>
>
>

「悲しい」とは?感情のメカニズムと2つの対処法を知ろう

悲しい


悲しいのは状況の捉え方?感情のメカニズムと2つの対処法②

感情の仕組みを知って役立てよう

悲しい感情には3つの特徴があるコラム①では、「悲しい」気持ちが生じる原因を3つあげました。それは、「①感情のメカニズム」「②喪失体験」「③原因帰属が内に向きすぎる」の3つでした。今回はそのうちのひとつ「感情のメカニズム」についてご説明します。

悲しい時に涙が出たり、胸が締め付けられたりするように、感情と身体は密接に関連しています。悲しい気持ちに対処するためには、こうした身体と悲しみがどのように関係しているのかを知ることも大切です。

このコラムでは、感情のメカニズムを紹介し、それをもとに悲しみの対処法を提案していきます。

 

感情のメカニズムと2つの対処法

ここでは、2種類の感情のメカニズムをご紹介します。

感情のメカニズム①ジェームズ=ランゲ説
感情のメカニズムにはいくつかの説があります。そのうち、ジェームズ=ランゲ説は「悲しいと感じる前に身体の変化が起きる」という説です。

涙を流したり動悸がしたり食欲が落ちたりするなど、身体の反応が起きた結果、人は悲しいと感じるというメカニズムです。平たく言うと、“泣くから悲しいのだ”ということになります。もしかすると、皆さんの実感とは逆かもしれませんね。

感情のメカニズム②認知評価説
もうひとつ取り上げるのが、認知評価説です。これは「人が状況をどのように評価するかで感じる感情が決まる」という説です。

ある状況について“取り返しのつかない喪失をした”と評価すると、人は悲しみを感じると言われています(Lazarus, 1993)。例えば、食器を洗っていてお皿を割ってしまったとします。この時、“何てことをしてしまったんだろう!取り返しがつかない!”と評価すると、悲しいという感情が湧きます。そうではなく、“割れたのは残念だけど、新しいお皿を使うチャンスだ!”と評価すると、それほど悲しい感情は湧きません。

 

悲しい時に実践したい2つの対処法

2つの方法で悲しい気持ちに対処悲しみの対処法①顔を動かそう!
ジェームズ=ランゲ説を応用したものに表情フィードバック仮説があります。これは「顔面を動かすことで感情を操作することができる」という説です。

例えば、左右の口角を上げると、笑った時のような動きになりますね。この動きをすると、ポジティブな感情が増す、つまり、ちょっと良い気分になる、という実験結果があります(早川, 2014)。“笑うから楽しい”を実践するのです。

では、この表情フィードバック仮説を用いたワークをやってみましょう!

ボールペンを1本、用意してください。
「ワーク:笑った時の顔を作ろう!」
手順1:ペンを歯の中央でくわえます
手順2:そのまま10秒くわえます
手順3:気持ちを確かめてください…

少しでもポジティブな気持ちが増したでしょうか?

悲しみの対処法②認知を保とう
今度は、認知評価説を応用した悲しい気持ちのの対処法を考えます。たとえ悪いことが起きても、“取り返しのつかない喪失だ”と評価しないことがポイントです。

悲しいことであっても、きっとその先には未来や希望があるはずです。このように、悲しい感情が生まれにくい考え方を普段からしておくと、悲しみを軽減できる可能性があります。

 

悲しい気持ちのメカニズムを知って対処

今回のコラムはいかがでしたか。悲しい気持ちは、泣いたり動悸がしたりするなどの身体の変化によって発生します。また、状況を“取り返しのつかない喪失だ”と評価することでも発生します。こうした知識を役立てて、悲しい気持ちに対処する方法を提案しました。

ひとつめは、あえて笑顔を作って楽しくなる方法でした。ふたつめは、悲しい出来事が起きても、“取り返しがつかない”とは考えないようにする方法でした。みなさんも、このふたつで悲しい気持ちに対処してみてください!

次回のコラムでは、「悲しい」気持ちが生じる原因の2つ目「喪失体験」の対策についてご紹介します。

★2つの対処法で 「悲しい」気持ちを 対処しましょう

次のコラムへ進むボタンはもう少し下にあります。その前にちょっとだけお知らせです・・・申し訳ありません。(^^;コラムだけでなく心理の専門家の講義を受けてみたい!という方は下のお知らせをクリックして頂けると幸いです。私たちが講義をしている講座となります。

コミュニケーション講座

*出典・引用文献
早川東作 2014 表情フィードバック仮説を応用した笑顔装着具による気分の落込みの改善効果の検証. 科学研究費助成事業研究成果報告書, 課題番号23653197.
Lazarus, R. S. 1993 From Psychological stress to emotions: A history of changing outlooks. Annual Review of Psychology, 44, 1-21.



実践して乗り越えていこう