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無気力症候群の改善方法

無気力症候群の改善方法「生活リズムを整える」⑤

コラム①では、無気力症候群について概観していきました。解決策としては、「①失敗Ok!60%基準法」「②アイデンティティの確立」「③精神科での治療」「④生活リズムを整える」の4つでしたね。

今回は、「④生活リズムを整える」について解説していきます。

ホメオスタシスと無気力

私たちが日常生活で活動するには身体の中の神経やホルモンや神経へ命令を送る神経伝達物質などがバランスをとっています。それは睡眠時も同様です。身体の中でそのようなバランスをとっているからこそ、ゆっくりと体を休め活動するためのエネルギーを蓄えることができます。

このように身体のさまざまな部分でバランスをとることを「ホメオスタシス」と呼びます。このバランスが崩れることで、思うように身体が動かなかったり、やる気が出ないということがあります。その他にも頭痛やめまい、イライラしたりといった症状も出ることがあります

神経やホルモン(や神経伝達物質)の乱れが原因でそのような症状が出る場合、起立性調節性障害や慢性疲労症候群などに診断されることがあります。起立性調節性障害は小児〜思春期に多いとされています。つまり、無気力症候群の克服には、生活リズムの改善が欠かせないのです。

以下体の面から無気力を改善する3つの基礎的な方針をお伝えします。

無気力症候群の対処法

①無気力対策 睡眠をしっかり

生活リズムの改善で一番大切なのは、「睡眠をしっかりとる」ということです。当たり前に思えますが、なかなかできないことでもありますよね。毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きることは、生活リズムを整える上で理想的ですが、仕事の都合などもあり難しいかもしれません。そんな方は、できるかぎり「睡眠時間を確保」するようにしましょう。

睡眠中に分泌される脳内物質の中には、やる気と関係が深い「セロトニン」「ドーパミン」「アドレナリン」などが含まれています。そのため、睡眠不足や不規則な睡眠によってこれらの脳内物質があまり分泌されないと、日中にやる気が起きないというメカニズムができあがってしまいます。

睡眠時間を確保する事は、次の日のやる気に備えるため大変効果があり無気力症候群を改善してくれると言う事です。日光を浴びて無気力症候群に対処

②無気力対策 軽度な運動を

*運動不足とメンタルヘルスについて動画を作成しました。

*監修の川島(精神保健福祉士)が解説しています。
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運動と抑うつの関係について、あるIT企業の社員を調査した研究があります。甲斐(2011)は、IT 関連企業 の従業員2952名に対して、1週間にどのくらいの運動をしているかで、1年後の抑うつのなりやすさを調査しました。

下記の図をご覧ください。余暇時間に運動をする時間が1週間当たり「0分」の人たちを基準として、1週間に運動する時間が「135分未満の人たちと135分以上運動する人たち」とを比較しました。

無気力 対処法

その結果、135分以上運動している人たちに比べて、135分未満の人たちうつ病のなりやすさが2倍以上に上ることが分かりました。

この研究から、日々の生活の中にアクティブに体を動かすことで、抑うつのリスクを減らすことができると考えられます。週に2時間以上、というと少し大変かもしれませんが、運動する習慣がメンタルの健康にもよい効果をもたらすのです。

無気力なときはなかなか活動的な気分になれない思います。ただ、じっとしていると体がなまってしまい余計に気力が減退していきます。近所の公園を散歩する、好きな街を歩く、体操をする、ヨガに行くなど、体の健康を維持するように気をつけましょう。単純に運動をするだけでも、わりと気力がみなぎってくることを実感できるでしょう

④無気力対策 日光を浴びる

睡眠をしっかりとろうといざ横になっても、なかなか寝つけない人もいるかと思います。ここで、寝つきを良くするおすすめの方法として「日光を浴びる」をオススメします。

以下は、厚生労働省(2008)が各都道府県のうつ病患者数の統計を出したものです。赤いほど患者数が多く、青いほど患者数が少ない事を表しています。

 

うつ病患者数 [ 2008年第一位 北海道 ]の都道府県別ランキング

上図の通り、北海道がもっともうつ病の患者数が多いことが分かります。この原因は、雪が多いため日射量が少なく、十分に日光を浴びることができないためと考えられています。

睡眠ホルモンの代表的なものに「メラトニン」という物質があります。これは年齢とともに低下していきます。しかし、日中に太陽の光を浴びることで、夜間のメラトニン分泌が促進され、寝つきがよくなるのです。

また、メラトニンは暗くなると分泌が高まり、明るくなると抑えられるという性質があります。そのため、朝の時間に日光を浴びると、すっきりと目覚めることができ、体内のリズムも整います。

無気力症候群 メンタル

・高照度光療法とは
無気力症候群の治療法の中には、明るい光を浴びることで気分を改善する「高照度光療法」というものがあります。光療法は1982年に、精神科医のノーマン・E・ローゼンタールらによって確立されました。

人間の体は強い光を浴びると、生体リズムが整えられる働きがあり、現在では睡眠障害・うつ病の治療に用いられることがあります。

例えば、季節性うつ病では冬になると日射量が少なくなり、精神を安定させるセロトニンが不足することが原因の1つとして挙げられています。

こうした症状は、高照度の光を長時間浴びることで改善されると考えられています。ただ、躁うつ病で軽い躁状態にある場合は、躁転する可能性があるため、光治療を避ける場合もあります。

無気力症候群を改善しよう

体の面から無気力症候群にアプローチする方法をご紹介しました。体の面から無気力症候群にアプローチする方法をご紹介しました。いかがでしたか。

生活のリズムが乱れているな…最近身体が目覚めるのが遅い…など感じる方はほんの少しでもよいので意識してみてください。いきなり規則正しい生活をするのは難しいかもしれませんが、まずは「起きる時間を決める」「歩く量を少し増やしてみる」など、できることから始めて無気力症候群の改善を目指していきましょう。

次回は無気力症候群簡易診断について解説していきます。

★ 運動と睡眠で無気力を改善!

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目次

①無気力症候群-概観
②「失敗Ok!60%基準法」
③「アイデンティティ確立」
④「心療内科・精神科」での治療
⑤「生活リズムを整える」
⑥無気力症候群簡易診断

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
・子どものめまい:小児起立性調節障害を中心に 田中 英高
・「慢性疲労症候群」(Chronic Fatigue Syndrome ; CFS)について 関西福祉科学大学 倉恒弘彦
・子どもの身体活動と睡眠に関係する研究動 田中良 野井真吾日本体育学会大会予稿集 67(0), 213_2-213_2, 2016
・厚生労働省 患者調査 2008年