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レジリエンスを高める「コミュニティへの所属」⑥

レジリエンスを高める「コミュニティへの所属」⑥

レジリエンスを高める要因の中でも、外せないのが周囲のサポートです。悩みを抱えていたり、ひどく落ち込んだ時に、それを相談できる人がいないと、いつまでも引きずってしまいます。適度に周囲に悩みを打ち明けることで、心が軽くなり立ち直りも早くなります。

そこで、今回はレジリエンスを高めるための「ソーシャルサポート」について解説していきます。

ソーシャルサポートで心が健康に

皆さんは「辛い」「苦しい」という気持ちがあるときにその悩みを相談できる人がいるでしょうか?もし周りに話せる人がいないとしたら注意が必要です。心理学の研究ではコミュニティに所属し、ソーシャルサポートを得られる方は精神が安定することが判明しています。

ソーシャルサポートとは、周囲からの心理的・道具的な援助を意味します。ソーシャルサポートはコミュニティに所属することで得られます。そのため、健康的な範囲内でコミュニティに所属することでレジリエンスを高めることができます。

大坪(2017)は、大学生254名に対して、ソーシャルサポートと心理的な関係について調査を行いました。その結果、家族、大切な人、友人のサポートが得られやすい方は不安感などの指標において前向きな関連があることがわかりました。

まずは、家族のサポートから見ていきましょう。上図の(-)マイナスの意味ですが、家族からのサポートを受けやすい方は、特に自立神経症状が少ない傾向を表していることがわかりますね。

次に、大切な人のサポートですが、疲れやすさや自立神経症状は家族からのサポートほど大きくはないものの、不安感の減少に強く影響しています。大切な人が側にてくれる安心感はレジリエンスを高めてくれると考えることができそうですね。

最後に友人のサポートですが、同様に不安感が大きく減少していることが見て取れます。不安感の減少は大切な人からのサポートよりも若干少ないものの、疲れやすさ、自立神経症状は少ない傾向にあります。

 このように、ソーシャルサポートは様々なコミュニティから受けることで、精神面で大きくな効果をもたらします。家族だけ、友人だけではなく交流の幅を広げていけるといいですね。

コミュニティとは何か?

ここで、ご自身がいくつのコミュニティに所属しているかを考えてみましょう。”コミュニティ”とは以下のように定義します。

①3人以上のの集まり
②少なくとも月1回、1時間以上の会合がある

上記を満たすグループに所属している場合は1と数えてください。


家族、職場、学校、
キャンプ同好会、
大学時代の同期、飲み仲間、
ママ友の会、
サークル、部活、麻雀仲間等

コミュニティは「  」箇所

5~7
青信号です!満足できるコミュニティ数 レジリエンスも高まりやすいです。
3~4
黄色信号です!コミュニティ数は少なめ 許容範囲内ですが、少し増やせるのが理想です。
1~2 
赤信号です!コミュニティ数が少ない 精神的にトラブルが起きやすい状況です。

所属するコミュニティは最低でも3つは持っていた方は良いでしょう。1つだけのコミュニティでは人間関係が広がらず、お互いに依存し合う関係で問題が発生しやすいからです。

また1つのコミュニティで問題が起きても、後の2つのコミュニティがサポートしてくれるため、レジリエンスを高め上ではノーダメージになります。もし2つ以下のコミュニティにしか所属していない方は要注意です。さみしい気持ちは交流を増やして対処しよう

レジリエンスを高めるコミュニティの増やし方

コミュニティに所属すべし!と言われても、具体的に何をすればいいかわからないという方も多いかと思います。そこでコミュニティを増やすためのコツをお伝えします。

① 趣味のコミュニティに参加する
コミュニティを探しのコツ、大事なポイントは「好きなこと、趣味」を基準にするとgoodです。矛盾になってしまいますがコミュニティに所属してレジリエンスを高めれたらいいなぐらいに考えて、まずは興味のある事柄にまつわるコミュニティを探してみましょう。

例えば私の場合は「麻雀」が好きで、たまに集まるのですが、好きなことを通じてコミュニケーションを取ることができるので比較的長続きしやすいです。未婚の方であれば、婚活の情報仲間をつくるとお互いの悩みをオープンにしやすいでしょう。グルメ好きであれば、食事にまつわるコミュニティなどもありますね。スポーツのコミュニティなども交流が深められるかもしれません。

② 会話のコツを抑える
どのコミュニティでも最低限の会話スキルは必要です。心理学の研究でも、会話力が少ないと孤独感や人間関係が乏しくなってしまうとされています。会話スキルがつくと人間関係が楽しくなり、交流を広げることができます。こちらの参考のサイトのリンクを張っておきますので参考にしてみてください♪傾聴トレーニング発話トレーニング初対面力 少し宣伝になってしまいますが、私たちも講座を開催しています(お知らせはページ下部)

③ 雑談を楽しもう
いざコミュニティに所属をしたら、きっかけはなんでもよいので、何か他人とコミュニケーションができそうなチャンスうがあれば、積極的に関わっていきましょう。なかなか馴染めずに孤独のループに陥る前に、まずは何気ない雑談をしてみることが大切です。幸せな人間関係を構築している人は日常生活で起こるポジティブな出来事を積極的に利用する傾向があります(Gable et al, 2004)。

コミュニティを探してレジリエンスUP!

いかがでしたでしょうか。レジリエンスを高める基本的な解決策は第一にコミュニティへの所属が大切です。人との交流を求めすぎる必要はないですが、落ち込んだ時、立ち直れない時は周りのサポートと求めることが有効です。

次でレジリエンスコラムは最後です、ここまでお伝えしてきた内容のまとめをします。一緒に振り返っていきましょう!!

★レジリエンスは社会的なサポートから生まれる!コミュニティに所属しよう

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目次

①心理学の視点から解説
②レジリエンスの意味とは何か
③心理的な影響と論文研究
④鍛える「ABC理論とは?」
③高める3つの方法とは!
⑥「コミュニティへの所属」
⑦立ち直り力をチェックしよう

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・引用文献
大坪岳 追手門学院大学心理学論集;Otemon Gakuin University Psychological Review 2017 青年期のコミュニケーション・スキルとソーシャル・サポートがレジリエンスに及ぼす影響
レジリエンスの資質的要因・獲得的要因の分類の試み――二次元レジリエンス要因尺度(BRS)の作成
平野 真理 2010 パーソナリティ研究