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孤独感と見捨てられ不安の関係

孤独感


孤独感と見捨てられ不安の関係②

コラム①では、孤独感の原因となる4つを紹介しました。「①見捨てられ不安」「②特別感が孤独を生み出す」「③会話力の不足」「④SNSをうまくつかいこなせない」でしたね。
今回のコラムでは「①見捨てられ不安」について解説をしていきます。

見捨てられ不安とは?

見捨てられ不安とは、臨床心理学の専門的な用語です。「自分が見捨てられる(た)のではないか」という不安のことをいいます。例えば、皆さんは大事な人からメールが返ってこないとき、不安を感じたことがありませんか?

・どうして返してくれないの?
・嫌なことを言ってしまったのかな?
・一人ぼっちになってしまう・・・

こんな気持ちがぐるぐる頭の中を周る方は要注意です。

自分が見捨てられないか、好かれているかという確認のために、周囲の人に過度に確認をしたり、時には試す、攻撃や衝突を起こすこともあります。

そのため仲の良い友人や交際相手と安定した関係が築けず、孤独な状況になっているケースがかなりあります。カウンセリングをしていますと、

見捨てられ不安

不安定な人間関係

孤独な状況

メンタルヘルスの悪化

という一連の循環が見られます。

見捨てられ不安になる原因は?

見捨てられ不安が生じやすいのは、中学生以降の思春期以降と言われていますが、中年になるまで続くこともあります。見捨てられ不安の原因は、幼少期の育ち方や環境、愛着などから考えられます。愛着とは、成長する過程でつくられる情緒的な特別な感情のことです。少し難しく書いてしまいましたが、「大好き」「ホッとする」といった安心感をつくる感情のことをいいます。

対人関係の中で安心感をつくれずに育ってしまったことで、自分に対して適切に自己評価ができなかったり、自分を認められないことがあります。
「自分はここにいていいんだ」
「自分は愛されている」
という実感を他者に求めることで不安を埋めようとするため、自分と他者との距離が近く、上記のような不安定な人間関係になることがあります。

対処して孤独感を改善しよう!

見捨てられ不安は先ほどもご説明したように見捨てられ不安は育ち方や環境、愛着が関係していると考えられているため、簡単に対処することは難しいかもしれませんが、次のような方法で見捨てられ不安と上手に付き合っていくことが大切です。

① まずは気が付くこと
見捨てられ不安を持つ方の多くは、そもそも自分の不安に気がついていないことがあります。その結果、感情に任せて行動をしてしまうのです。

対処としては「あ・・・いま見捨てられ不安が出てきているな・・・」と気が付くことからはじめましょう。特にメールが返ってこない、連絡が無い時に出てきやすい感情なので、そのタイミングで出てくる不安は見捨てられ不安かも・・・と検討してみるといいでしょう。

② すぐに確認するのは控える
見捨てられ不安を感じると、その不安から逃げるために周囲の人に過度に確認をしたり、時には試す、攻撃や衝突を起こすこともあります。人との距離が近く、人間関係が適切に築けません。

見捨てられ不安を回避する行動が逆に孤独感や見捨てられ不安を強めてしまいます。気になることがあると夜中に何度も電話したり、納得ができないと何時間も長電話をしたり…他にも心身の危険に及ぶトラブル繋がることもあるかもしれません。

人と適切な距離が保てるように親しい人達とは人付き合いのルールを作っておくとよいでしょう。特に時間に関すること、連絡の回数などは留意するポイントです。

③ 自分で自分のことを認めてあげる
「自分が見捨てられる(た)のではないか」と不安になることで、自分らしさや自己を認めて受け入れることがなかなかできないことが多いでしょう。自分の失敗や過ち、抱えている不安も含めて「自分は存在していいんだ」と認めることが必要です。

④ 心の中の「子どもの自分」を理解する
育ち方や環境、愛着などが影響し「もっと愛されたかった」「愛情を受けていない」と感じることが見捨てられ不安に影響します。「自分を独りにしないで!」という心の叫びです。

子どもの頃に戻って愛情を受けることはもうできませんが、「自分はこんな風に愛されたかったんだな」「あの時のこんな悲しい気持ち、寂しい気持ちに似ているな」など過去自分を理解してあげましょう。心の中の自分を慰めてあげることも大切です。

今回のコラムでは、見捨てられ不安を対処し 孤独感を改善する方法をご紹介しました。
次回のコラムでは、「特別感が孤独を生み出す?」に対して、対処していく方法を心理学の視点から紹介していきたいと思います。

★見捨てられ不安が孤独感に影響する
★対処法は「自己受容」「心の中の自分を理解」「人付き合いのルールを守る」の3点

出典
・『パーソナリティ障害とむきあう―社会・文化現象と精神科臨床』林 直樹,日本評論社
・よくわかる臨床心理学  山口 創著 川島書店

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