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パニック障害の原因と対応法「呼吸法」で症状を軽減

パニック障害の原因と対応法「呼吸法」-パニック症状を軽減②

コラム①では、パニック障害の改善を妨げる原因と対応法についてご紹介しました。具体的な対応法は「①呼吸法で不安を鎮める」「②考え方の再構築で不安を切替える」「③エクスポージャーで不安を乗越える」の3つでしたね。今回は、パニックの対応法の1つ目「呼吸法で不安を鎮めよう」を取り上げます。

パニック障害の原因と適切な対応法を解説

呼吸法でパニック障害に対応

パニック障害には、呼吸が深くなりすぎたり、息が荒くなったり速くなったりするような呼吸の乱れがつきものです。そのため、パニック発作が起こりそうになった時の対応として、呼吸を自分の力でコントロールできるようになることは大切です。

呼吸を整える技法を“呼吸法”と呼びます。呼吸法は、気軽にできるリラクセーション法のひとつなので、パニック障害の症状が無い方も身につけておくと、疲れを癒したり、緊張をほぐしたりするのに役立ちます。

呼吸を整えてパニック障害の原因に対応

呼吸法の4つの基本ポイント

呼吸法にはいろいろな方法がありますが、ここでは基本となるポイントを4つ挙げます。

①楽な姿勢をとる
椅子に座って軽く足を開いたり、背もたれにもたれかかったり、手をだらんと垂らしたりします。布団の上で仰向けなど楽な体勢をとるのも良いでしょう。

②息を止めて「5つ」数える
深呼吸をすると、かえってパニックを誘発する危険性があります。そのため、まずは息を止めて5つ数えてみましょう。すると、適度なテンポで呼吸することができます。

③6秒に1回(1分間に10回)鼻で呼吸する
6秒に1回のペースで呼吸すると、だんだん体がリラックスしていきます。3秒で吸って3秒で吐いていきましょう。また、呼吸法を行う時も息を鼻から吸って鼻から吐く形をとります。ただし、鼻で息をするのが苦しい時は、口から吸って口で吐いても構いません。

④発作が落ち着くまで①~③を繰り返す
ここまでの呼吸をパニック発作が落ち着くまで繰り返しましょう。
パニック障害の原因に対処する呼吸法のポイント

呼吸法をマスターしよう

呼吸のテンポやリズムには個人差があり、人によってペースが異なります。リラックス効果を考えると、速く呼吸しすぎても、ゆっくり呼吸しすぎても共に逆効果になってしまいます(寺井ら, 2016)。自分にとって最適な呼吸のペースがつかめるまで、呼吸法の練習をしてみてください。もしうまくいかないなと思った時は、次の方法を試してみてください(藤井ら, 2009)。

練習時間
1回5分

頻度
朝、昼、晩、寝る前の1日4回

方法
①ゆったりとした姿勢をとる。座っていても仰向けになっていても構いません
②まず息を2秒吸います
③息を1秒止めます
④息を4秒かけて吐きます
⑤②~④を5分、繰り返します

呼吸法をする時の注意点

呼吸に意識を集中させるのは不自然な感じがするかもしれませんが、何度も練習するうちに慣れていきます。はじめは静かな落ち着ける場所で練習するといいでしょう。慣れてくると、電車の中や騒々しい場所でも、立ちながらでも、いつでもどこでも呼吸法によってリラックス効果を得ることができるようになります。対応法でパニック障害の原因に対処しよう

呼吸法で対応!パニック発作を抑止しよう

パニック障害の対応法の1つ「呼吸法」の練習はいかがでしたか。呼吸法は自分なりのペースで呼吸を整えることができるため、パニック発作を抑止することにもつながります。ご紹介した4つの基本ポイントを意識して練習を繰り返すことで呼吸法マスターして、パニック障害の原因に対応していきましょう。

*注意
パニック障害への対応は個人差が大きいので、
肌に合わないと感じた場合は、無理しないようにしましょう。

次回は、パニックの対応法の2つ目「考え方の再構築で不安を切替える」についてご紹介します。

★呼吸法で対応!パニック障害の症状を抑止しよう

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・引用文献
藤井泰ら(2016) 特集 精神疾患の予防と早期治療アップデート 不安症への早期介入. 精神医学, 58(7), 597-603.
寺井堅祐ら(2016)呼吸セルフコントロールによる呼吸感覚の変化. バイオフィードバック研究, 43(2), 53-60.
*出典・参考文献
古川壽亮監訳(2003)不安障害の認知行動療法(1)パニック障害と広場恐怖. 星和書店.