>
>
>
イライラするのは「精神疾患」が原因?!

イライラは「精神疾患」が原因!?病気の特徴⑤

イライラの度合いが激しく、長期間にわたって続く場合は精神疾患から怒りが来ているかもしれません。特に気分の浮き沈みが極端だったり、過剰に攻撃的になってしまう場合は病気である可能性も十分に考えられます。今回は「精神疾患」について解説していきます。

精神疾患を疑う

イライラする状態は精神疾患が原因の場合があります。イライラする状態になりやすい精神疾患は幅広く、統合失調症、人格障害、発達障害など様々なケースが挙げられます。

急激に怒りやすくなった場合は、精神疾患を疑う必要もあるのです。精神疾患の場合は、心理療法や薬物療法などの視野に入れて改善していくことになります。

疑うべき疾患

イライラが続いたり、度を超えるような激しいイライラの場合は精神疾患を疑うものもあります。ここでは、特に注目すべき疾患について5つ紹介をしていきたいと思います。その疾患とは、

①統合失調症
②うつ病
③双極性障害
④パーソナリティ障害
⑤認知症
です。

①統合失調症

統合失調症とは、妄想や幻聴など症状を特徴とする、精神疾患です。「他の人が話しかけてくる」幻聴や、「周りが不気味な感じがする」といった妄想などがあります。

統合失調症が発症した際、イライラすることがあり、ひどい時には暴力行動がみられることがあります(Rossら, 2013)。

被害妄想や迫害妄想など、自分に被害的な妄想が目立つと、イライラの感情が出て、時には強い攻撃性に結びつくことがあります。

②うつ病

うつ病とは気分の落ち込みや、やる気の低下などの症状を特徴とした精神疾患です。人口の3~5%がうつ病とされており、非常に多い精神疾患です。

うつ病とイライラとの関連も指摘されています。横山(2014)はうつ病と絡めて、“怒り発作”の概念を取り上げています。“怒り発作”とは、

・過去6か月間、イライラ感が認められる
・些細な煩わしい出来事に対し過剰に反応する
・過去1ヶ月間に1回以上の怒り発作がある
・怒り発作が自分のもともとの性格とはそぐわないものと感じている

などの基準により定義されます。こうした唐突な怒りの表出を見せる人は、うつ病を伴う比率が高いとされています。

うつ病とイライラとの関係

③双極性障害

双極性障害とは、躁病とうつ病を繰り返す疾患です。特に躁の状態は、気分のテンションが高く、活動性が高くなる状態です。躁病の症状としては、

・気分が異常かつ長い時間高揚する
・過剰な自信
・話が止まらない
・アイディアが次々と出てくる

などの特徴があります。こうした特徴は職場や家庭でも問題になることがあります。例えば、自信が過剰なため自分の行動が少しでも妨げられるとイライラしてしまったり、部下が少しでもミスをすると怒りを爆発させるなど、イライラしやすさが目立ちます。

もし、気分の高揚が続いて自信に満ち溢れた態度が目立ち、相手にイライラをぶつけるようになってきた場合は双極性障害を疑う必要があります。

④パーソナリティ障害

パーソナリティ障害とは、その人の人格の特徴が一般常識から大きく偏っていたりするため、対人関係や日常生活で支障をきたしてしまう疾患です。パーソナリティ障害は大きく9つに分類がされます。その中でも、イライラに関連する疾患として、「反社会性パーソナリティ」が挙げられます。

反社会性パーソナリティとは、他人の権利を無視し侵害するという特徴で、社会的規範に反する行動が目立ちます。その中には、イライラから攻撃性に結びつき、暴力などの形で現れることがあります。この疾患の人は、衝動性が高く、無責任で良心の呵責が欠けていたりします。そのため、自分の気に食わないことから、イライラを募らせた場合、身体的・心理的に他人に危害を加える可能性が高いです。

イライラがすぐに暴力に結びつき、それを悪いと思っていない場合は反社会性パーソナリティを疑う必要があります。

⑤認知症

認知症というと、物忘れや徘徊などが症状の高齢者の疾患だと思う人も多いかと思います。しかし、認知症には40代や50代で発症する、若年性認知症というのがあります。特にイライラに関する若年性認知症は「脳血管性認知症」が挙げられます。

脳血管性認知症とは、脳卒中など脳の血管が切れたり、詰まってしまうことで脳の組織が損傷することで起こります。主な症状として、
・頭痛
・めまい
・吐き気
など身体的な症状があります。

また、精神的な症状として
・イライラ
・抑うつ
・注意力の低下

などがあります。これら症状の現れ方の特徴として、急に症状が出たり、途中で症状が軽くなったりと、変動しやすいことがあります。コントロールできない怒りの原因とはコントロールがきかないほどのイライラ感がある場合は、脳の器質的な障害が関係している場合もあります。身体的な体の異常もないかも含めて、チェックしていく必要があります。

激しいイライラは注意!

今回はイライラに関して特に注意すべき疾患について、5つ紹介してきました。これらの疾患以外にも、イライラを伴う疾患は多くあります。疾患を伴う場合は、心理療法や薬物療法などの視野に入れて改善していくことになります。

もし、自分でもコントロールができないイライラがあったり、他人に強く当たってしまって日常生活に支障が出てきてしまう場合は医療機関などで相談してみる必要があるでしょう。

★激しい怒り・イライラは精神疾患が原因の可能性アリ

コラムだけでなく心理の専門家の講義を受けてみたい!という方は下のお知らせをクリックして頂けると幸いです。私たちが講義をしている講座となります。

目次

①イライラする原因・対処法
②身体機能の問題-女性編
③心理的な問題とは
④怒りっぽい人の性格と特徴
⑤イライラするのは病気?!
⑥怒りの火種を見つけよう
⑦論理療法「ABCシェマ」で改善
⑧簡易瞑想法で感情コントロール
⑨「投影」の解消法
⑩イライラする診断・チェック

 

コメント

コメントを残す

コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


ブログ→
YouTube→
Twitter→

出典・参考文献
・Ross, R. G.  et al. (2013) Violence in Childhood-Onset Schizophrenia. Mental Illness, 11; 5(1): e2.(doi: 10.4081/mi.2013.e2)
・横山知之(2014)うつ病と攻撃性. 新潟大学教育学部研究紀要, 6(2), 109-114.