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幸福論「お金と幸せ」の関係

幸福論「お金と幸せ」実は関係ない!?②

コラム①では、幸福論と幸せになる方法について解説しました。今回は幸福論の1つ目「お金と幸せ」について解説していきます。

人はお金で幸せになれるのか?

皆さんは、お金で人は幸せになれると思いますか?お金と幸せについて、統計や論文を元に解説していきます。

*当コーナーは動画解説もあります。
*テキストがお好みな方は飛ばしてご覧下さい。
*監修の川島(精神保健福祉士)が動画でも解説しています。
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幸福論① 「年収が多い=幸せ」必ずしも成り立たない

幸せになるために、最初に考えるのは「お金を増やすこと」が一般的ではないでしょうか。国の統計や心理学の世界では「お金で幸福になれるの?」ということを調査した研究が多くあります。その中から、内閣府(2011)が 15 歳以上80歳未満の男女4,000名に対して行った、調査表によ統計を見てみましょう。その調査では項目の1つに「世帯年収と幸福感の関係」を調べたものがあります。グラフがこちらです。

世帯年収と幸福感の調査

この統計結果から、年収が増えたことで幸せを感じるのは「①200万円未満~400万円に達するまで」「②800万円~1000万円に達するまで」ということが分かります。そして、それ以外のポイントでは年収が上がっても幸せを感じないことが分かります。また、1,200万円を超えると、幸福度は下がってしまっています。

このように、世帯年収が高ければ高いほど幸福感は上がるという状況にはならない事が分かります。

幸福論② 国が豊かだと幸せ?

ここで国の発展度合いを測るときに用いられる、国内総生産(GDP)から幸せについて見ていきましょう。

以下の図は、一人あたりGDPの国際比較のグラフです。OECD諸国の中で日本のGDP平均よりも上となります(OECD,2010,factbookより抜粋、改変)。

幸福度調査GDPの表幸福論について

一方で、浦川(2011)という九州大学の教授がまとめた幸福度に関する研究では、OECD(経済協力開発機構)加盟国を対象とした調査で、日本はGDPは平均的な値にも関わらず、幸福感が平均より低いということがわかっています。以下は、主観的Well-beingの国際比較のグラフです(OECD,2010,factbookより抜粋、改変)。主観的Well-beingの国際比較

GDPが、日本の3分の1以下のブラジルが日本よりも幸福感が高いのは、意外かもしれません。皆さんはブラジルにどんなイメージがありますか?一般的にブラジルは犯罪が多い国の印象ですが、カーニバルなど人生を楽しんでいるイメージもありますね。

このように、物やお金の豊かさが幸福感に直結するわけではないという事です。

幸福論「幸せとお金はあまり関係ない」

お金と幸せは一見、結びつきそうに見えますが、あまり関係が無いとと言えそうです。世帯年収が多いほどある程度の幸福感は上がります。しかし、それだけで説明することはできません。また、国単位でみても、豊かさと幸福度には関連がないことがお分かりいただけたと思います。

お金による幸福感への影響はほんの一部のだけです。幸福になるための方法は、まだまだありそうです。今回の幸福論では「お金が幸せの全てではない」ことを知識として備えておきましょう。

次回は、幸福論「人間関係が充実すると幸せ?」についてご紹介します。

★幸福論「お金と幸福度は関連がない」幸せになる方法を見つけよう

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人間関係講座

目次

①幸福論・幸せになる方法-概観
②お金で人は幸せになれる?
③人間関係が充実すると幸せ?
④ブータンから学ぶ幸せの指標
⑤感謝と幸せの関係
⑥認知と幸福感
⑦ソーシャルサポートの充実がカギ

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
・浦川邦夫(2011),「特集 不安の時代と労働『幸福度研究の現状–将来不安への処方箋』」,日本労働研究雑誌,No.4,p4-16.
・内閣府「平成23年度国民生活選好度調査」
・OECD Factbook (2010),”Economic, Environmental and Social Statistics”,p34,p241. 
・Deaton, A.(2008) “Income, Health, and Well-Being around the  World:  Evidence  from  the  Gallup  World  Poll,”  Journal of Economic Perspectives, 22(2), 53-72.