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情緒不安定の改善法「認知の歪みを修正」

情緒不安定の改善法「認知の歪みを修正」

情緒不安定な人は、他人の言動や出来事に対して過剰に解釈してしまいます。その結果、落ち込んだり、他者に対して怒りを感じたりと、気分の波が激しくなり、情緒不安定になります。

何でも過剰に解釈してしまう考え方の癖を臨床心理学では「認知の歪み」と呼びます。

情緒不安定と認知の歪み

白黒思考とは何か?

認知のゆがみは10種類ぐらいあるのですが、入門としては、「白黒思考」を改善する練習をしてみましょう。情緒不安定な人は、物事を0か100か、白か黒か、はっきりさせたい傾向があります。

この考え方を「白黒思考」と言います。白黒思考がある方は、
・1つの考えに固執する
・好きと嫌いが両極端
・別の可能性を考えない
・あいまいな状況に耐えられない

という特徴があります。

極端に考えるカトウさん

ここで1つ例を挙げましょう。以前、情緒不安定になりやすいカトウさんが心理学講座にいらっしゃいました。

カトウさんは講座で仲の良い友人ができました。休日などもたまに出かけるようになりました。カトウさんはとてもうれしく

「ずっと一緒にいような!」
「毎日連絡しよう!」
「いつでも連絡してくれよ!」

ととても前向きになっていました。しかし、ある時期から、友人の態度に変化が生じます。ラインなどで既読がついたのにも関わらず、友達からの返信がないと、

「無視された!!嫌われた!!」
「どうせ僕のことが嫌になったのだろう」

と白黒で考えてしまいます。そして、

「中途半端な関係は嫌だ」
「人間関係断捨離だ!」
「もう二度と合わない!」

と極端に考えます。このようにカトウさんは、曖昧な状況が非常に苦手で、好きと嫌いを行ったり来たりしてしまうのです。

不安と感情の波

グレーゾーンも必要

灰色でもよしとしよう

白黒は、時に良い結果をもたらしますが、世の中に“絶対”は、ほぼありません。特に対人関係においては、人それぞれ価値観が違うので、絶対的に正しい答えはありません。

白か黒かで極端に考えるのではなく、曖昧な状況をそのまま受け流せる心も大事になってきます。情緒不安定になりそうになったら、自分の考えに気が付いて、少し直してみるようにしましょう。。

白黒思考の治し方

例えばカトウさんの例でいえば、

「ずっと連絡を取り続けるのもお互いしんどい。ゆっくり連絡を取り合えばちょうどいい距離感になるかも」
「仲が良くなってくれば、お互いの良い部分、悪い部分が見えてくるもの。でもだからと言って嫌われたわけではない。」

という形で様々な考え方を追加していくといいでしょう。

中庸な考え方とは

心理学の世界ではよく「中庸」という言葉をよく使います。中庸とは、

肯定しすぎず、否定しすぎず
好きになりすぎず、嫌いになりすぎず
自分をほめすぎず、否定しすぎず

という形で、極端にならず、バランスよく考える姿勢をいみします。情緒不安定な方は、1つの考えに固執しすぎる傾向があるため、感情の起伏が激しくなったら、一度冷静に自分の考え方をみなすようにしていきましょう。

認知療法発展

認知療法の基礎を学ぶ

今回紹介させて頂いたのは、認知療法という手法のほんの一部です。しっかりと学習されたい方は、こちらの認知療法コラムを参考にしてみてください。考え方を柔軟にする練習がたくさんできます。

認知のゆがみ10種類

白黒思考以外のゆがみを知りたい方はこちらの認知のゆがみコラムを参考にしてください。情緒不安定になりやすい考え方の理解を深めることができます。

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
情動への評価と愛着への関連 奥村 弥生,山梨英和大学紀要(11, 18-26, 2012)
よくわかる臨床心理学 山口 創著 川島書店
心理臨床大事典(改訂版)培風館