒ 挨拶をしたが無視された
B:思考の癖⇒ 挨拶をするのは当たり前
C:感情 ⇒ イライラする

Bの修正
何か家庭で嫌なことがあったのかもしれない。私もたまにそっとしておいて欲しいことがある。

イライラする場面

どちらの例も「イライラする」気持ちが出てきますよね。しかし、どうしてイライラするのかをじっくり考えてみると、皆さんなりの理由があります。

これはあくまで1つの例です。「こういう可能性もあるかも・・・」と考えられる事が大事です。

イライラする状況にはキーワードが?!

できごとと気分の間に、前提となる考えが存在していることを感じて頂けましたか。そして、イライラする気持ちが発生する時にはある共通するキーワードがある事にきづきましたか。

実は「イライラする」というのは、自分なりの期待や公平さ・道理がキーワードになっていることが多く、そこから外れ自分が不当に扱われたときに発生します。

そのため、前提の価値観がかたくなすぎると、イライラする気分が生まれやすくなってしまいます。

イライラする気分を生まないためには、イライラする前提に気づくことがまずは大切です。練習問題を通して、自分の考え方について理解を深め、気づいて行きましょう!

ABCシェマの考え方

改善する方法を練習!

みなさん、コラムを読んでいると「あ、こんなことにもイライラしてる…」と堂々巡りになっていませんか?ここで少しリフレッシュ。ホッとひと息つきましょう。

ひと息ついたところで、実際にイライラ解消法としてのABCシェマを練習問題で実践してきましょう。

問題1

配偶者(恋人)が私の話を聞いてくれなかった。最近は1週間それが続いているので、こんな人と結婚しなければ良かったと、イライラする。ABCシェマに当てはめて、Bの前提の部分を埋めてください。

A:できごと
⇒「配偶者が私の話を聞いてくれない」
B:思考の癖
⇒「        」
C:気分
⇒「イライラする」

Bの修正

 

解答例
B:思考の癖
・「配偶者は話を聞くべきだ」
・「私の話を聞いて当たり前」
B:思考の癖

・愚痴ばかりでは確かに聞く気にならないかも。ユーモアのある楽しい話をしてみよう。

問題2

最後に、自分自身の最近のイライラする出来事について考えてみましょう。

A:できごと
⇒「        」
B:思考の癖
⇒「        」
C:気分
⇒「        」

Bの修正

イライラする 異性

イライラしない気持ちづくりを

練習問題を取り組んでみていかがでしたか?最初は難しいかもしれませんが、慣れてくると普段からこのように考えるクセがつきます。自分のペースで実践してみてください。

「頑なな正しい価値観」を対処するためにABCシェマをご紹介しました。“思考の癖”に気付いていくことで、イライラする度合いを減らしていくことができるようになると思います。

日常生活でイライラすることが減れば、ストレスから身を守ったり、心の健康を保つことにも役に立ちます。また、周囲の人たちに当たることが減るなど人間関係を良くするためにもなりますよ。

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
認知行動療法を学ぶ(下山晴彦編 金剛出版,2011) 認知行動療法(坂野雄二 日本評論社,1995)