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緊張をしない・ほぐす方法で不安を軽減!目標設定がポイント

緊張しない・ほぐす方法でプレシャー軽減ー目標設定のコツ④

コラム③では、緊張をほぐす方法として「公的自己意識とうまく付き合う」をご紹介しました。具体的には、私的自己意識を取り入れることで緊張を和らげるということでしたね。もう一度整理しますと、緊張をほぐす方法として「①緊張受け入れ法」「②公的自己意識とうまく付き合う」「③健康的な目標設定」がありました。

今回は3つ目の「健康的な目標設定をする」をご紹介します。練習問題を通して不安を軽減するコツをつかみ、緊張をほぐす方法を身に付けていきましょう。

レベルにあった目標が大事

人は何かを取り組むときに、やる気を上げ効率よく進める為に目標を決めます。達成できれば、自信になり、また新しいチャレンジができます。

しかし、自分には見合わない高い目標を設定することで、思うような結果がでないと、自信を無くしてしまったり、緊張を高めてしまうことがあります。まずは、自分の実力を正しく知り上手な目標設定をすることが緊張をほぐすことになります。

高い目標が緊張を強める

高い目標で緊張を強めた事例

高すぎる目標設定で緊張を高めてしまったサトウさんをご紹介します。サトウさんはミスが気になる性格です。プライドが高く「1点たりとも絶対にミスをしてはならない」と考えています。テスト前日は緊張とプレッシャーであまり眠れませんでした。

テスト本番では、わからない問題につまづくと「不正解になってはいけない」と考え、いつもより悪い点数を取ってしまいました。サトウさんは「1点も間違えてはならない」という過剰な目標設定をすることで、緊張を高めてしまい、パフォーマンスが低下してしまったのです。

高すぎる目標設定をする人の特徴

先ほどのサトウさんのように、高すぎる目標をかかげてしまう人にはある特徴があります。それは「完璧主義な性格」です。まじめで完璧主義な人は『自分で決めたことは「必ず」「正確に」達成しなければならない』と考えがちです。

まじめで完璧主義な人は完璧主義でない人に比べ達成動機が高いといわれています。達成動機が高い事は、自分の決めた目標にストイックに取り組むことができ、それに自分が満足できればプラスに働きます。

緊張を強める目標とは

しかし、完璧主義は諸刃の剣で、緊張をしたりストレスを感じることがあります。特にメンタルヘルス的にマイナスになりやすいには「失敗してはならない」という失敗に対する完璧主義です。

失敗を恐れるあまり、目標や計画していたことから逃げ出してしまう、突然やめてしまうなど失敗から回避しようと行動することもあります。もしかしたら当てはまるかも・・・と感じる方は次に紹介する手順を参考に実践してみてください。

3つの手順で緊張しない目標を立てよう

ここでは、適度な目標設定を行う3つの手順をご紹介します。

①最高と最低の2つの目標を決める
目標は「最高の目標」と「最低の目標」の両方を考えます。最高のイメージと最低でもクリアしたいラインを作っておきましょう。

②目指す目標を決める
最後に身の丈にあった「目指す目標」を決めます。ポイントとしては、最高の目標と最低の目標を参考にして「最低の目標よりちょっと高い」で設定すると、プレッシャーを感じることは少なく、余計な緊張を感じなくなります。

③プラスの表現で目標設定
失敗に対する目標設定ではなく「プラスの目標設定」は割とプラスになりやすいことも分かっています。例えば「嫌われてはならない」→「仲良くなりたい」とプラスの目標設定にするとうまく行きやすくなります。

最適な目標設定が緊張をほぐす

練習問題で目標設定の手順を確認

それでは、目標設定の手順を意識しながら練習問題に取り組んでみましょう!次の問題では、高すぎる目標を決めてしまっている状況を挙げています。あなたなりに適切な最高の目標・最低の目標、そして目指す目標を考えてみてください。

練習問題1
あなたは大事な資格の試験を控えています。その試験は60点以上取れれば合格します。「1問も間違えないように完璧に解かないと…」と考えていました。それぞれの目標を考えてみましょう。

○「最高の目標」⇒ 
○「最低の目標」⇒
☆「目指す目標」⇒

*プラスの表現で解答しましょう

 

OK解答例(前向きな目標)
○「最高の目標」⇒ 100点を取る
○「最低の目標」⇒ 60点を取る
☆「目指す目標」⇒ 70点を取る

NG解答例(ミスを抑える目標)
○「最高の目標」⇒ 1点もミスしない
○「最低の目標」⇒ 40点までミスOK
☆「目指す目標」⇒ 5点までミスOK

 

練習問題2
あなたは友人の結婚式でスピーチを控え、うまくいくかどうか不安でとても緊張しています。そのとき、「スピーチ内容を全部覚えて、かまずに堂々と話さなければ…」と考えていました。それぞれの目標を考えてみましょう。

○「最高の目標」⇒ 
○「最低の目標」⇒
☆「目指す目標」⇒

 

OK解答例
○「最高の目標」⇒スピーチで感謝の気持ちを伝える
○「最低の目標」⇒緊張してもOK!心を込めて伝える
☆「目指す目標」⇒緊張してOK!心を込めて感謝の気持ちを伝える

NG解答例
○「最高の目標」⇒絶対に緊張してはいけない
○「最低の目標」⇒スピーチの原稿を間違えてはいけない
☆「目指す目標」⇒緊張して、原稿を間違えてはいけない

いかがでしたか?練習問題1はサトウさんの例に近かったので、考えやすかったと思います。練習問題2は少し難しく感じたかもしれませんね。繰り返し実践することで身についていきますので、日常でも意識してみてください。

目指す目標で緊張をほぐす

緊張しない・ほぐすためには少しの工夫から

練習問題をやってみていかがでしたか。適切な目標設定をどのように考えていくかがポイントでした。ご紹介した手順を元に、最高の目標、最低の目標、そして「最低の目標より少し高い目標=目指す目標」を作っていきましょう。

「高い目標」と「目指す目標」を比べると、目指す目標を立てた時のほうが緊張を強く感じないと思います。少し工夫するだけで、緊張の高まりを押さえることができますから、ぜひやってみてくださいね。

次回は、緊張コラムのまとめとしてお伝えしてきたポイントをご紹介していきます。一緒に確認しましょう!

★緊張しない・ほぐす方法は 適切な目標設定。3つの手順で実践しよう

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*出典・参考文献
・ 対人ストレス過程の検証 加藤 司 教育心理学研究 49(3),295-304,2001- 09-30
・認知行動療法(坂野雄二 日本評論社,1995)
・学業場面における不健全完全主義者の動機づけに随伴性自己価値および失敗の反すうが及ぼす影響 胡 (増井)綾乃 岩永 誠 パーソナリティ研究 24(3),190-201,2016



プレッシャーを軽減するコツを身に付けよう