ポジティブシンキングになる方法「リフレーミング」とは②
コラム①では、ポジティブシンキングになるための3つの方法を挙げました。具体的には「①リフレーミング」「②感謝の気持ちを持つ」「③適度なポジティブシンキング」でしたね。今回は①つ目の「リフレーミング」という技法を紹介いたします。ポジティブシンキングになるためにとっても重要なスキルです。
リフレーミング技法とは?
リフレーミングとは
・1つの見方から抜け出す
・別の「フレーム」で捉え治す
手法を意味します。心理療法の1つである解決志向型アプローチ(Solution FocusedApproach :SFA ) や家族療法によって頻繁に使われる技法です。リフレーミングは、1つの見方(フレーム)に捉われることなく、多面的な枠で考えられるようになるため、ポジティブシンキングのために必須であると言えます。
ちなみに動画でも解説しています!最後まで読んだ後に、動画でも振り返っていただくと理解が促進されると思います。ご一読後、ぜひご利用ください(^^)
リフレーミング技法3つのポイント
当コラムではリフレーミングの3つの手法を紹介します。
①性格リフレーミング
「マイナスな性格は、裏を返せば良い性格なのでは?」と考えるやり方です。「要領が悪い⇒丁寧に仕事をする」といった具合に、ネガティブな性格をポジティブに変換していきます。
以前、私のクライアントさんで学生の佐藤さん(仮名)という方がいました。佐藤さんは、ネガティブ思考が強く、対人恐怖症の1歩手前ぐらいまで悪化している状況でした。
サトウさんは、自分の性格を
「口下手」
「消極的」
「暗い」
と思い込んでて、コミュニケーションに消極的になっていました。カウンセリングはかなりの時間かかりました。しかし、最終的に佐藤さんはリフレーミングの思考で
「口下手」→「聞き上手な面もある」
「消極的」→「慎重に行動」
「暗 い」→「落ち着いて見える」
と自分の長所として考え直したのです。その結果、活発とは行きませんでしたが、以前よりも人がいる場所に行けるようになっていきました。
②最悪の状況よりはマシ!
リフレーミング
「いまの状況は、別の悪い結果よりは良い結果なのでは?」と考えるやり方です。物事はその時の状況で結果は変わります。仮に良くない結果になってしまったとしても、実は最悪な状況ではないことがほとんどです。「もっと悪い結果よりもOk」と考える「状況リフレーミング」の見方を引き出しとして覚えておきましょう。
③得られたものは何?
リフレーミング
「もしかしたら得られたものがあるのでは?」と考えてみましょう。どんなマイナス状況でも、プラスを見出すことで違った見方にできることがあります。「プラスの意味がもっとあるのでは?」「プラスに考えられないか」と考える「プラス価値リフレーミング」の見方が重要です。
◎練習問題1「性格リフレーミング」(難易度★☆☆)
先ほどご紹介したポイントを踏まえながらリフレーミングの練習問題を進めてポジティブシンキングを高めていきましょう。以下に示すいくつかの言葉について、どのようにリフレーミングすればポジティブになるか考えてみましょう。
・「頑固」 ⇒
・「心配性」 ⇒
・「人に流されやすい」 ⇒
解答例
・「頑固」
⇒「意志が強い」「芯がある」「信念が強い」
・「心配性」
⇒「慎重」「思慮深い」「よく考えて行動する」
・「人に流されやすい」
⇒「協調性がある」「相手の意見を尊重する」「やさしい」
◎練習問題2「最悪よりまし!リフレーミング」(難易度★★☆)
以下の例題について「最悪よりまし!」の視点でポジティブシンキングしてみましょう。状況リフレーミングは「もっと悪い結果よりも、今の状況はOk」と考える練習でしたね。それではチャレンジしましょう!
「あなたは会社に勤めています。突然会社の方針で残業が禁止で17時帰りになってしまいました。今までもらっていた残業代が無くなるので給料も減ります。」
【最悪よりまし!リフレーミング】
⇒
解答例
【最悪よりまし!リフレーミング】
⇒「残業は減ったけど、仕事がなくなるよりはまし」
「残業は減って収入が減ったけど、充分食べていける稼ぎはある」
いかがでしたでしょうか。ちょっと難易度が上がりましたね。この問題では、もっと悪い状況よりは、今の状況はOKと考えるポジティブシンキングでした。一見、不幸な出来事でも、よく考えてみれば、まだまだ恵まれた状況であることがほとんどです。もっと悪い状況よりは今の状況は遙かにOk!というポジティブシンキングの引出しも持っておきましょう。
◎練習問題3(難易度★★☆)
最後に「得られたものがあるかも!リフレーミング」にチャレンジしましょう。プラス価値リフレーミングとはネガティブな出来事の中に、ポジティブシンキングできる要素を捜していくリフレーミングでしたね!それでは以下の例文を読んでみてください。
「あなたは資格を取るために仕事で忙しい中、一生懸命勉強していました。それこそ休みも返上して勉強漬けでした。しかし、結果は不合格。あなたはこれまでの努力が水の泡になったような気がして、かなり落ち込んでしまいました。」
【得られたものリフレーミング】
⇒
解答例
⇒「この資格の勉強をしてきたことはきっと仕事にも活かすことができる。それに、またこの資格を受ける時には0からのスタートじゃなくて今までの積み重ねがあるじゃないか。これまで勉強してきたことは無駄じゃないぞ。」
この問題では、一生懸命頑張ってきたことが残念な結果になってしまったときに、どうリフレーミングをするかというものでした。人生は何かにチャレンジすると誰しも挫折を経験することになります。そんなときに、プラス価値をしっかり見出して、自分の人生の糧にしたいですね。
ポジティブシンキングを目指そう
いかがでしたでしょうか。ネガティブな言葉をポジティブシンキングでリフレーミングする問題でした。他の人ならどう考えるか?はリフレーミングの基礎です。これが得意になるとポジティブシンキングも自然とできるようになるでしょう。
日常生活でもチャレンジしてみてくださいね。リフレーミングを意識して練習を繰り返す事で、物ごとの見方が広がり、ポジティブシンキングが高まっていきます。是非活かしてみてください。
次回は、ポジティブシンキングになるための「感謝の気持ちを持つ重要性」について解説していきます。
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