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イライラする原因の解決法!論理療法「ABCシェマ」

イライラする,原因


イライラする原因を心理学の論理療法「ABCシェマ」で解消しよう②

イライラする原因はあなたの価値観に

コラム①では、イライラする3つの原因をご紹介しました。具体的には「①「頑なな正しい価値観」は危険」「②感情のコントロールが苦手」「③イライラする原因は”投影”にあり」でしたね。

今回のコラムでは、イライラする原因の1つである「かたくなな正しい価値観」は危険」を、心理学で使われる「ABCシェマ」を解消法として解説していきます。簡単なトレーニングを交えながらご紹介していきますね。

 

イライラする気持ちをABCシェマで解説

イライラする原因の解決策私たちは日常生活でイライラすると「あの嫌な出来事のせいでイライラした」と考えていることが多いと思います。これはごく自然なことですが、考えてみると実はイライラする気分を生み出す前提があるのです。

この前提の考え方は、心理学で使われる論理療法ABCシェマで説明ができます。

ABCシェマ(ABC理論)とは、アメリカの心理学者アルバート・エリスによって提唱されました。論理療法、理性感情行動療法とも呼ばれます。認知行動療法という専門的な心理療法がありますが、その基礎になるものとされています。

ABC理論のABCとは3つの用語の頭文字です。

A:Activating event(出来事)
B:Belief(信念、固定観念)
C:Consequence(結果)

出来事(A)があって結果(C)につながるのではなく、結果にたどりつく前に信念(B)という感情や解釈を経て結果(C)に到着するという理論です。

人は何か問題が起きたときに、原因はもとである出来事だと考えます。しかし、実は誤った固定観念、合理的でない信念が原因で結果を招いています。非論理的な信念をイラショナル・ビリーフと呼びます。

今回はご紹介しませんが、イラショナルビリーフニには12種類あります。それらを理論的に反論(論駁)することによって、あ新しい結果(効果)を導き自分の抱えるイラショナルビリーフについて理解を深めることを目的としています。

かたくなな考えが自分を苦しめる

例えば、あなたが友だちにDVDを貸しました。友だちは一週間後に返すと約束をしたのに返ってきません。

出来事(A)
→友だちが約束の日にDVDを返さない
固定観念(B)
→約束は守らなければならない!
結果(C)
→イライラして口喧嘩になる、絶交するなど…

となります。
ABCシェマで自分の考え方の理解を深めることで、「正しい前提・正しい価値観」を持てるようになりイライラする気分の解消法として活用できます。

イライラする気分がうまれるしくみ?

イライラする気持ちの解決策ここで、身近な例で気分が生まれる仕組みを考えて行きましょう。例えば、あなたが会社の採用面接を受けるとします。その時どんな気持ちになるでしょうか?

「不安になる」

と答えてくださった方がほとんどではないでしょうか。しかしどうして不安になるのでしょうか?

「面接に落ちて、仕事が見つからなかったらどうしよう」「面接に落ちたことを笑われてしまったらどうしよう」などのことを思うかもしれません。この場合、

面接がある

不安になる

と考えがちです。しかし、よく考えてみると実際は

面接がある

落ちて笑われないか不安

不安になる

となります。このように「落ちて笑われないか不安」の部分が存在している事がお分かり頂けると思います。

つまり、採用面接という状況から直接的に不安が生まれるのではなく、採用面接という状況を私たちそれぞれがどう受け取っているか?で不安という気分が決まってくるのです。

この気持ちをABCシェマの「A:できごと」「C:気分」そして「B:前提」で整理してみましょう。

A:できごと→面接がある
C:気  分→不安になる
B:前  提→落ちて笑われないか不安

このBの「前提」に気づいていくことが、イライラする気分を軽減することができます。

 

イライラの原因をABCシェマで解決

それでは、イライラする気持ちの解消法「ABCシェマの考え方」をイライラするシーンにあてはめて確認していきましょう。

イライラする場面例題1
「満員電車で強く押されてしまった時にイライラした」

これをABCシェマに当てはめると、以下のようになります。

A:できごと⇒ 満員電車で強く押される
C:気分 ⇒ イライラする
B:前提 ⇒ 私ばかりいつも押されてしまう

例題2
「挨拶をしたが無視をされたのでイライラした」

これをABCシェマに当てはめると、以下のようになります。

A:できごと ⇒ 挨拶をしたが無視された
C:気分 ⇒ イライラする
B:前提 ⇒ 挨拶をするのは当たり前

どちらの例も「イライラ」しますよね。しかし、どうしてイライラするのかをじっくり考えてみると、皆さんなりの理由があります。これはあくまで1つの例です。「こういう可能性もあるかも・・・」と考えられる事が大事です。

イライラする状況にはキーワードが?!

イライラする気持ちの仕組みできごとと気分の間に、前提となる考えが存在していることを感じて頂けましたか。そして、イライラする気持ちが発生する時にはある共通するキーワードがある事にきづきましたか。

実は「イライラする」というのは、自分なりの期待や公平さ・道理がキーワードになっていることが多く、そこから外れ自分が不当に扱われたときに発生します。そのため、前提の価値観がかたくなすぎると、イライラする気分が生まれやすくなってしまいます。

イライラする気分を生まないためには、イライラする前提に気づくことがまずは大切です。練習問題を通して、自分の考え方について理解を深め、気づいて行きましょう!

イライラ解消法を練習してみよう!

みなさん、コラムを読んでいると「あ、こんなことにもイライラしてる…」と堂々巡りになっていませんか?ここで少しリフレッシュ。ホッとひと息つきましょう。

ひと息ついたところで、実際にイライラ解消法としてのABCシェマを練習問題で実践してきましょう。

イライラの解決策問題1
配偶者が私の話を聞いてくれなかった。最近は1週間それが続いているので、こんな人と結婚しなければ良かったと、イライラしてしまう。ABCシェマに当てはめて、Bの前提の部分を埋めてください。

A:できごと
⇒「配偶者が私の話を聞いてくれない」
C:気分
⇒「イライラする」
B:前提
⇒「        」

解答例
・「配偶者は話を聞くべきだ」
・「私の話を聞いて当たり前」
等があげられます。

このように論理療法の考え方で見ると、先ほどご紹介した「期待や公平さ・道理がキーワードになっている」という事がお分かり頂けると思います。この点も注目して、自分の考え方について理解を深めていくと良いでしょう。

続いて2問目に行きましょう。

イライラする気分問題2
自分自身の最近のイライラする出来事について考えてみましょう。
ABCシェマを意識してください。この場合はCの気分の所は「イライラする」で決まっていますが、どれくらいイライラしたかを0%~100%で表してみましょう。気分を数値化することでもイライラ解消法につながります。

A:できごと
(最近イライラした出来事は?)
⇒ 「              」

C:気分
(イライラの気持ちを0%~100%で)
⇒ 「              」

B:前提
(どうしてイライラしましたか)
⇒ 「              」

 

イライラしない気持ちづくりを

イライラの原因の対処しよう練習問題を取り組んでみていかがでしたか?最初は難しいかもしれませんが、慣れてくると普段からこのように考えるクセがつきます。自分のペースで実践してみてください。

「頑なな正しい価値観」を対処するためにABCシェマをご紹介しました。“前提”に気付いていくことで、イライラする度合いを減らしていくことができるようになると思います。

日常生活でイライラすることが減れば、ストレスから身を守ったり、心の健康を保つことにも役に立ちます。また、周囲の人たちに当たることが減るなど人間関係を良くするためにもなりますよ。

次回は、イライラする原因の2つ目「感情のコントロールが苦手」の対策についてご紹介します。

★ イライラする原因を ABCシェマで解決しよう

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コミュニケーション講座

*出典・参考文献
認知行動療法を学ぶ(下山晴彦編 金剛出版,2011) 認知行動療法(坂野雄二 日本評論社,1995)



論理療法「ABCシェマ」を活用しよう