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赤面症入門①原因や治し方,対策を解説, 簡易診断つき

赤面症入門①原因や治し方,対策を解説, 簡易診断つき

はじめまして!公認心理師,精神保健福祉士の川島達史です。当コラムは

「赤面症」

でお悩みの方向けに、心理学の専門家から基本的な知識を解説しています。

対象とするお悩み
・顔が赤くなって悩んでいる
・治し方がわからない
・人と話すのが怖い

赤面症 治し方

実は執筆者の私自身、元々重度の赤面症がありました。

夏はクーラーの下に行って顔を冷す
赤さをごまかすため無理やり日焼けをする
冬は顔が赤くならないように薄着ですごす

このような不毛な努力を続けていました。今思えばこのような赤面症に固執した行動は…むしろ症状を悪化させていました。

なぜこのような固執した行動が、赤面症を悪化させてしまうのでしょうか?当コラムでは、その原理と対策をしっかり学べるように解説しています。

目次は以下の通りです。

  • 入門①赤面症,基礎知識,診断
  • 入門②思考の偏りをほぐす
  • 入門③私的自己意識を増やす
  • 入門④赤面症にこだわらない
  • 発展 薬物療法,漢方
  • 発展 手術の概要と川島の主観

皆さんのお悩みが少しでも軽くなるよう、気持ちを込めて解説していきます!

赤面症は病気ではない

悩みが始まるのは10代から

ここで皆さんに質問です。赤面症のお悩みはいつごろからはじまりましたか?おそらくですが、10代から始まった方がほとんどなのではないでしょうか。

ここで絶対に抑えて頂きたいことがあります。それは

ほとんどの場合、赤面症自体は病気ではない

ということです。

社交不安障害とは何か?

冬に公園で走り回っている子供の顔を見てみましょう。興奮してみんなまっかかです。皆さんの顔もきっとまっかかだったと思います。でも全然気にしていなかったと思います。

しかし、10代になると、赤面症を深刻に悩みはじめます。悩みが大きい人は、顔が赤いことを気にして、友人関係、恋愛が回避的になります。

このように赤面症に

赤面することを恐怖する
人間関係を避ける
赤面が異常だと思い込む

場合は

「社交不安障害」

と診断されることがあります。

社交不安障害とは、人と接することに大きな精神的な苦しみを覚える精神疾患です。

赤面症の悩みは10代からはじまる

ここで、社交不安障害を発症する年齢の割合を示したグラフをご覧ください。

視線恐怖症

グラフを見ると、ほとんどの人が10代で発症していることがわかります。ここで1つの疑問が出てきます。

一般的に「病気」は普通は高齢者のものですよね。実際医療関係の統計でもほとんどが高齢者の方が病気になります。しかし、赤面症はほとんど10代からはじまるのです。

みなさん…なぜだと思いますか?

心のメカニズム

10代は心の成長期

結論から言うと、10代は心がまだ成長途中であるということです。10代はが急速に成長する時期です。

特に思春期は、勉強、友人、恋愛…大人になるため様々な試練を乗り越えていかなくてはなりません。

しかし、10代の心はまだ純粋で、成長途中です。まだまだ未熟であるがゆえに赤面症で悩む心のメカニズムが起こりやすくなります。

発生しやすい3つのメカニズム

特に心の成長期に起きやすいメカニズムとして、以下の3点を入門として必ず抑えておきましょう。具体的には

「思考の歪み」
「公的自己意識」
「症状への囚われ」

です。

思考の歪みのはじまり

10代は「思春期」と言われるぐらい、考えることが増える時期です。この時期に多くの青年は「思考の歪み」を持っています。例えば、私は思春期の頃、

「顔が赤くなることは恥ずかしいことだ」

と1つの思考で極端に考えていました。このような極端な思考を「白黒思考」と言います。赤面症の方は大概が、1つの考えに凝り固まって固執している傾向があります。

一方で、私の知り合いに顔が赤い女性がいます。しかし、彼女は全く気にしていない様子でした。なぜなら彼女は

「赤いのは健康的な証拠」
「チークなくても済むからうれしい!」
「顔が赤いから嫌われるわけではない」

と考えていたのです。彼女は赤面について様々な角度から考えていました。彼女にとって顔の赤みはチャーミングなポイントの1つで愛すべき自分の特徴だったのです。

このように同じ赤面する状態でも、あっけらかんとしている方もいれば、深く悩む人もいます。改善するには、思考の歪みがないかチェックし、現実的な考えを増やしていく必要があるのです。これは入門②で行います。

公的自己意識の爆発

もう1つ思春期に爆発的に増える心のメカニズムがあります。それは「公的自己意識」です。公的自己意識とは周りの目を気にする心理です。それは友人の目であったり、異性の目であったりします。

周りの目を気にするということは、社会人としてデビューするための健全な心なのですが、大きくなりすぎると、周りの目にがんじがらめになり、様々な症状を気にするようになります。

赤面症を改善する上で、人の目を気にする心理を改善する必要があります。これは入門③で練習します。

症状への囚われ

思考の歪みや、公的自己意識がはじまると、症状への囚われがはじまります。これは精神交互作用と呼ばれています。

人間の心理として「〇〇してはいけない」と考えると余計にそこに意識が向いてしまい、結果的にその状態になってしまうことがあります。

例えば、悪口を言ってはいけない!!と考えると、周りの悪口が非常に気になってしまったり、結果的に悪口を考えてしまって、以前よりも症状が増えてしまうことがあるのです。

顔が赤くなる恐怖心

赤面症も同じで「赤くなってはいけない」と考えると余計に赤くなってしまうことがあります。囚われの心理とうまく付き合っていけるようになると赤面症で悩むことはずいぶん減ると言えます。囚われの改善は入門④で練習します。

身体的原因

赤面症は心のメカニズムで起こることをここまで解説してきました。次に赤面と体のメカニズムについても理解を進めていきましょう。

体のメカニズム

赤面症は対人恐怖心性を起点として体へ影響していきます。対人場面に遭遇し

「失敗してはならない」
「恥をかいてはならない」

と考える人がいたとします。すると

「扁桃体(へんとうたい)」

が反応します。扁桃体は以下の部位に位置しています。

偏桃体が反応すると赤面症になる

偏桃体は恐怖や感じる脳の部位です。恐怖を感じると扁桃体が活発になり

「自律神経」

が対応を始めます。自律神経には2種類あり、それぞれ以下のような働きがあります。

交感神経が優位になる

左図を見ると、交感神経の働きにより顔が赤くなっています。交感神経の働きにより

「毛細血管」

に血液が流れていくのです。

毛細血管と赤面症の関係

頬や鼻周りには、この毛細血管が張り巡らされており、交感神経の働きが強くなると、毛細血管に多くの血液がめぐり顔が赤くなります。

多くの場合、赤面症は極めて自然な身体的の仕組みなので、病気ではなく、赤くなること自体が問題ということはありません。この点はまずは押さえておきましょう。

赤面症-簡易診断

ここから先は赤面症を改善する方法をお伝えします。成果を把握するためにこちらで定期チェックオススメします。

心理療法で赤面症を改善‐入門②~④

入門編②~⑤では赤面症とうまく付き合っていく方法をお伝えします。

  • 入門②思考の歪みを治す   
  • 入門③私的自己意識を増やす 
  • 入門④赤面にこだわらない
  • 入門⑤赤面症対策,仕上げ動画

入門② 思考の歪みを治す

赤面症で悩む方は、多くの場合、偏った考え方を持っています。

赤面は恥ずかしいことだ!
赤面は馬鹿にされる!

このように考える方は要注意です。赤面することは恥ずかしいことなのでしょうか?入門①でお伝えした通り、赤面は心や体の仕組みがそうさせているのです。

また顔が赤くなったからと言って、嫌われるわけではなく、多くの場合は、人間らしい人だと好感を持ってくれる方がほとんどです。

赤面症の悩みを改善するにはまずは、赤面症に対する偏った考えを修正するところから始めていきましょう。詳しくは下記のコラムを参照ください。

「思考の偏り」を現実的に考える練習②

 

入門③ 私的自己意識を増やす

赤面症の根源には周りの目を気にする公的自己意識が深くかかわっていることをお伝えしました。公的自己意識を減らし、赤面症への恐怖心を改善するには、

私的自己意識

を増やすことがコツになります。私的自己意識とは

・自分がどうしたいか
・自分のやりたいことに集中する
・やるべきことをやる

という意識の向け方です。他人の目を気にしすぎず、自分主体の考えを増やしていくことがヒントになるのです。周りの目を気にしてしまう…という方は下記のコラムを参照ください。

私的自己意識を増やす方法③

入門④ 赤面にこだわらない

入門①では赤面にこだわると、余計に赤面症の悩みが深くなることを解説しました。この症状を改善するには、森田療法を実践することをオススメします。

森田療法とは簡単に表現すると、症状をあるがままに受け止めて考えていく方法です。

赤面する自分を受け入れる
顔が赤くても無理になおそうとしない
自然な身体の仕組みと考える

このような姿勢を意味します。対人恐怖症や、赤面恐怖、視線恐怖で古くから活用されてきた治療法です。赤面症の状態をあるがままに受け止めることで、その症状にとらわれないようにすることができます。

赤面症のことを考えすぎて余計に悩みが強くなってしまう…という方は下記のコラムを参照ください。

赤面症を改善する心理学「あるがまま」森田療法④

 

入門⑤ 仕上げ動画

赤面症への対策として仕上の動画を作成しました。入門編の仕上としてご活用ください。

赤面症,対策発展編

発展編 より詳しく理解されたい方へ

発展編ではより深く改善する知識を覚えたい方向けに、以下の2つのコラムを用意しました。入門編を読んだ後に、気になるタイトルがあったらご覧ください。

発展編 薬物療法

精神科や心療内科に行こうか迷っている方におススメのコラムです。人が怖いという気持ちがかなり強い方はご一読ください。

社交不安障害,赤面症と薬物療法,漢方

発展編 赤面症と手術あり,なし?

精神科や心療内科に行こうか迷っている方におススメのコラムです。人が怖いという気持ちがかなり強い方はご一読ください。

赤面症と手術の話(川島の主観もあり)

まとめ→入門②へ進もう

入門1の解説は以上となります。繰り返しになりますが、赤面症は一部の方を除きそれ自体が病気であるというわけではありません。基本は心の在り方で改善できる症状です。

私自身も顔が赤くなりやすい体質ですが、今はわりと受け入れていて、人間らしさの1つの発露と考え、自分の症状を愛するようになっています。

是非入門コラム②以降で改善してくださいね。

講座のお知らせ

もし公認心理師,精神保健福祉士など専門家の元でしっかり心理学を学習したい方場合は、私たちが開催しているコミュニケーション講座をオススメしています。講座では

・心理療法の基礎
・赤面症,視線恐怖との付き合い方
・暖かい人間関係を築くコツ

など練習していきます。興味がある方は下記の看板をクリックして頂けると幸いです。お知らせ失礼いたしました。それでは入門②に進みましょう!

助け合い掲示板

5件のコメント

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    • ひかり
    • 2020年5月22日 2:10 PM

    コメントさせて頂きます。
    顔が赤くなってしまうのはとても辛いですよね。
    特に学校生活が苦しくなる状況を独りで抱え込まない方が良いです。
    相談できるのであれば親に相談した方が良いです。
    一番大切なのは自分自身の心を守る事です。
    ご参考になりましたら幸いです。

    返信する
    • なな
    • 2020年5月19日 1:48 AM

    私は先生に当てられたり、プレゼンテーションを行なったりすると、必ず顔が赤くなってしまいます。それに加え、持久走をした後にも1時間くらい顔が赤くなりっぱなしで友達に「大丈夫?」と顔を見られながら心配されるので余計に顔が赤くなってしまいます。友だちには「大丈夫、大丈夫」って言っていますが、内心「早く治まって」とばかり思ってしまいます。
    この間もクラスの男子と喋っている時に少しだけ赤くなってしまった所を口が軽い男の先輩に見られ部活の友達に「あいつあの子の事絶対好きやで」とかなんの根拠もないことを広められ、冷やかされるたびに否定しますが、その時にも勝手に顔が赤くなって「顔赤いやん、絶対そうや」と言われ、家で1人泣いてしまいました。
    親には相談するべきでしょうか?

    返信する
    • ひかり
    • 2020年4月12日 2:21 PM

    コメントさせて頂きます。
    赤面症で悩んでいて辛いときに、家族に赤面していることを言われるのは、とても嫌ですよね。
    赤面を和らげる方法の一つとして、赤くなったら深呼吸をしてみてください。
    深呼吸をすることでリラックスできて赤面を和らげることができるかもしれませんよ。
    一番大切なのは赤面をする自分自身を責めないことです。
    赤面してしまうと誤解されそうと思うことで、余計に赤面してしまうこともありますので、リラックスして自分自身に(大丈夫だよ、赤くなっても何も心配しなくて大丈夫だよ)このような声掛けを自分自身にしてあげてください。
    皆、自分の好きなジャンルの話や興味がある話には、多かれ少なかれ何かしらの癖や反応が表に出るものです。
    赤面することを気にすると悪化することもありますので、赤面することを気にしない方が良いかもしれませんよ。
    ご参考になりましたら幸いです。

    返信する
    • u
    • 2020年4月11日 6:35 PM

    私は今、社会人4年目なのですが、学生の頃から赤面症で悩んでます。

    私は、好きなアーティストや好きなジャンルの話を聞くと赤面します。ワードを聞いただけで赤くなります。
    最近だと、悪化したのか、異性がいるだけで赤面してしまいます。好きでもないのに赤面してしまうので誤解されそうで嫌です。

    家族から『赤いよ〜』ってよく言われるのですが、それがとても嫌です。

    赤くならない方法。また、赤くなった場合、元に戻す方法を知りたいです。

    返信する
    • ひかり
    • 2020年3月28日 11:44 AM

    コメントさせて頂きます。
    過去に受けたイジメは今でも辛い経験として残りますよね。
    私もイジメを受けてきましたので辛い気持ちはよく分かります。
    ましてや一番味方になってくれるはずの親から人格を否定されたら辛いですよね。
    一番大切なのは赤面をする自分を責めないことです。
    誰でも緊張や恐怖を感じると顔や声や態度に何かしらの変化があります。
    もしも過去の出来事や過去の自分を思い出すことがあったら、(あの時は辛かったね)(あの時は自分自身を責めてごめんね)(もう安心して大丈夫だよ)このような声掛けを自分自身にしてあげてください。
    そうすることで自分の心が癒され赤面する自分を許してあげることができるかもしれませんよ。
    ご参考になりましたら幸いです。

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 公認心理師
  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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堀井・小川(1996)対人恐怖心性尺度の作成 上智大学心理学年報 (20), 55-65, 1996 出典リンク

DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル 日本語版用語監修:日本精神神経学会 発行 2014年06月 出典リンク