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レジリエンスを高めるソーシャルサポート

レジリエンス、ソーシャルサポート


レジリエンスを高める「Iメッセージ」とは?3つのコツで鍛える④

レジリエンスを高めよう

コラム③では、レジリエンスを発揮する方法の2つ目「正のストローク」についてご紹介しました。練習問題に取り組みながら3つのコツを身に付けてくださいね。今回は、レジリエンスを高める方法の3つ目「ソーシャルサポート」についてご紹介します。

獲得レジリエンス・資質レジリエンス

今回は2つのレジリエンスの解説から始めたいと思います。コラム1でもお伝えしたとおり、レジリエンスには2種類あります。1つ目は獲得レジリエンス、2つ目は資質レジリエンスです。

*獲得レジエンス
どちらかというと後天的に高めたレジリエンス、「問題解決志向」「自己理解」「他者心理の理解」など。

*資質レジリエンス
先天的な影響のあるレジリエンスです。「楽観性」「統御力」「社交性」「行動力」などが挙げられます。先天的レジリエンスは遺伝の影響なども受けやすいレジエンスです。

ソーシャルレポートとレジリエンスの関係

大坪(2017)は、大学生254名に対して、レジリエンスとソーシャルサポートの関係について調査を行いました。まずは下記を見てみましょう。()内の数字は大きければ大きいほど関連があると考えてみてください。

図を見ると、獲得・資質レジリエンスを高めるにはソーシャルサポートと自己主張をすることが重要であることがわかります。レジリエンスは1人で全てを解決するのではなく、周りの方のサポートをもらい、困っているときは困っていると周りに伝えることが大事であることがわかります。我慢して抱え込むのも一つの美学ですが、本当につらい時はだれかに知らせることも大事にしましょう。 

ソーシャルサポートとIメッセージ

ここで、ソーシャルサポートを得るための「主張スキル」としてIメッセージについて学びましょう。Iメッセージとは、「私は」を主語にして自分の気持ちを率直に話し、次になぜそのように感じているのか簡単に説明します。アイメッセージを使って私の感情をまわIメッセージを活用してレジリエンスを高めた、ヒカルさんの例をご紹介します。

・困らせたくない・・・

ヒカルさんは3人姉妹の母子家庭の長女です。母親想いのヒカルさんは、困ったときはいつも抱え込んでいました。母親にお願いをされることが多く、困らせたくないのでいつもは我慢をして笑って「わかった」と言っていました。しかし、実は、勉強時間を削ってまで手伝っていたため、学校の成績が落ち、苦しんでいました。そこで、無理して我慢するのをやめてIメッセージを使うようにしました。

「(私は)実は私・・・手伝いが多くて苦しくて・・・辛くて泣いてるんだ・・・」

こんな形で伝えました。その結果、ヒカルさんも母親も感情的になりすぎることが減り、またお母さんや次女と役割分担をするようになりました。このようにIメッセージを使うと、冷静に気持ちを話せるので、相手と心を開いて対話できる糸口を作ることができます。

イラスト:Iメッセージを使い、自分の気持ちを伝えることができた親子

Iメッセージのコツ

ここで、Iメッセージを発しやすくなるコツをご紹介します。自分の気持ちを率直に話すことは難しいですが、相手に気持ちを理解してもらい、打ち解けた対話をするためには、気持ちをはっきり言葉にすることは必須です。日頃から、どのような表現がしっくりくるか探す練習もいいでしょう。

例えば、以下のような言葉がよく使われます。

「私は」…
・さみしい / 悲しい
・恥ずかしい
・助けてほしい
・こう見えて、すごくイライラしている
・不安でどうしたらいいか分からない
・ 頭が混乱してしまって整理がつかない
・本当はすごく困っている

ポイントは、“今”感じている気持ちは何かを口に出すということです。また、一方的にいろいろな気持ちを言うのではなく、最初にひとつかふたつの気持ちを話します。

レジリエンスを高めるトレーニング

ここでレジリエンスを高めるために、ご紹介した3つのコツを踏まえながら、練習問題を進めてみてください。            

練習問題1(難易度★★☆)
次の文章のヨシコさんのかわりにIメッセージを考えてあげてください。

ヨシコさんの会社は成長著しい会社です。ヨシコさんは責任者となり、毎日残業が続いていました。最初は充実していたのですがあまりにも作業量が多く、精神的に参っています。しかし上司が気づく気配はなくずっと我慢しています。

→(私は)

 

解答例
(私は)実は最近、睡眠不足が続いていて、集中力がなくなっています。体調も悪い状態です・・・
 →本当につらい時は、まずはアイメッセージで感情を表に出しましょう

 

練習問題2(難易度★★☆)
次の文章のダイスケさんのかわりにIメッセージを考えてあげてください。

ダイスケさんは、先日4年間付き合った彼女とお別れしました。結婚まで考えていたため、とてもショックを受けています。ダイスケさんは普段からあまり人を頼ることがあまりません。しかし。今回ばかりは友人に話を聞いてほしいと考えています。

イラスト:失恋して落ち込んでいるというIメッセージを出し、友人が飲みに誘ってくれた場面

→(私は)

 

解答例
(私は)実は昨日彼女と別れちゃってね。。いまマジでいま落ち込んでるんだ・・・
→まずはアイメッセージで感情を表に出しましょう 友人が飲みにでも誘ってくれるかもしれません
 人生でショックな出来事があったときは抱え込まずに、表に出して周りの助けを求めましょう

人に頼る事でレジリエンスを発揮

練習問題はいかがでしたか。Iメッセージは正直に自分の気持ちを打ち明けることで、ソーシャルサポートを得る糸口になります。困ったときに主張できるようになると、人に頼るというレジリエンスを発揮しやすくなります。困ったときは抱え込まずに周りの助けを求めるという引き出しもぜひ持っておいてくださいね♪

次回は、レジリエンスコラムの最後です。これまでのコラムでご紹介した内容をチェックしながらレジリエンスを高める方法を改めて確認していきましょう。

★Iメッセージを活用!人に頼る事でレジリエンスを発揮しよう

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*出典・引用文献
岡本悠・井上孝代(2014)青年期における対人葛藤が解決するまでのプロセス. 心理臨床学研究32(4), 502-512.

大坪岳 追手門学院大学心理学論集;Otemon Gakuin University Psychological Review 2017 青年期のコミュニケーション・スキルとソーシャル・サポートがレジリエンスに及ぼす影響
レジリエンスの資質的要因・獲得的要因の分類の試み――二次元レジリエンス要因尺度(BRS)の作成
平野 真理 2010 パーソナリティ研究



Iメッセージで頼り上手になろう