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緊張しない方法‐受け入れ法

緊張しない・ほぐす方法


緊張しない方法‐受け入れ法で本番に強くなる。緊張は抑え込まずにほぐす②

緊張しない・ほぐす方法を知ろう

コラム①では、緊張を高めてしまう原因となる3つの考え方と解決策についてご紹介しました。今回は緊張しない方法の1つ「緊張受け入れ法」について考えていきます。事例や練習問題を交えながら緊張をほぐす方法をご紹介していきます。

緊張を強めるネガティブな心の働きとは

心には拮抗する作用がある

緊張に対処していくにあたり、「精神の拮抗作用」について紹介していきたいと思います。精神の拮抗作用とは、神経症の治療で有名な森田療法の考え方の一つです。拮抗作用とは、1つの事を考える⇔反対の考えが浮かぶ、という心理です。例えば、野球の試合があったとします。

「今日はヒットを打ってやる」⇔「打てなかったらどうしよう」

という反対の感情が生まれます。この2つの気持ちが揺れ動き拮抗することで、人の心はバランスを取っているのです。緊張してしまうときも、

「緊張してはけない!」⇔「緊張しないか不安だ・・・」

という2つの気持ちが揺れ動いていてるのです。例えるなら、天秤のように両端の重さのバランスを取っている感じでしょうか。一方におもりを乗せていくと、重くなった方に天秤は傾いてしまいます。天秤が傾きすぎると、地面についてしまったり、倒れてしまいますね。

心の揺れ動きも天秤のようにバランスを取っています。もし、どちらかを押さえ込もうとすると、バランスをよくするために、不安も大きくなってしまうのです。その結果天秤の、上下運動が激しくなり、緊張が強くなってしまうのです。具体的な事例で見てみましょう。

事例1:緊張したくないと考えるAさん

就職の面接に臨むAさんは、
「本番で絶対緊張してはいけない!」
と強く意気込みました。すると同時に
「本番で緊張したらどうしょう・・・」
という不安も同じぐらい大きくなってしまいました。その結果、本番になると余計にあがってしまい、頭が真っ白になってアピールしたいことが全然言えなくなってしまいました。Aさんのように、緊張したくないからといって「緊張しないぞ」と強く意気込んでしまうことは、拮抗作用が刺激され、余計に緊張を高めて心の拮抗が崩れてしまいます。

事例2:緊張をある程度受け入れるBさん

就職の面接に臨むBさんは、
「本番ではある程度緊張してしまうものだ」
と緊張してしまう気持ちを受け入れました。確かに本番では緊張して手が震えましたが、不安が必要以上に増大することはありませんでした。Bさんは、緊張してしまう気持ちをある程度受け入れ、緊張のバランスを保つことができました。

このように緊張の拮抗する気持ちにうまく対処していくには、

・緊張してはらなない!
・緊張したらどうしよう・・・

この感情のバランスをとることが大事です。緊張したくないから無理に緊張しないよう努力するのではなく、緊張は自然なこととして認めてあげると緊張と上手く付き合っていくことができます。

緊張する時の心の作用
緊張しない・ほぐすため4つのコツとは

ここで、緊張しないための4つのポイントをご紹介します。

①まずは感情に気が付く
まずは今自分がどんな気持ちなのか確認しましょう。

例えば
「緊張しないで本番を乗り切りたい」
「今とても緊張している。心臓がドキドキしている」
「緊張してしどろもどろになるイメージをしている」
と客観的に言葉で表現していきます。

②緊張を抑え込まないようにしよう

緊張している状態を認めてあげたら、今度はそれを抑え込まないようにしましょう。緊張しないと思うと精神交互作用で余計緊張してしまいます。

「心臓がドキドキしているが
 これは自然なことだ」

「顔が赤くなっている。
 赤いのは健康的な証拠だ♪」

間違っても「ドキドキしない」「赤い顔よ収まれ」などと思わないようにしましょう。

③ポジティブなイメージに書き換える

緊張している状況を素直に受け入れて「今やるべき事・やれる事をポジティブにイメージ」するようにしましょう。具体的には今やるべきことを一旦、確認する意味で文字に起こして書いてみることも緊張をほぐす方法にもなります。例えば

「緊張はするけど、言いたいことをしっかり言えばきっと理解してくれる。自分なりに精一杯伝えよう。あれだけ頑張ったんだ。きっとできる!」

④緊張OK!実際に行動してみよう

紙に書き出したら、具体的な行動に移してみましょう。あとは、えいや!!の気持ちで、実際に行動あるのみです。緊張はゼロにはならないので、緊張してもOK!自分のやるべきことに集中できればよい!という気持ちでチャレンジしましょう。

練習問題で緊張しない方法を学ぼう

緊張をほぐす方法を練習してみよう!

それではここで、先ほどご紹介したコツを意識して緊張をほぐす方法を練習してみましょう!問題は、ネガティブな結果を考えてしまうようなよくある状況を示しています。こんなとき、あなたならどう対処するでしょうか?

<問題>
あなたは今日、仕事で大事なプレゼンを控えています。そのプレゼンの様子を上司も見に来ます。「緊張すると上手に発表できず失敗してしまう…」と不安がっているとしましょう。いまやるべきことはどんなことでしょうか。

①緊張している気持ちを確認

 

②緊張を抑え込まない

 

③緊張をポジティブに

 

④実際に行動

(今回は練習なので、自分の部屋でスピーチなどしてみてください)

 

 

<解答例>

①緊張している気持ちを認める
・緊張して失敗しそうな不安がある
・プレゼンは失敗したくないな
・資料を持つ手が震えている

 

②緊張を抑え込まない
・手が震えてもそのうち収まる
・声が震えても伝える事は伝える

 

③緊張をポジティブに
・資料を見直す
・リハーサルを繰り返した
・きっとうまくいく!

 

④実際に行動する

 

 

緊張しない・ほぐすために繰り返し練習を

緊張しない・ほぐす方法を確認する練習問題をやってみて実際はいかがでしたか?「うまくできなかった」「なんか難しいな」と思った方もいるかもしれませんね。

でも、最初からうまくできなくていいのです。繰り返すことで自然に緊張しない方法や考え方が身につき、以前より緊張を感じなくなっていくことでしょう。

次回は、緊張しない・ほぐす方法として「公的自己意識とうまく付き合う」についてご紹介していきます。

★緊張しない・ほぐす心理療法で適度な緊張を身に付けていこう

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心理学講座

*出典・参考文献
・金沢実, 中島竜太郎, ロバート・キング・マートン みすず書房 1961 社会理論と社会構造
・大原健士郎1997 神経質性格、その正常と異常 森田療法の科学 講談社



心理学事例や練習問題を交えてご紹介します