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赤面症の治し方とは?原因や症状、治療方法

赤面症の治し方,原因・症状・治療方法①

はじめまして!精神保健福祉士の川島です。私は現在、こちらの初学者向けコミュニケーション講座の講師をしています。コラムを読んで興味を持っていただいたら、是非お待ちしています。

私は元々重度の赤面症がありました。恥ずかしいことがあると真っ赤になってしまい、周りによくからかわれていました。

特に中学生の頃にとても強い症状がありました。重度の時は、真冬なのに薄着をしたり、夏はクーラーの下に行って毎日顔を冷やすなどの努力をしていました。今思えばそういった努力が余計に症状を強くしてしまっていたのですが・・・(^^;赤面症 治し方

今回はそんな思い入れの深い、「赤面症」について詳しく解説をしていきます。

「手術したいぐらい赤面が恥ずかしい・・・」
「顔が赤くならないよう顔を冷やす・・・」
「顔が赤いので人と接したくない・・・」

こんなお悩みがある方は要注意です。まずは赤面症とは何なのか?症状や原因から一緒に考えていきましょう。本コラムでは全体を概観していきます。

  • 赤面症とはなにか?
  • 日本人は100年前から悩む
  • 対人恐怖症との関係
  • 気にすると悪循環に
  • 恥をかいてもOk!で改善
  • 森田療法あるがままって何?

各コーナーにはもっと深く知りたい!という方のためのリンクがあります。まずは全体を読んでみて、気になる場合は概観した後に、リンク先をクリックしてみてください(^^) 

赤面症とは何か?

赤面症は、心理的な問題と身体的なシステムが関連して起こる症状です。人は緊張する場面に遭遇すると、交感神経が働き、毛細血管が収縮します。その結果、血流がよくなり、顔が赤くなるのです。特に色白の方や皮膚が薄い方、血流の良い方に見られる症状です。赤面症,交感神経,副交感神経

これは自然の摂理であり、赤面すること自体はほとんどのケースで病気というわけではありません。まずはこの点を抑えておきましょう。

赤面症とは何か?体の仕組み②

赤面症と症状

・10代の発症が特徴
赤面症は8~9割の方が10代から始まると言われています。また精神科の受診が遅れる傾向にあり、社会不安障害を発症するリスクもあります。赤面症は20代前半までに軽くなり、視線恐怖や表情恐怖へ移行するという説もあります。当コラムを執筆している川島も、症状が自然と収まり、代わりに視線恐怖に移行した経験があります。

・根幹は対人恐怖心性
赤面症の根幹は対人恐怖心性にあります。赤面は身体的な状態なので、病気ではなく、顔が赤くなること自体が問題ということはありません。それ以上に顔が赤くなることを気にすること、対人恐怖心性が問題なのです。

・対人恐怖心性6つの特徴

堀井・小川(1996)の研究によると対人恐怖心性とは以下の6つの特徴があることが分かっています。

・他人が気になる
・集団に溶け込めない
・社会的場面で当惑する
・目が気になる
・自分を統制できない
・生きることへ疲れている

赤面症は氷山の上の上の顕在化している部分であり、根幹は対人恐怖心性にあることが多いと言えます。

特に対人恐怖心性に代表的なものは、人の目を気にする公的自己意識や、失敗過敏が挙げられます。これらの心のあり方を改善することが症状を改善する上で必要になります。

赤面症の心理的な原理について、もっと詳しく知りたい方は下記を参照ください
・赤面症は10代から発症?
・根底にあるのは対人恐怖
・失敗を恐れる心理が影響
赤面症の症状を解説③

赤面症 原因

赤面症簡易診断 

赤面症について簡易診断を作成しました。ご自身の症状の強さを把握したい方は、コラム1を概観した後、一度診断してみることをお勧めします。
赤面症診断・チェック④

心理療法を活かす!3つの対処法

赤面症を治すためには、大きく分けて、心理療法と薬物療法の2つがあります。第1選択は心理療法をお勧めしています。当コラムでは以下の4つのやり方を提案させて頂きます。

①認知療法で認知の歪みを直す

・周囲を気にしすぎる
赤面症の原因の1つに「どう見られているのかを過剰に気にする」ことがあげられます。自分の顔なるのでははないか… 皆に笑われないだろうか…と自意識過剰になることが症状を強めているのです。

・認知の歪みを修正しよう
こうした場合心理療法の1つ「認知療法」が効果的です。認知療法では、自動思考と呼ばれる“自分の受け止め方のクセ=認知の歪み”に焦点を当てて、修正することで赤面症を和らげていきます。

認知療法についてもっと詳しく知りたい方は下記をご参照ください。
・思い込みが赤面をもたらす?
・新しい認知で不安緊張軽減
赤面症の原因「思考の偏り」を改善する認知療法⑤

②不安階層表の作成とチャレンジ

・回避癖がある方は注意
赤面した顔を周囲に見られると恥をかく、不快に思われてしまうと考えると、人がいる場所を避け続けることがあります。実はこの「回避」が余計に症状を強めてしまうのです。

・不安階層表で徐々に弱める 
ここで重要なことは、「回避癖」を改めて、「行動癖」を付けていくことです。具体的には不安の小さなものから行動を開始し、徐々にステップアップしながら慣れさせていくと良いでしょう。回避癖がある方はぜひ押さえておいてください。

不安階層表の作り方を詳しく知りたい方は下記をご参照ください。
・赤面場面を把握する
・克服の4ステップ
・不安を数値化する
赤面症を和らげる「不安階層表」の使い方⑥

顔が赤くなる症状

③森田療法であるがままを受入れる

・症状への強いこだわり
赤面している事にことだわりを持つと、症状を強めてしまい悪循環が続いてしまいます。このような場合、少しだけこだわりを軽減する事が大切になります。

・あるがままに考える
森田療法とは簡単に表現すると、症状をあるがままに受け止めて考えていく方法です。対人恐怖症や、赤面恐怖、視線恐怖で古くから活用されてきた治療法です。赤面症の状態をあるがままに受け止めることで、その症状にとらわれないようにすることができます。

森田療法についてもっと詳しく知りたい方は下記をご参照ください。
・こだわりが症状を強める理由
・赤面症が治らない負のループ
・症状を受け入れる方法
赤面症を改善する心理学「あるがまま」森田療法⑦

顔が赤くなる恐怖心

④専門機関を利用する

心理療法を独学で学ぶことに不安がある場合は、専門家の元でしっかり学ぶこともお勧めしています。 私たち臨床心理士・精神保健福祉士は、赤面症、対人不安、緊張の軽減を目指し、心理学講座を開催しています。独学に限界を感じた方、心理学を体系的に勉強されたい方のご参加をぜひお待ちしています。

執筆者も講師をしています(^^)
 ・認知行動療法
 ・マインドフルネス療法
 ・緊張緩和法の学習
初学者向け心理学教教室を開催しています

精神病院と薬

赤面症は基本的には心理療法で改善していくのが健康的ですが、緊急性が高い場合やは症状が重たい場合は、精神科の受診や薬物療法が必要になります。薬物療法はもっともベースとなる治療法です。症状によっては心理療法と並行して行う必要があります。

・「SSRI」で幸せホルモン増加
もっとも一般的に処方されるのが、「選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)」SSRIは幸せホルモンと呼ばれるセロトニンを阻害する働きがあります。薬のよって分泌を止めることで、脳が「もっと増やせ!」という司令を送りつづけます。その結果、セロトニンの分泌量を増やすことができ、精神疾患の改善が期待できるのです。

赤面症の治療!精神科での薬物療法でどこまで改善する?⑧

漢方で治療するケースも

精神科の受診や西洋的な手法に抵抗がある方は漢方の対処法もお伝えします。

・「甘麦大棗湯」でメンタル改善
精神科での薬物療法は西洋医学のみならず、東洋医学も必要に応じて活用されています。特に精神疾患を抱えている患者さんに「漢方」を処方するケースもあります。その中でも赤面症に効果的なのは、「甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)」です。この漢方は心の興奮や体の緊張を鎮めて、不安を改善させる効果があります。

・「六味丸」は7つの症例で実証
近年不安や緊張に効果があることが分かってきたのが「六味丸(ろくみがん)」です。7つ症例で赤面症の元となる「社会不安」の軽減が確認されています。
赤面症と「漢方」の関係⑨

赤面症 症状

赤面症と外科的手術

心理療法や精神科で改善が難しく、どうしても手術をしたい方もいらっしゃると思います。筆者はあまりお勧めしませんが、どうしようもないときは手術がある・・・と理解していくとお守り代わりになるかと思います。

・赤面症手術と効果
現在では医療技術の発展もあり、患者さんの負担が少なくオペを行うことができます。特に赤面症手術の場合、「ETS(胸部交感神経遮断手術)」を行います。これは発汗に関わる交感神経の働きを止めることで、手汗や赤面の症状を抑えるものです。術後すぐに効果が表れるため、手術で治す人も多くいます。また毛細血管拡張症という症状もあり、レーザー治療も可能です。

・副作用もあり
ただし、「代償性発汗」という副作用があり、赤面が無くなる変わりに背中・腰・太ももなどに多く発汗が見られるようになることがあります。それが新しい悩みとなり手術を後悔する患者さんもいます。

・根幹は対人恐怖心性に注意

赤面症は問題の今回は対人恐怖心性にあることが多いので、赤面症が改善したとしても、表情恐怖や醜形恐怖など別の症状が現れることもあります。いたちごっこになってしまうこともあるので手術を決断する場合は、マイナス面もしっかりと受け止めた上で「それでも手術する必要があるのか?」を自問しましょう。

赤面症手術は効果ある?副作用や費用まで解説⑩

手術は30代以降から考えよう

・10代、20代に手術オススメできない
あくまで川島の個人的な見解ですが、10代、20代の方には手術はオススメはできません。というのも、手術をして重大な副作用を起こしても、もう一度もとに戻すことは今の医療技術では不可能だからです。

・手術の決断は慎重に
周りの人が赤面している自分を不快に思っている・・・という誤った思い込みを修正することで、赤面が気にならなくなります。実際に周囲の人は自分が思っているほど、人の顔を見ていません。そのうえで30代になっても気になるようであれば手術を視野に入れるといいと思います。

手術の決断についてもっと詳しく知りたい方は下記をご参照ください。
・年齢を重ねると赤面は気にならない
・手術に失敗した時の代償が大きい
・心理療法からスタートしよう
赤面症は手術不要?!後悔しないためにご一読を⑪

赤面症の治療は「心理療法」「薬物療法」「手術」がある!

コラムだけでなく心理の専門家の講義を受けてみたい!という方は下のお知らせをクリックして頂けると幸いです。私たちが講義をしている講座となります。

目次

①治し方,原因や症状
②赤面症と体の仕組み
③原因は心の問題が大きい
④診断でチェックしよう
⑤「思考の偏り」を改善
⑥治す方法「不安階層」
⑦「あるがまま」森田療法で克服
⑧治療と精神科での薬物療法
⑨赤面症と漢方の効果とは
⑩手術は効果的?副作用や費用
⑪筆者の主張ー手術は30代から

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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堀井・小川(1996)対人恐怖心性尺度の作成 上智大学心理学年報 (20), 55-65, 1996