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プレッシャーやストレスを克服する自己催眠の具体的な方法

プレッシャー


プレッシャーやストレスをリラックス法で克服!自己催眠の具体的な方法②

自己催眠でプレッシャーを克服

コラム①では、プレッシャーを克服する方法を3つあげました。具体的には「①自己催眠でリラックス」「②ストレス理論の応用」「③メンタルトレーニング」でしたね。

今回は、プレッシャーを軽減する方法の1つ目「自己催眠でリラックス」についてご紹介します。プレッシャーを克服するには「自己催眠」という技法が効果的です。成功例・思考のポイント・練習問題を交えながら紹介していきます。

 

プレッシャーを克服法「自己催眠」

プレッシャーの対処法自己催眠とは、文字通り「自分に催眠をかける」ことです。元々は1930年頃にドイツの精神医学者J・H・シュルツ博士が自律神経を整えるための「自律訓練法」が基礎になっているといわれています。

プレッシャーを受けて、前向きに受け止めることができる人もいれば、そうではない人もいます。しかし、前向きに考えることが大事と言われてもなかなか難しいものです。そこで、心と体は密接に影響し合う点に注目して、自律神経を整えることでバランスを保つ方法が考えられたのが自己催眠になります。

特に、「自律訓練法」は自分で自分に暗示をかけて心と体をリラックスさせて自己コントロールしていく方法になります。スポーツ選手のメンタルをコントロールする際にもよく使われているものです。

リラックス状態をイメージしていくことで、身体にその感覚を馴染ませていきます。1952年頃に日本でも導入され、現在では、医療に限らず教育やスポーツなどさまざまな分野でも取り入れています。日頃のプレッシャーからくるストレスを和らげるためにもとても有効な方法です。

また、自律訓練法の効果について鈴木(2012)の研究によると、小学校3年生に集団で自律訓練法の練習をしたところ、皮膚表面温度が上昇してストレスが軽減され、落ち着いた優しい人間関係の学級に変容してきたことが確認できたという研究もあります。

つまり、自律訓練法をしたことで落ち着いた状態が作れて、良好に物事を進めることができるのです。

自律訓練法3つのポイント

自律訓練法3つのポイントここで、自律訓練法がしやすくなる3つのポイントをご紹介します。

1:楽な姿勢を作る
基本的には横になるか、イスに腰掛けるかの姿勢をとります。イスに腰掛ける場合は、両手を膝の上に置いて、肩幅ほど足を開きます。横になる場合は、初めのうちは布団などはかけない方が良いです。楽な姿勢で、肩の力を抜いて目を閉じます。

2:静かな環境で落ち着く音楽をかける
静かな部屋で、リラクゼーションのできる音楽をかけるとより効果的です。音楽はあまり大きな音や激しいものにしないように注意しましょう。静かな環境や落ち着く音楽がない場合は、耳栓などをしても良いです。

3:安静と手足をリラックスする
自律訓練法には全部で7つの公式があります。最初は安静を保つ「背景公式」というものがあります。次に、両腕足をリラックスさせる「第一公式」「第二公式」があります。これ以降、第三公式から第六公式までありますが、状態によっては禁忌の場合もあります。プレッシャーに対処するためには、まず第二公式までが大事です。当コラムで背景公式から第二公式までをマスターしてみましょう!

プレッシャーの克服法!練習で習得を

先ほどご紹介した3つのポイントを踏まえながら「安静と手足をリラックスする」背景公式、第一公式、第二公式の3つの練習を進めていきましょう。

【背景公式】
練習1(難易度★☆☆)
安静練習ともいい、「気もちが落ち着いている」ことを意識していきます。

①腹式深呼吸をする
5回から10回くらい行います。
②「気持ちが落ち着いている」と数回つぶやきます。
深呼吸が済んだら、心の中で「落ち着かなくてはいけない」と考えるのではなく、「もうすでに落ち着いているのだ」となんとなく思いましょう。

 

【第一公式】
練習2(難易度★★☆)
重感練習ともいい、「両腕両足が重たい」と感じる練習です。この重感練習は、脳と筋肉の両方に休息をもたらす格好の方法です。

まずは腕を行います。
①「右腕が重たい」と唱えていきます。

心の中でぼんやりとした感じで10回から20回くらい繰り返します。
②「左腕が重たい」と唱えていきます。
今度は左腕に集中して、10回から20回くらい繰り返します。
③「両腕が重たい」と唱えます。
同じように左腕がすんだら右と左の両方に意識を向けて10回から20回くらい繰り返します。

腕の次は足を行います。
④腕と同じように「右足が重たい」「左腕が重たい」「両足が重たい」の順番で行います。
腕と同じように10回から20回くらい繰り返します。
⑤「両腕と両足が重たい」で締め括る。
「両足が重たい」までいったら、もう一度両腕にも注意を向けて「両腕と両足が重たい」と締めくくります。

 

【第二公式】
練習3(難易度★★☆)
温感練習ともいい、「両腕両足が温かい」と感じる練習になります。腕と足の温感練習は、重感練習と同様にリラックス効果が高い方法になります。練習のやり方は、第一公式と似ていますが「重たい」を「温かい」に変えます。

まずは腕を行います。
①「右腕が温かい」と唱えていきます。

心の中でぼんやりとした感じで10回から20回くらい繰り返します。
②「左腕が温かい」と唱えていきます。
左腕に集中して、10回から20回くらい繰り返します。
③「両腕が温かい」と唱えます。
同じように左腕がすんだら右と左の両方に意識を向けて、10回から20回くらい繰り返します。

次は足を行います。
④腕と同じように「右足が温かい」「左腕が温かい」「両足が温かい」の順番で行います。
腕と同じように10回から20回くらい繰り返します。
⑤「両腕と両足が温かい」と締め括る。
「両足が温たい」までいったら、もう一度両腕にも注意を向けて「両腕と両足が温たい」と締めくくります。

 

プレッシャーは自己催眠で克服

練習はいかがでしたか。この他にも、第三公式(心臓調節練習)や第四公式(呼吸調節練習)、第五公式(腹部温感練習)、第六公式(額部涼感練習)があります。しかし、先ほども説明したように第三公式から第六公式は病気などによっては行ってはいけない場合もありますので注意してください。

リラックスをしている状態を作る為に、日ごろから自律訓練法の練習をしておきましょう。そして、落ち着いた状態でプレッシャーに向き合うことで冷静に受け止め、克服ができるのです。ご紹介した3つのポイントを意識して練習を繰り返す事で、プレッシャーを克服するための考え方が上達していきます。

次回は、プレッシャーを軽減する方法の2つ目「ストレス理論の応用」についてご紹介します。

★ 自己催眠を練習してプレッシャーを克服しよう

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コミュニケーション講座

*出典・参考文献
青木紀久代・神宮英夫 2008 徹底図解 心理学 新星出版.
鈴木久子 2012 小学生に適用した集団自律訓練法の皮膚表面温度とストレス軽減に及ぼす効果 バイオフィードバック研究 2012,39,2,(11).
富岡光直 2016 リラクゼーション法 心身医学 Vol. 57 (2017) No. 10.
武藤安隆 1999 催眠術完全マニュアル 日本文芸社



3つのポイントで取り入れていこう