>
>
>

赤面症の原因「症状にとらわれてしまう」あるがままに考える方法で克服を

赤面症,原因


赤面症の原因「症状にとらわれてしまう」-あるがままに考えて克服③

森田療法を使って赤面症を克服

コラム②では、赤面症を克服する方法の1つ「不安階層表で徐々に不安を緩和」を解説しました。3つのポイントを意識して、実践してみてくださいね。

今回は、赤面症を克服する方法の2つ目「症状をあるがままに考える」を成功例・思考のポイント・練習問題を交えながら紹介していきます。

赤面自体は良くも悪くもない

森田療法とは簡単に表現すると、症状をあるがままに受け止めて考えていく方法です。近年ではうつ病やガン患者のメンタルケアなどの幅広い分野で有効と言われています。赤面症という症状(赤面してしまうこと)をあるがままに受け止めることで、その症状にとらわれないようにすることができます。

森田療法について心理学者の伊藤(2014)の研究では、「現代では心身症や身体表現性障害などの病態, うつやターミナルケアへの介入などにも適応が拡大され,『症状をあるがままにしてなすべきことをなす』というように治療の方向性が示される。」としています。

赤面症は、赤面することに意識が向いてしまうと、かえって症状を悪化させてしまいます。そこで、「赤面をしても良いんだ。とにかくなすべきことをすればいいんだ」とあるがままに受け止めることが大切です。

赤面症に有効な森田療法

心理学者の黒川(2016)は森田療法によって、赤面恐怖症を改善した1例の報告をしています。黒川の行った森田療法は、より実用的に作られた歩行訓練療法(森田療法変法)という技法を使っています。この技法では、より日常生活に応用が利くため、赤面症に対する対処法としても使えます。

赤面症に対する森田療法は、この歩行訓練療法(森田療法変法)を使っていき、赤面する場面を目標地点として決めて、症状が取れたかどうかではなく、その地点まで歩行できたか、乗物に乗れたかどうかなどで評価していきます。そして、この目標地点に実際に行ってみること(恐怖突入)で、実際の感覚や状態を理解して、症状をあるがままに受け止めることが大切です。

私たちは、不安なことがあるとさまざまなことを予想してしまい、結果的にはそこまで大きなことではないものに対しても、大げさに捉えてしまいます。そのため、想像していたり考えているだけよりも、実際に行ってみること(恐怖突入)で新たな気づきが得られ、より効果が表れるのです。ではこれから、赤面症に対する森田療法変法のやり方について解説をしていきます。

森田療法変法で赤面症を克服

基本的な進め方としては、黒川(2016)の赤面恐怖症を全治した1例を元に、シチュエーションを変えて進めていきます。

①シュチェーションと目標決め
まずは、シチュエーションと目標を決めていきましょう。例えば、「新しく恵比寿のテニスサークルに通おうと思っているのだが赤面症で、注目されたくない。以前、教室の100メートル前まで行って控えしてしまったことがある。」としましょう。こうしたシュチエーションであれば、「教室に入って入会案内を聞く」という目標が望ましいです。説明を聞くときは赤面をしても良い、あるがままで良いのだと心にとどめておきましょう。

②スモールゴールと手順決め
そして、スモールゴールと手順を決めます。目標地点に向かって歩く道順を決め、歩く時刻も定めておきます。一気に目標まで歩くのではなく小さなゴールを決めて、歩ける距離から始めましょう。下の表を参考にしてみてください。

③距離や時間を延ばす
実際に目標まで歩いてみます。症状が取れたかどうかではなく、どれほど歩行できたかなどで評価します。どんなに不安があっても、昨日の地点までは今日も歩くようにしましょう。もし先へ進めそうであれば、行けるところまで距離を延ばします。不安で先へ進めない場合には、その場に留まるのも効果的です。不安な場面でも滞在時間が長くなれば、少しずつ落ち着きを取り戻して先へ進めることもあります。もし前回より距離を延ばせない場合は、滞在できたかどうかで評価していきましょう。

➃次の目標を決める
目標まで到達できたら、「1日に2回行ってみる」「乗り物を使って行く」など次の目標を決めます。同じように赤面症が表れたかどうかではなく、どれだか歩けたか、滞在できたか、乗り物に乗れたかで評価をしていきます。

表でまとめると以下の通りです。

 

練習問題で森田療法を習得!

注意点として、高熱があったり、疾患にかかっている場合は中止をしましょう。まずは健康が第一ですからね。では、練習問題を使って赤面症克服する流れをつかんでいきましょう。

先ほどご紹介した方法を踏まえながら練習問題を進めていきましょう。

練習問題
では、実際に森田療法を体験してみましょう。先ほど紹介した表の1~4の過程を当てはめて考えていましょう。下の表を活用してみてください。

1.シュチエーションと目標決め

2.手順とスモールゴールを決める

3.距離や時間を延ばす

4.次の目標を決める

解答例
1.シュチエーションと目標決め
⇒いつも会社行くと赤面してしまい、周りの視線が怖い。会社を目標地点とする。

2.手順とスモールゴールを決める
⇒「大通りは同僚がいるかもしれないから脇道から行こう」など適切なコースを選び、「止まること考えて2時間前には家を出る」など無理のない時刻で設定する。スモールゴールは「会社の半分までは行く、会社の建物が見える位置まで行く、会社の入り口の前まで行く」とする。

3.距離や時間を延ばす
⇒昨日は10分だったけど、今日は15分にしてみよう。

4.次の目標を決める
⇒1日に2回行けるようにしよう。または、今度はバスで行ってみよう

赤面しても行動できたならOK

練習問題はいかがでしたか。どのように受け止めていくか、考えていくか、段階を踏みながら練習をしていきましょう。徐々に赤面する場面をありのままに捉えることができるようになっていきます。行動できたかどうかで判断する癖をつけてドンドン赤面症を克服していきましょう!

次回は、赤面症を克服する方法の3つ目「認知療法で赤面する認知を緩和」についてご紹介します。

★赤面症に森田療法を活用!徐々に赤面場面をあるがままに受け止めよう

次のコラムへ進むボタンはもう少し下にあります。その前にちょっとだけお知らせです・・・申し訳ありません。(^^;コラムだけでなく心理の専門家の講義を受けてみたい!という方は下のお知らせをクリックして頂けると幸いです。私たちが講義をしている講座となります。

心理学講座



森田療法を取り入れて治していこう