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孤独感の意味や定義

孤独感の意味や定義「孤独とは何か」を知ろう【発展編③】

コラム①では、孤独感について概観していきました。発展編としては「①診断とチェック」「②孤独感の4つのタイプ」「③孤独感の定義」「④自己啓発に注意!」の4つでしたね。

今回は、「③孤独感の定義」をご紹介します。

孤独 定義

孤独感の定義

皆さんは孤独感を感じたことはありますか?

・相手から理解されない…
・人間関係が乏しい…
・自分は拒絶されている…

など誰しも1度は感じたことがあると思います。上記のような孤独感は一般的な解釈ですが、実際にはどのように定義されているのでしょうか。

心理学辞典の定義

心理学辞典(1999)によれば、孤独感は以下のように解説されています。

①個人の社会的関係の欠如に起因し
②主観的な体験であり
③その体験は不快で苦痛を伴う

この3つの要素を満たしている感覚が孤独感というわけですね。人間関係が悪化し、主観的で、不快な感覚という捉え方でよいでしょう。

改訂版UCLA孤独感尺度

孤独感研究でもっとも頻繁に活用されるのが、改訂版UCLA孤独感尺度です。心理学辞典(1999)によると、以下のよう記載されています。

”孤独感尺度には一次元尺度と多次元尺度があるが、代表的で最も広く利用されているのは、ラッセルら(Russell,D.et al.1980)の一次元の改訂版UCLA孤独感尺度である。これは、

「私には頼りになる人がいない」
「周囲の人は、私とはなじまないように感じる」

などの20項目からなり、5段階評定で回答する。”

つまり、頼れる人がおらず、周りと心が通っていないと感じる場合は「孤独感がある」という状態と判断されることが多いのです。尺度の信頼性を表す内的整合性も高いため、孤独感を定義するうえではもっとも鮮明な基準となるのでしょう。

客観的と主観的

ひとくちに孤独とってもいくつかの種類に分けられます。Philip Hylandら(2018)の研究では、孤独を以下の3つのタイプに分けています

1.社会的孤独
友達の数がすくない、身寄りがいないといった
客観的な孤独。

2.感情孤独
親友と呼べる人がいない、つながりの質が悪いといった
主観的な孤独。

3.両性孤独
1と2がどちらも合わさった孤独。

このように、孤独には「客観的」と「主観的」または、その「両方」があるということですね。

一般的には、友達が少ない人は孤独だ!といういわれていますが、例え友達が100人いようとも親友が1人もいなければ孤独感をむしばまれてしまうのです。

意味を理解

哲学や文学での孤独

文学や創作活動において孤独は、必ずしも悪者であるとは考えられていません。ドイツの哲学者マックス・シュティルナーは「孤独は、知恵の最善の乳母である。」という格言を残しています。

孤独状態では、人間は自分の存在意義などを考えることを強制され、哲学的になります。その結果、創造性、想像力などの発展につながると多くの哲人は結論付けました。

こうした心のメカニズムは心理学では「昇華」と呼称され、文化や芸術における創作活動では、昇華から生み出された作品が多数存在します。昇華についてより詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
コンプレックスを強みに変える心の防衛機制「昇華」とは⑦

孤独感の意味を理解!

今回は発展編コラム③として、孤独感の意味や定義を見ていきました。孤独感への理解を深めることは、寂しさを軽減させることにつながります。

孤独になることは一定のメリットもあります。一様に悪者扱いするのではなく、パイナップルのヘタを切り落とすように食べられない部分は捨てて、栄養になる部分は積極的に取り込んでいきましょう。

次回は「自己啓発に注意!」というテーマでご紹介していきます。

★孤独感は「主観的」なもの。定義を理解しよう!

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
中島 義明 子安 増生 繁桝 算男 箱田 裕司 安藤 清志 (1999)心理学辞典 有斐閣
Philip Hyland・Mark Shevlin・Marylene Cloitre・Thanos Karatzias・Frédérique Vallières・Gráinne McGinty・Robert Fox・Joanna McHugh Power(2018)Quality not quantity: loneliness subtypes, psychological trauma, and mental health in the US adult population.Social Psychiatry and Psychiatric Epidemiology Volume 54, Issue 9, pp 1089–1099