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マイナス思考から抜け出す方法

マイナス思考


マイナス思考から抜け出す方法!原因帰属とは②

責任をどこに置くかを考える

コラム①では、セルフチェックでみなさんのマイナス思考の傾向をチェックしました。今回は、マイナス思考の改善策である「マイナスな自責の改善」についてご紹介します。

マイナス思考における原因帰属とは?

みなさんは「原因帰属」という言葉をご存知ですか。

原因帰属とは、「人が行動した結果の原因をどこに求めるか」ということです。「帰属」とは硬い言葉ですが、人が原因を推測する心理的過程のことです。ハイダーという心理学者が初めて研究しました。現在では「帰属理論」として確立され、認知心理学の方法論や理論の研究として進められています。

帰属には、以下の2つの種類があります。

①内的帰属
行動の結果を、自分の性格やスキルなど内部に求めます。もちろん何かミスが起きた時も自分の性格やスキルに原因をおきます。例えば、会話でしらけてしまったときに、「自分は会話スキルが不足しているんだ」と自分のせいにするのがマイナスな内的帰属です。

②外的帰属
行動の結果を、状況や運など自分の外部に求めます。先ほどの例で説明すると、会話でしらけてしまったときに、相手のことを「おとなしい人なんだなぁ」と他人に原因を求めるのが、外的帰属になります。

マイナスな「内的帰属」が多いタナカさんの事例

特にメンタルヘルスが不健康な方は「過剰にマイナスな内的帰属」をする習慣があることが分かっています。ただ、わかりづらいと思うので1つ例を挙げます。

タナカさんはヤマダさんとペアでテニス大会に出場することになりました。大会前になんでも練習に励みましたが、勝ち星を挙げることができませんでした。

タナカさんは「今回の敗退は私のメンタルの弱さが原因」と自責の念にかられて落ち込んでしまいました。これは失敗をマイナスな内的要因のみで考える典型例です。

マイナス思考は自責につながる

タナカさんのようにマイナス思考がつよい方は、内的要因にすべて理由を求めます。もちろん敗北の原因のある一部分はタナカさんにあることには間違いありません。しかし、100%すべて自分が悪いという出来事など存在しないはずです。もしかしたらペアの相方の調子が思わしくなかったのかもしれないですし、相手のレベルが高すぎたのかもしれません。

すべて自分のせい!と考えるのは一見まじめで誠実に見えますが、ものごとを客観的に見ることができていないともいえるのです。思考に偏りがあると原因の求め方を誤ってしまうことにもつながります。マイナス思考を繰り返してしまうと自責になりやすく、自信もなくなってしまうためを正しく帰属する事が大切です。

マイナス思考を改善!3つのコツとは

とは言っても筆者である私も含め、原因帰属をたびたび誤ることがあります。ここでは、正しい帰属に導くためコツを3ステップをご紹介します。具体的には、

①自分のーと+の部分を考える
②少しだけ他人の責任も考える
③「環境や状況」の原因を考える

の3つのステップを意識しましょう。

①自分のーと+の部分を考える
失敗をした時に、ネガティブだけを見るのではなく、ポジティブな部分も意識してみましょう。。例えば、先ほどのタナカさんの例ですと、

「試合には敗北した、集中力が足りなかった。」

「相方のリズムが分かってきた」

という形で2つ面から考えるようにしましょう。

②少しだけ他人の責任も考える
思い切って少しだけ「他人のせい」にしてみるのも大切です。「誰かに責任をなすりつけるなんて・・・」と思うかもしれませんが、物事は内的要因だけで決まるのではなく、外的要因も含めて決まっているのです。これまた100%他人の責任にする必要はないですが、「少し」は周りの責任も考える視点を持ちましょう。

③「環境や状況」の原因を考える
マイナス思考が浮かんだ時の状況や環境に求めてみましょう。例えば、「時間がなかったから」とか「道具が足りなかったから」など自分や他人以外にも原因があるかもしれません。

様々な視点から物事を見ることができれれば、より帰属が適切なものになっていきます。そうすることで、自分だけで責任を抱え込むこともなくなりマイナス思考も和らいでいくようになります。

練習問題でネガティブ思考を改善

それでは、ご紹介した3つのコツを踏まえながら、練習問題を取り組んでネガティブ思考の改善を目指しましょう!それでは問題に進みましょう。

問題
友人は交通費2万円を使って遠距離恋愛をしている彼女に会いに行っていました。友人は少し毎回「お金がない」と口にしていました。そこで、友人の相談に乗ったあなたは「たまには相手に来てもらったら?」とアドバイスをしました。友人はその通りに、「一度は会いに来てほしい!」と彼女にお願いしました。数か月後・・・残業なことに「やっぱり遠距離は厳しい」と言われ、その友人は別れてしまいました。あなたの友人はあなたに対して少し怒っている感じがします。

それでは次のステップで考えてみましょう。

①自分のーと+の部分を考える
②少しだけ他人の責任も考える
③「環境や状況」の原因を考える

考えてみましたか?!

それでは解答例を見てみましょう。

 

*解答例
この問題では、恋愛相談でアドバイスした友人が別れてしまうというものでした。

①自分のーと+の部分を考える
友人に感情移入しすぎて、お相手の気持ちまで考え切れなかったな・・・

毎回は友人は会いにいってるんだから、一度くらい会いに来てもいいのでは?と思う。

②少しだけ他人の責任も考える
→ただ、恋愛のゆくえは第3者によってコントロールできるものではない。友人には少し悪いが、この結果は私のアドバイスが原因ではなく、もっと深い部分にあるのでは・・・

③「環境や状況」の原因を考える
→やはり、遠距離恋愛を長く続けていくのは難しい。

「帰属」を正してマイナス思考を緩和!

練習問題をやってみていかがでしたか。原因を外的帰属に求めるって少し抵抗があることですよね。特に慣れていない方は、迷ってしまったかと思います。ポイントは、物事の原因はいくつもあると知ることです。様々な可能性を視野に入れることで、ずれた原因帰属からくるマイナス思考を抑えることができます。とはいえ、最初から複数の視点で物事を考えるのは難しいかと思います。

まずは、自分の帰属の誤りに気付くことからスタートし、解説した2つのコツを日常生活で意識して考えてみましょう。少しずつ広い視点で見れるようになっていきますから、焦ることはありません。自分のペースでゆっくりやっていきましょう。

今回はマイナス思考の原因「自責が強い」を改善するコツをご紹介しました。次回は「反すう思考」に対処する方法を紹介していきます。

★マイナス思考は誤った原因帰属から!2つのコツで責任を分散しよう

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