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幸福論「良好な人間関係」が幸せにつながる

幸福論「ソーシャルサポートの充実」⑦

コラム⑥では、幸福論「認知と幸福感」について解説していきました。ポジティブな側面に目を向けて、考え方・捉え方を変えることで、今の状況にプラスの価値を見いだしてくださいね。今回は、幸福論「ソーシャルサポートの充実」についてご紹介していきます。

ソーシャルサポートとは?

皆さんは、ソーシャルサポートという言葉をご存知でしょうか?ソーシャルサポートとは、「社会的関係の中でやりとりされる支援」のことを意味します。

たとえば、
・家族
友人
会社の同僚
・先生
の助け
など、自分をサポートしてくれる周囲の人やものを指します。

*当コーナーは動画解説があります。
 テキストが好みな方はそのまま飛ばしてご覧下さい。
*監修の川島(精神保健福祉士)が動画でも解説しています。
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幸福論「ソーシャルサポートと幸せの関係」

幸福論として、ソーシャルサポートの研究をご紹介していきます。ソーシャルサポートが幸福になるために、どれくらい大切かを見ていきましょう。

幸福論① 自己肯定感UP

細田ら(2009)は、中学生305名を対象に「ソーシャルサポートと自己肯定感の関係」を調べました。研究では以下の3つのソーシャルサポートについて調査しています。

1:道具的サポート
住居やスマホなど必要な物を支援

2:情緒的サポート
背中を押すなど気持ちの面を支援

3:共行動サポート
知識を教えるなどのノウハウ面で支援

その結果、いずれのソーシャルサポートにおいても自己肯定感が高まることが分かりました。

以下の表は「自己肯定感とソーシャルサポートの関連」をまとめています。表にある数字「相関係数」は、数値が高いほど強い結びつきがあることを意味します。一度、数字が大きいものを探してみてください。

ソーシャルサポート 効果

父親、母親、友人、教師のいずれも自己肯定感を高めていますね。中でも、情緒的なサポートはプラスの効果が高い傾向がわかります。特に教師や友人の情緒的サポートが.40**で、父親や母親よりも高い数値になっている点はとても印象的です。仮に家庭からのサポートが得られなくても、教師や友人など周りの方のサポートを仰ぐとメンタルヘルスがが安定しそうです。

幸福論① 不安・疲労感が軽減

大坪(2017)は、大学生254名に対して、ソーシャルサポートと心理な関係について調査を行いました。その結果、家族、大切な人、友人のサポートを受けやすい方は不安感などの項目においてプラスな関わりがあることがわかりました。

まずは「家族のサポート」を見ていきましょう。
数字の前にある(-)マイナスは、症状が低いことを示しています。つまり、家族からのサポートを受けやすい方は、特に自立神経症状が低いことを分かります。

ソーシャルサポート 意味

続いて「大切な人のサポート」です。
特に、不安感が大きく低下しています。大切な人が側にいてくれる安心感は幸せになるうえでポイントとなりそうです。

 

ソーシャルサポート 心理学

最後は「友人のサポート」です。
特に、不安感が大きく低下していることがわかります。また疲れやすさ、自立神経症状が少ないことから、ポジティブに影響していることが分かります。

ソーシャルサポート 定義

このようにソーシャルサポートは、不安感や自律神経症状などネガティブな状況を和らげてくれます。不複数の人間関係から受けることで、幸せを感じる時間も増やしていけるので、家族だけ、友人だけなではなく幅広い人からサポートを受けられるようにしたいですね。

幸福論③ 不快な体験も受容できる

ソーシャルサポートの影響について、城(2013)は以下の表のように報告しています。

ソーシャルサポートとは

この結果について城は
「社会的自己の開示がソーシャルサポートの知覚に影響を及ぼし、ソーシャルサポートの知覚が被受容感に影響を与えていることが明らかにされた。」
と結論づけています。

つまり、失恋したことを周りの人に開示しソーシャルサポートを得ることで、受容感が高まる(不快な体験を受け入れられる感覚)わけです。

辛い経験をした時には、ソーシャルサポートを受けることで、落ち込む時期を最小限に抑えることができるかもしれません。悩みを打ち明けられる人と出会うことが、幸福な時間を増やすコツと言えそうです。

最低3つ以上!トラブルを回避

3つのメリットがあるソーシャルサポートは、「友人だけ」など偏ったサポートは好ましくありません。理由は、1人に依存するようになりトラブルに発展しやすいからです。

たとえば、
あなたの友人が会う度にネガティブな発言をしていたらどうでしょうか。

数回なら、相談に乗ってあげようという気持ちになります。しかし、顔を合わせるたびに同じ相談をされれば、不快に思う人も多いでしょう。また、相談に乗ったにも関わらず、進展がない場合ストレスを感じる人も…。

トラブルを回避するためにも、複数の人間関係からソーシャルサポートを少しずつ受けるのが理想です。1つの関係でトラブルが生じても、その他の人間関係がサポートしてくれます。最低でも3つ以上のソーシャルサポートがあると、安定したソーシャルサポートを受けることができると思います。

ソーシャルサポートと幸せに関する幸福論

幸福論「ソーシャルサポートを増やそう」

今回は、幸福論「ソーシャルサポートを増やそう」について解説しました。ソーシャルサポートは、精神を安定させたり、自己肯定感を高めるなど幸福感を高めるうえでとても役に立ちます。

より多くのソーシャルサポートを周囲にもつことで、心の安定を図っていきましょう。心にゆとりが持てると、幸せを感じる事も増えていきますよ。

専門家の講義を受けたい方へ

最後に、これまで「幸福論」コラムにお付き合いしていただき、本当にありがとうございました!幸福感は、モノやお金ではなく、メンタルのコントロールがとても大切です。いつでも始められる方法なので、ぜひ試してみてくださいね。

そして、専門家から直接学びたい!という方は良かったら私たち臨床心理士・精神保健福祉士が開催している、コミュニケーション講座への参加をおススメしています。コラムだけでは伝えきれない知識や実践的なワークを進めています。みなさんのコミュニケーション能力が向上するよう、講師も一緒に頑張ります!よかったらいらっしゃってくださいね(^^)

★幸福論「ソーシャルサポートの充実が幸せの第一歩」
人間関係講座

目次

①幸福論・幸せになる方法-概観
②お金で人は幸せになれる?
③人間関係が充実すると幸せ?
④ブータンから学ぶ幸せの指標
⑤感謝と幸せの関係
⑥認知と幸福感
⑦ソーシャルサポートの充実がカギ

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
・大坪岳 追手門学院大学心理学論集;Otemon Gakuin University Psychological Review 2017 青年期のコミュニケーション・スキルとソーシャル・サポートがレジリエンスに及ぼす影響
・細田ら(2009)中学生におけるソーシャルサポートと自他への肯定感に関する研究 教育心理学研究,57,309-323
・城 佳子 2013 大学生の自己開示・ソーシャルサポートが被受容感に及ぼす影響の検討 : 被開示スキルとの関連を通して 人間科学研究 34,63 -72 .
・If You Need Help, Just Ask: Underestimating Compliance With Direct Requests for Help  Journal of Personality and Social Psychology 95(1) · August 2008 with 139 Reads Vanessa Bohns