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緊張を和らげる入門④目標設定をスモールステップ

緊張を軟下げるには「目標設定」が大事④

コラム④では緊張を和らげる方法として目標設定のコツを解説していきます。

全体の目次
入門①緊張してしまう原因
入門②私的自己意識法
入門③思考の歪みを改善
入門④スモールステップ法
入門⑤受け入れ法

緊張を和らげる上で、リラックスしながら進めていくやり方になります。是非参考にしてみてください。

レベルにあった目標が大切

目標設定は超重要

人は何かを取り組むときに、やる気を上げ効率よく進める為に目標を決めます。達成できれば、自信になり、また新しいチャレンジができます。

しかし、自分には見合わない高い目標を設定することで、思うような結果がでないと、自信を無くしてしまったり、緊張を高めてしまうことがあります。

まずは、自分の実力を正しく知り、自分にあった適切な目標設定をすることが緊張をほぐすことになります。

高い目標が緊張を強める

フロー心理学と目標設定

自分のレベルに合わない高い目標は、自信を無くす要素になる事が研究でもわかっています。

ミハイ・チクセントミハイはスキルと難易度について、人間心理を図形化しています。以下の図をご覧ください。

目標設定とやる気

図を見ると、右上の、難易度が高く、スキル高い状態がフローが起こりやすいとことがわかります。フローとは、人間が適度な緊張を元に、熱中して物事に取り組んでいる状態を意味します。

ちょうどよい緊張のためには、自分のレベルを把握し、努力すればどうにか達成できそうなものを設定する必要があります。

緊張を和らげる目標設定の仕方

ここでは適切な目標設定を行う3つの手順をご紹介します。

①最高の目標

まず、理想のゴールを設定します。例えば、初めての異性とのデートでれば、
「相手が自分を大好きになる!」
といった万々歳だなと思うと目標を定めましょう。

②最低限の目標

次は最低限の目標を考えていきましょう。初めてのデートであれば
「まずは無事デートを終える。結果は問わない」
など、最低限のタスクを設定します。

③現実的な目標

最後に身の丈にあった「目指す目標」を決めます。ポイントとしては、最高の目標と最低の目標を参考にして「最低の目標よりちょっと高い」で設定すると、プレッシャーを感じることは少なく、余計な緊張を感じなくなります。

例えば

「デートで自分のことを良く知ってもらう。少し好感を持ってもらえればOK」

これぐらいで充分ですね。

*講師の視点 失敗に対する目標設定ではなく「プラスの目標設定」を心がけましょう。例えば「嫌われてはならない」→「仲良くなりたい」とプラスの目標設定にするとうまく行きやすくなります。

 

最適な目標設定の方法

実践!適切な目標設定をしよう

それでは、目標設定の手順を意識しながら練習問題に取り組んでみましょう。次の問題では、高すぎる目標を決めてしまっている状況を挙げています。あなたなりに適切な目標を考えてみてください。

練習問題1

あなたは大事な資格の試験を控えています。その試験は60点以上取れれば合格します。

①「最高の目標」
⇒ 
②「最低の目標」

③「現実的な目標」

 

OK解答例(前向きな目標)
①「最高の目標」
⇒ 100点を取る
②「最低の目標」
⇒ 60点を取る
③「目指す目標」
⇒ 70点を取る

NG例 試験で落ちてはいけない…というような目標はオススメできません。抽象的ですし、失敗してはいけない…といい目標は緊張しやすくなります。前向きな表現を意識しましょう。

練習問題2

あなたは友人の結婚式でスピーチを控え、うまくいくかどうか不安でとても緊張しています。

①「最高の目標」
⇒ 
②「最低の目標」

③「目指す目標」

 

OK解答例
①「最高の目標」
⇒完璧なスピーチ!友人が涙する
②「最低の目標」
⇒緊張してもOK!心を込めて伝える
③「目指す目標」
⇒緊張しても無事スピーチできればOK

NG例 よくあるNG例は、「緊張してはいけない」という目標です。これはほぼ無理なので、後で自責の念にとらわれやすくなります。気をつけましょう。

目指す目標で緊張をほぐす

失敗過敏型,完璧主義に注意

入門④の最後に、高すぎる目標設定で緊張を高めてしまったサトウさんをご紹介します。

失敗を恐れるサトウさん

サトウさんはミスが気になる性格です。
「1点たりとも絶対にミスをしてはならない」
と考えています。テスト前日は緊張とプレッシャーであまり眠れませんでした。

実際、テスト本番では、わからない問題につまづくと


「1点も間違えてはならないのに…」

と考え、パニックになってしまいました。

緊張を強める目標とは

失敗過敏型の完璧主義

サトウさんのように、失敗を恐れる目標をかかげてしまう人を、

「失敗過敏型、完璧主義」

と私は呼んでいます。完璧主義な人は達成動機が高いといわれています。自分の決めた目標にストイックに取り組むことができ、それに自分が満足できればプラスに働きます。

緊張につながる

しかし、完璧主義は諸刃の剣で、緊張をしたりストレスを感じることがあります。

特に「失敗してはならない」という失敗に対する完璧主義は、緊張を増幅させやすいので注意しましょう。

次回は、入門編最後として「緊張を受け入れる法」を紹介していきます。

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
・ 対人ストレス過程の検証 加藤 司 教育心理学研究 49(3),295-304,2001- 09-30
・認知行動療法(坂野雄二 日本評論社,1995)
・学業場面における不健全完全主義者の動機づけに随伴性自己価値および失敗の反すうが及ぼす影響 胡 (増井)綾乃 岩永 誠 パーソナリティ研究 24(3),190-201,2016
・ミハイ・チクセントミハイ著,今村浩明訳:フロー体験 喜びの現象学,新思索社,200