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好奇心が高いことのメリット③

好奇心が高いことのメリット③

コラム①では、好奇心について概観していきました。軽くおさらいをすると、「①2つの意味」「②メリット」「③とりあえず聞く・調べる法」「④好奇心ツリー」「⑤スモールステップ」の5つでしたね。

今回は、「②メリット」についてご紹介していきます。

好奇心が高い影響

好奇心の格差は収入にまで影響するという研究結果があります。好奇心のある人は、学業や仕事で成果に結びつきやすいことがわかっており(Von Stumm  2011)、自信やモチベーションも向上しやすいです。その結果、次の課題にも積極的に取り組むことができると考えられます。

以下、好奇心についての研究をいくつか紹介しいたいと思います。

好奇心の効果と研究結果

①好奇心=勉強好き?

心理学でポピュラーな性格分析ビッグ5の中に「開放性」という性格特性があります。開放性とは簡単に言うと、自己の経験を豊かにすることへの熱意を表しています。つまり、

・好奇心旺盛
・想像力がある
・革新的である

といった性格になります。

古屋(2017)は、大学生150名に対して、この開放性を含むビッグ5性格特性と以下の勉強嫌悪などとの関連を調べました。勉強嫌悪とは、簡単にいうと、「勉強することが嫌いな傾向」を指します。その結果が、以下の図です。

好奇心 高める

上図の(-)マイナスの意味ですが、開放性が高いと勉強を嫌悪が小さくなるという相関関係を示しています。(相関関係をより深く知りたい方はコチラをご覧ください)言い換えると、好奇心がある方は、学業が好きな傾向があると言えるのです。好奇心がある方が勉強しようという気持ちが大きくなるのですね。

②自分はできる!と思える

古屋(2017)の同研究では、開放性と楽観的な能力認知との関連も調べています。楽観的な能力認知とは、簡単に言うと「自分ならできる!という認知」のことを意味しています。

その結果、以下の図のようになりました。

勉強と興味

こちらは(-)マイナスではありません。つまり、好奇心が高い人ほど、自分の能力をプラスに捉えていると言えます。分かりやすく言うと、自分は問題を乗り越えていける、どうにかなる!という感覚が強いと言えます。この結果から自信をつける上では、好奇心の高さが大切だと言えます。

③健康へ影響する?!

好奇心は健康にも影響を与えます。Swan & Carmelli( 1996 ) の研究では、60歳から80歳(平均70.6歳)のアメリカ人男女1118人を対象に、好奇心と健康との関連を調べる調査を行いました。

*監修の川島(精神保健福祉士)が動画でも解説しています。
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調査は5年間に渡って行われました。その結果、年齢、がん、好奇心の有無を考慮し、同じ条件で比較したところ、5年後の調査か終わるまで生き延びた人の割合は、好奇心の高い人の方が多いことが分かりました。

好奇心 高める

最初に男性を見てみます。グラフの通り、好奇心は死亡リスクを下げていることがわかります。そのいっぽうで、がん・年齢の高さ圧倒的に、死亡リスクの方向にグラフが伸びています。好奇心をもつことは長生きに関わる要素なのかもしれません。

興味が持てない

次に女性を見てみましょう。同様にがん・年齢の高さは死亡リスクを高めていますが、好奇心は死亡リスクが「下がる」方向にグラフが伸びていますね。つまり、好奇心が高いほど健康にも良い影響があると考えられるのです。

メリットで興味への興味を

強い好奇心は学業、仕事に成果をもたらし、収入に結びつくという経済的な面だけではなく、健康面にも影響を及ぼします。逆に好奇心がないと学業、仕事の成果そして健康面にまで負の影響を及ぼすかもしれません。

上記のように好奇心は思考力を高め、勉強嫌いをなくすだけではなく健康状態も良くなります。まずは好奇心のメリットを理解することで、興味を持つことへの興味、ややこしいですが(^^;)を高めてみてくださいね。

次回は「とりあえず聞く・調べる法」をご紹介します。お楽しみに!

★好奇心は「思考力」「勉強」「健康面」でプラスに働く

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目次

①好奇心を持つコツ専門家が解説 ​
②好奇心の2つの意味とは
③高いことのメリット
④高める方法「とりあえず聞く法」
⑤ツリーで興味関心を発見!
⑥飽きない方法・スモールステップ法
⑦好奇心の強さを診断・チェック

助け合い掲示板

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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出典・参考文献
古屋 健 2017 大学生の学業遅延傾向に関わる性格特性について 立正大学心理学研究所紀要
ミハイ・チクセントミハイ(2000)「フロー体験 喜びの現象学」
Swan, G. E., & Carmelli, D. (1996). Curiosity and mortality in aging adults:A 5-year follow-up of the Western Collaborative Group Study. Psychology and Aging, 11(3), 449.
斎藤(2014)知的好奇心と批判的思考態度との関連 教心第56回総会