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赤面症の治し方とは?原因や症状、治療方法

赤面症の治し方,原因・症状・治療方法①

はじめまして!公認心理師,精神保健福祉士の川島達史です。当コラムは「赤面症」にお悩みの方向けのコラムです。実は執筆者の私自身、元々重度の赤面症がありました。重度の時は、夏はクーラーの下に行って顔を冷やしていました。冬でも顔が赤くならないように薄着ですごしていたりしました。。赤面症 治し方

これらの努力は実は完全に間違った努力です。否…むしろ赤面症を悪化させていました。当コラムではそんな誤った対処を辞め、入門①~④で健康的な対処法をしっかり学べるように構成しました。入門①の目次は以下の通りです。

  • 赤面症の8割は10代から
  • 心のメカニズム
  • 体の仕組みと毛細血管
  • 赤面症を改善する3つの方法
  • 専門機関のお知らせ
  • 助け合い掲示板

4つある入門編を最後まで読むと、赤面症の原理と重要な対策を抑えることができると思います。皆さんのお悩みが少しでも軽くなるよう、気持ちを込めて解説していきます!

赤面症の8割は10代から

ここで皆さんに質問です。赤面症はいつごろからはじまりましたか?おそらくですが、10代から始まった方がほとんどなのではないでしょうか。

実は重篤な赤面症は「社交不安障害」の症状と言われています。社交不安障害とは、人と接することに大きな精神的な苦しみを覚える精神疾患です。ここで、社交不安障害を発症する年齢の割合を示したグラフをご覧ください。

視線恐怖症

グラフを見ると、ほとんどの人が10代で発症していることがわかります。執筆者の川島自身、赤面症が始まったのは中学2年生のころでした。実はこの10代という年齢に赤面症改善のヒントが隠されているのです。

一般的に「病気」は普通は高齢者のものですよね。実際医療関係の統計でもほとんどが高齢者の方が病気になります。しかし、赤面症はほとんど10代からはじまるのです。みなさん…なぜだと思いますか?

心のメカニズム

結論から言うと、10代は心が未熟であるということです。10代はが急速に成長する時期です。特に思春期は、勉強、友人、恋愛…大人になるため様々な試練を乗り越えていかなくてはなりません。しかし、10代の心はまだ純粋で、未熟であるがゆえに、赤面症になりやすい心のメカニズムが起こりやすくなります。

赤面症に繋がりやすいメカニズムは、様々なものがあるのですが、入門編としては以下の3点を必ず抑えておきましょう。それは
「思考の歪み」
「公的自己意識」
「症状への囚われ」
です。

思考の歪みのはじまり

10代は「思春期」と言われるぐらい、考えることが増える時期です。この時期に多くの青年は「思考の歪み」を経験します。思考の歪みは少し難しいので、具体例で説明します。

私の生徒さんの一人に、顔が赤い女性がいました。しかし、彼女は全く気にしていない様子でした。なぜなら彼女は
「赤いのは健康的な証拠」
「チークなくても済むからうれしい!」
「私の顔が赤いから嫌われるわけではない」

と考えていたのです。彼女は赤面について様々な角度から考えていました。彼女にとって顔の赤みはチャーミングなポイントの1つで愛すべき自分の特徴だったのです。

一方でもう1人の男性は
「顔が赤くなることは恥ずかしいことだ」
と1つの思考で極端に考えていました。その人は、顔が赤いことは自分の欠点だと深く思い悩むようになります。これはずばり私自身の考えでした。このような極端な思考を「白黒思考」と言います。

このように同じ赤面する状態でも、あっけらかんとしている方もいれば、深く悩む人もいます。赤面症を改善するには、思考の歪みがないかチェックし、現実的な考えを増やしていく必要があるのです。これは入門②で行います。

公的自己意識の爆発

もう1つ思春期に爆発的に増える心のメカニズムがあります。それは「公的自己意識」です。公的自己意識とは周りの目を気にする心理です。それは友人の目であったり、異性の目であったりします。

周りの目を気にするということは、社会人としてデビューするための健全な心なのですが、大きくなりすぎると、周りの目にがんじがらめになり、様々な症状を気にするようになります。赤面症を改善する上で、人の目を気にするという心理を改善する必要があります。これは入門③で練習します。

症状への囚われ

思考の歪みや、公的自己意識がはじまると、症状への囚われがはじまります。これは精神交互作用と呼ばれています。精神交互作用とは、症状へ囚われることで、余計にその症状を悪化させてしまうという用語です。

人間の心理として「〇〇してはいけない」と考えると余計にそこに意識が向いてしまい、結果的にその状態になってしまうことがあります。例えば、悪口を言ってはいけない!!と考えると、周りの悪口が非常に気になってしまったり、結果的に悪口を考えてしまって、以前よりも症状が増えてしまうことがあるのです。

顔が赤くなる恐怖心

赤面症も同じで「赤くなってはいけない」と考えると余計に赤くなってしまうことがあります。囚われの心理とうまく付き合っていけるようになると赤面症で悩むことはずいぶん減ると言えます。囚われの改善は入門④で練習します。

身体的原因

赤面症は心のメカニズムで起こることをここまで解説してきました。そして心は体とつながっているので体への影響も起こります。ここで赤面と体のメカニズムについても理解を進めていきましょう。

体のメカニズム

赤面症は対人恐怖心性を起点として体へ影響していきます。対人場面に遭遇し、「失敗してはならない」「恥をかいてはならない」と考える人がいたとします。すると「扁桃体(へんとうたい)」が反応します。扁桃体は以下の部位に位置しています。

偏桃体が反応すると赤面症になる

偏桃体は恐怖や不安を感じる脳の部位で原始的な脳と言われています。危機を感じると、扁桃体が活発になり、合理的な判断がしにくくなります。偏桃体が反応すると、「自律神経」が対応を始めます。自律神経には2種類あり、それぞれ以下のような働きがあります。

交感神経が優位になる

左図を見ると、交感神経の働きにより顔が赤くなっています。血管の多さも赤面の1つの原因となります。体のほとんどの欠陥は「毛細血管」と呼ばれており、すべて動脈と静脈をつなぐ役割を担っています。

毛細血管と赤面症の関係

頬や鼻周りには、この毛細血管が張り巡らされており、交感神経の働きが強くなると、毛細血管に多くの血液がめぐり顔が赤くなります。多くの場合、赤面症は極めて自然な身体的の仕組みなので、病気ではなく、赤くなること自体が問題ということはありません。この点はまずは押さえておきましょう。

入門①まとめ

入門①では赤面症の基礎を解説してきました。まとめは以下の通りです。

・赤面症は10代ではじまる
・思考の歪みに注意
・公的自己意識の過剰に注意
・囚われの原理が影響する
・体の仕組みで赤面がおこる

心理療法で赤面症を改善‐入門②~④

ここまで読んで頂きありがとうございます。入門編②~④では赤面症とうまく付き合っていく方法をお伝えします。ポイントは以下の3つです。

  • 入門②現実検討力をつける
  • 入門③私的自己意識を増やす
  • 入門④とらわれを減らす

入門② 現実検討力をつけよう

赤面することは恥ずかしいことなのでしょうか?入門①でお伝えした通り、赤面は心や体の仕組みがそうさせているのです。また顔が赤くなったからと言って、嫌われるわけではなく、多くの場合は、人間らしい人だと好感を持ってくれる方がほとんどです。

入門②では以下の項目を改善していきます。
・赤面すると嫌われると思う
・顔が赤くなることは恥ずかしいことだ
・緊張がばれるのは弱い人間だ
赤面症の原因「思考の偏り」を現実的に考える練習,認知療法②

入門③ 私的自己意識を増やす

先程、赤面症の根源には周りの目を気にする公的自己意識が深くかかわっていることをお伝えしました。これに対しては自分がどうしたいか?と考える自分主体の心理もあります。例えば、話したいから話す!これは私的自己意識です。

堀井(2001)は高校生(256名)と大学生(271名)の男女に対して、対人恐怖傾向と私的自己意識、公的自己意識に関する調査を行っています。その結果が下図となります。

このように、対人恐怖傾向が高いと公的自己意識も高いという結果が出ています。対して私的自己意識は対人恐怖心性と関連していません。人が怖いという気持ちを改善するには、他人の目を気にしすぎず、自分主体の考えを増やしていくことがヒントになるのです。

入門③では以下の項目を改善していきます。
・周りの目が気になる
・赤くなる自分に周りが注目している気がする
・自分の意思より人の意見を優先する
私的自己意識を増やす方法③

入門④ 囚われを減らす

入門①では「囚われ」が赤面症を強くしてしまうことを解説しました。この症状を改善するには、森田療法を実践することをオススメします。森田療法とは簡単に表現すると、症状をあるがままに受け止めて考えていく方法です。

対人恐怖症や、赤面恐怖、視線恐怖で古くから活用されてきた治療法です。赤面症の状態をあるがままに受け止めることで、その症状にとらわれないようにすることができます。

入門④では以下の項目を改善していきます。
・こだわりが強い状態を改善
・やるべきことに集中する
・症状を受け入れる練習
赤面症を改善する心理学「あるがまま」森田療法④

発展編 より詳しく理解されたい方へ

発展編ではより深く改善する知識を覚えたい方向けに、以下の4つの項目を用意しています。入門編を読んだ後に、気になるタイトルがあったらご覧ください。

発展編 赤面症診断

赤面症になりやすい心的傾向を図ることができる赤面症簡易診断を用意しました。症状の重さをチェックしたい方はご活用ください。

発展編 逃げ癖改善

赤面場面から逃げずに、行動できるようになりたい方向けのコラムです。入門①~④を読み終えた後にご覧ください(逃げ癖改善コラム)

発展編 薬物療法

精神科や心療内科に行こうか迷っている方におススメのコラムです。人が怖いという気持ちがかなり強い方はご一読ください(赤面症と薬物療法,漢方)。

発展編 赤面症と手術あり,なし?

精神科や心療内科に行こうか迷っている方におススメのコラムです。人が怖いという気持ちがかなり強い方はご一読ください。赤面症と手術の話(川島の主観もあり)

まとめ→入門②へ進もう

入門1の解説は以上となります。繰り替えになりますが、赤面症は一部の方を除きそれ自体が病気であるというわけではありません。基本は心の在り方で改善できる症状です。私自身も顔が赤くなりやすい体質ですが、今はわりと受け入れていて、人間らしさの1つの発露と考え、自分の症状を愛するようになっています。是非入門コラム②以降で改善してくださいね。

専門機関のお知らせ

ここで…少しだけお知らせをさせてください。心理療法を独学で学ぶことに不安がある場合は、専門家の元でしっかり学ぶこともお勧めしています。 私たち公認心理師,精神保健福祉士は、赤面症、対人不安、緊張の軽減を目指し、心理学講座を開催しています。独学に限界を感じた方、心理学を体系的に勉強されたい方のご参加をぜひお待ちしています。初学者向け心理学教教室を開催しています

助け合い掲示板

また、当コラムでは赤面症で悩む方の助け合い掲示板をページ下部に用意しました。お互いの情報交換や悩みの相談にお役立てください。お互いを思いやったコメントをよろしくお願いします。

それでは入門②に進みましょう。

★対人関係に欠かせない要素。大人でも練習で愛着形成はできる

 

 

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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堀井・小川(1996)対人恐怖心性尺度の作成 上智大学心理学年報 (20), 55-65, 1996