ネガティブ思考を整理・改善する「コラム法」を解説⑤
コラム①ではネガティブ思考について解説していきました。重要な要素としては、「①リフレーミング法」「②脱中心化で客観視」「③認知の歪み」「④コラム法で整理」「⑤じゃあどうする法」の5つでしたね。
今回は、認知の歪みを修正するのに効果的な「コラム法」をご紹介します。コラム④で認知の歪みがあると感じた方は、ぜひコラム法を取り入れてネガティブ思考を緩和してくださいね。
コラム法とは?
コラム法とは、正式名称は認知再構成法といい、ベックが開発しました。自分がどれくらいネガティブな考えや気持ちを持っているかパーセント(%)で表すことで自分の考え方をわかりやすく整理します。表(コラム)にして書くのでコラム法と呼ばれています。
コラム法で考え方を整理することは、ネガティブな気分や不適応な行動を引き起こす認知を明らかにし自分で修正する事ができます。
具体的には、次の5つのステップで修正します。
<コラム法の流れ>
①ネガティブな出来事を書く
②瞬間的に感じる考え(%)
③気持ち、感情(%)
④別の考え方ができないか検証
⑤今の気持ち、感情(%)
ここで事例を見てみましょう。
コラム法で考える認知の歪み
コラム法の流れで出来事を整理し修正していきます。
①ネガティブな出来事
今日会社でミスをしたため、すぐに上司に報告し修正した。上司からは「今まで一人でやってたのかぁ。ペアにした方がいいかな?」と言われました。家に帰って上司の言葉の意味を考えた。次第に胃が痛くなった。
②瞬間的に感じる考え
「ミスをする自分はダメだ」
「明日もミスをするかも…」
「1度失敗したら取り戻せない」
③自分の気持ち、感情(%)
・悲しい(30%)
・恐い(40%)
・不安(70%)
・疑い(90%)
④別の考え方ができないかしっかり検証
「ミスは誰にでもあることだ」
「今日ミスしたからといって
明日もミスするわけではない」
「上司は自分のことが必要だから
今の仕事を継続させたのではないか」
「ペアにするのはお互いに確認しながら
仕事ができるからではないか」
⑤今の気持ち、感情(%)
・悲しい(10%)
・恐い(20%)
・不安(40%)
・疑い(20%)
このように5つのステップを踏んで考え方を柔らかくすることで、ネガティブな感情を減らしていきます。
ネガティブ思考をゆっくり修正
コラム法で気持ちを書き込む様にすると、自分の思考のクセに気づきやすくなり、ネガティブ思考や、認知の歪みを修正する事ができると思います。思考のクセはすぐに修正できるものではありません。ゆっくり焦らず進めていきましょう!
ネガティブな出来事になったときには、ご紹介した5つのステップで自分の思考を整理し改善してみてください。
①ネガティブな出来事を書く
②瞬間的に感じる考え(%)
③気持ち、感情(%)
④別の考え方ができないか検証
⑤今の気持ち、感情(%)
次回は、ネガティブ思考を改善する「じゃあどうする法」について解説していきます。
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