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嫉妬感情を和らげる方法「現実検討力」で改善⑤

嫉妬感情を和らげる方法「現実検討力」で改善②

コラム①では、嫉妬について概観していきました。今回からは具体的な嫉妬の和らげ方をより深く解説していきます。少しおさらいすると、「①現実検討力」「②限界設定」「③マインドフルネス瞑想」の3つが対処法でしたね。

今回は、「①現実検討力」について解説していきます。

嫉妬しやすい人

私たちは日常生活で嫉妬をすると「あの人は自分よりもすごい」「自分よりあの人の方が好きなのでは?」という考えが浮かんでくると思います。

例えば、パートナーが異性と仕事上の飲み会に参加するといった時に以下のように考えてしまうことがあります。

・浮気するに違ないない!
・相手の異性は下心があるに違いない
・絶対に仕事ではない

これはごく自然なことですが、考えてみると実は「現実検討能力」が欠如してしまっている可能性があります。「現実検討能力」とは、出来事を現実的に捉えられる能力のことを言います。現実検討をきちんと行うことで、嫉妬感情に巻き込まれずに、客観的に物事を把握することができます。

現実検討能力を高めるには

嫉妬は感情の1つですが、その感情が沸き起こるまでいくつかステップがあります。この流れを理解しておくことで、嫉妬に飲まれにくい心を作ることができます。

感情は以下の3つのステップで起こります。

1.Activating event(出来事)
2.Belief(思考の癖)
3.Consequence(感情)

「出来事」があって「感情・結果」につながるのではなく、結果にたどりつく前に「思考の癖や信念」を経て「感情・結果」に到着すると考えられています。

出来事自体は変えられませんが、2番の固定概念は見方を変えれば、違う認識で捉えることができます。この部分に現実的な考えを持つことができれば、嫉妬も起こりづらくなっていきます。

イライラする 解決策

先ほどのパートナーが仕事上の飲み会に参加する状況に当てはめると、

1.Activating event(出来事)
⇒「パートナーが飲み会に参加する」
2.Belief(思考)
⇒「浮気するに決まっている」
3.Consequence(感情)
⇒「嫉妬を抱く、口論になる」

となります。この場合、「浮気するに決まっている」という固定概念によって、嫉妬が生まれていることが分かります。

しかし、飲み会に参加するからと言って、浮気する確証はどこにもありません。そこで、より現実的な思考に追加していく必要があります。

1.Activating event(出来事)
⇒「パートナーが飲み会に参加する」
2.Belief(思考)
⇒「浮気するに決まっている」
3.Consequence(感情)
⇒「嫉妬を抱く、口論になる」

嫉妬 なくす

2へ思考への追加
仕事の飲み会か、確かに今日は金曜日だしな。
浮気するとは限らない、証拠はない。
仕事上の付き合いで最近忙しそうだな。
ビジネスチャンスがあるかもしれない。
仕事では人脈づくりが大切だしね

このように、出来事をそのまま捉えることで現実検討力が高まっていきます。自分の考えや認識を根拠なしに信じるのではなく、他の可能性も考えることが大切です。

現実検討力を高めよう

それでは、嫉妬の解消法「現実検討力」を嫉妬を感じるシーンにあてはめて確認していきましょう。

例題1
「合コンで意中の人が楽しそうに異性と会話している」

これを当てはめると、以下のようになります。

1:Activating event(出来事)
⇒「好きな人が異性と楽しそうに会話している」
2:Belief(思考)
⇒「自分には振り向いてくれることはない」
3:Consequence(感情)
⇒ 「嫉妬を感じる」

2思考の追加
意中の相手が楽しそうに会話しているな。
自分もチャンスがあれば話しかけよう。
この場を楽しんでくれているな。

例題2
「パートナーが異性と長電話をしている」

これを当てはめると、以下のようになります。

1:Activating event(出来事)
⇒「 パートナーが異性と長電話をしている」
2:Belief(思考)
⇒「 親密な関係に違いない」
3:Consequence(感情)  
⇒「 嫉妬心を抱く」

2思考の追加
仕事で何かトラブルでもあったのかな。
親密な関係とは限らない。
親しい友人なのかもしれない。

どちらの例も「嫉妬」の気持ちが出てきますよね。しかし、どうして嫉妬を感じるのかをじっくり考えてみると、皆さんなりの原因があります。これはあくまで1つの例です。「こういう可能性もあるかも・・・」と考えられる事が大切になります。

自分を抑えられない

価値観とのズレが嫉妬を生み出す

できごとと感情の間に、前提となる考え方が存在していることを感じて頂けましたか。そして、嫉妬する気持ちが起こる時は、ある共通する価値観がある事にきづきましたか。

実は「嫉妬する」というのは、相手への期待がキーワードになっていることが多く、そこからズレが生じた時の発生します。そのため、前提の価値観がかたくなすぎると、嫉妬の感情が生まれやすくなってしまいます。

嫉妬心を生まないためには、まず前提の価値観に気づくことがまずは大切です。練習問題を通して、自分の考え方について理解を深め、気づいて行きましょう!

イライラの解決策

現実検討力を高める練習!

みなさん、コラムを読んでいると「あ、あの人に嫉妬心を感じる」と堂々巡りになっていませんか?ここで少し気持ちを切り替え、ホッとひと息つきましょう。ひと息ついたところで、実際に嫉妬の解消法としての現実検討力の練習問題で実践してきましょう。

問題1
あなたのパートナーから、帰国子女の異性から英語をマンツーマンで教わっていると言われました。パートナーは最近その人の話ばかりで、嫉妬の感情が沸き上がってきました。現実検討をして、2の前提の部分を埋めてください。

1:Activating event(出来事)
⇒「配偶者が私の話を聞いてくれない」
2:Belief(思考の癖)
⇒「        」
3:Consequence(感情) 
⇒「嫉妬を感じる」

2へ考え方の追加

 

解答例

2:Belief(思考の癖)
・「その人のことが好きに決まっている」
・「いつか私のもとからいなくなってしまう」

2へ考え方の追加
帰国子女の人から英語を教わっているんだ。
マンツーマンだったらすぐに上達しそうだな。
全く関係ない話をしている時もある。

問題2
最後に、自分自身の最近の嫉妬を感じている出来事について考えてみましょう。

1:Activating event(出来事)
⇒「        」
2:Belief(思考の癖)
⇒「        」
3:Consequence(感情)
⇒「        」

2へ考え方の追加

イライラする 異性

嫉妬しない気持ちづくりを

練習問題を取り組んでみていかがでしたか?始めはハードルが高いかもしれませんが、慣れてくると自然と考えるクセがついていきます。自分のペースで実践してみてください。

「頑固な価値観」に対処するために現実検討力をご紹介しました。“思考の癖”に気付いていくことで、嫉妬する度合いを減らしていくことができるようになると思います。

日常生活で嫉妬することが少なくなれば、ストレスフルな状態の予防、心の健康を保つことにも役に立ちます。ぜひ嫉妬に振り回されないようにトレーニングしてみてくださいね。

次回は、嫉妬の解決策の2つ目「限界設定」についてご紹介します。

★ 嫉妬を現実検討力で克服しよう!

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目次

①嫉妬しない方法-概観
②「現実検討力」で改善
③「限界設定」とは
④「マインドフルネス瞑想」

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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