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赤面症を改善,私的自己意識を増やす方法③

赤面症を改善,私的自己意識を増やす方法③

入門①~④まで赤面症の治し方について入門コラムを解説しています。今回は、赤面症を緩和方法として私的自己意識を増やす方法をお伝えします。 

対象となるお悩み
・周りの目が気になる
・公的自己意識が強い
・赤い顔が恥ずかしくて仕方がない

  • 入門①赤面症と誤解,基礎知識
  • 入門②思考の偏りを改善
  • 入門③私的自己意識を増やす
  • 入門④とらわれからあるがまま
  • 発展簡易診断とチェック
  • 発展逃げ癖を改善する方法
  • 発展薬物療法,漢方
  • 発展手術の概要と川島の主観
  • 助け合い掲示板

今回のコラムは赤面症のお悩みを改善する上で、必須の心理的対処となります。是非ご一読ください。

公的・私的自己意識とは

公的自己意識とは

心理学の世界では周囲からの自分の見方に意識が集中することを「公的自己意識」と呼びます。「公的自己意識」が高くなると赤面症で悩みやすくなることがわかっています。

赤面症の方で悩む方は、赤面している自分が見られている感覚が強いのです。周りの目を気にするため、余計に自分への意識が強くなってしまい、悩みが深くなるのです。

もちろん公的自己意識は社会で生きていくうえで大事なのですが、過剰になっている方は注意が必要です。

私的自己意識とは

これに対して「私的自己意識」とは、自分自身がどうしたいか?どう生きたいかを大事にする姿勢を意味します。

周りの評価は自分を客観視する上で大事ですが、それと同じぐらい、自分自身がどうありたいかを大事にしていきます。

堀井の研究

・実験内容

堀井(2001)の研究では

公的自己意識
私的自己意識

  と

対人恐怖心性

についての関連が報告されています。調査は、高校生256名、大学生271名、計527名の青年を対象に行われました。その結果が以下の図になります。

図の見方ですが*印が付いていて、数字が大きいほど関連が強いと解釈します。

・公的自己意識の影響

当コラムでは男子をみていきます。*印が付いていて数字も大きいですよね。
「公的自己意識」
  が
「自分や他人が気になる心性」
「集団に溶け込めない」
悩みと関連していることが分かります。

・私的自己意識の影響

いっぽうで、
「私的自己意識」
   と
「自分や他人が気になる心性」
「集団に溶け込めない」

は*印がなく、数字も小さいです
悩みと関連していないことが分かります。

次に女子はどうでしょうか。男子に比べてどの心性も公的自己意識への影響が強く出ていますね。女子のほうがどう見られているかを気にする傾向にあるのでしょう。

私的自己意識では、若干マイナスな影響があるものの、ほぼ無視していいレベルです。

私的自己意識は周りの評価よりも安定していますので、多少の批判や否定にも揺るぎません。赤面しても、自分は自分だという感覚で行動することができるのです。自己を持ち対人不安を克服

2つのバランスが大切

こうした話を聞くと「私的自己意識」が高い人ほどいいと思われるかもしれません。自分の考えをハッキリと言えた方が前向きの印象を抱く方も多いでしょう。

しかし、私的自己意識が強すぎると、ボロボロの服装でも気にしなかったり、相手の気持ちを考えないなど、社会性を失うことになります。

結論としては、公的自己意識と私的自己意識のバランスを取ることが大切なのです。

バランスを保とう

実践!赤面症を軽くする練習

仕上げとして、練習問題にチャレンジしてみましょう。

あなたは来週の月曜日に、20人の前で朝礼でスピーチをしなさいと上司に指示を受けました。この時、「公的自己意識」が高い人、「私的自己意識」が高い人、「バランス」を取る人でどのような考え方の違いが起きるでしょうか。それそれ考えて見てみましょう。

・公的自己意識

・私的自己意識

・バランスを取る

 

解答例

・公的自己意識
⇒赤くなったら笑われる
 赤面する自分を見られてはいけない

・私的自己意識
⇒そういえば前に勉強になったことがあったな
ウケなくてもいいや。この話をしよう
最近、○○の本が面白かったんだよな

・バランスを取る
⇒上司の評価は大事だ。赤面は少し気になるが、
何を伝えるかを大切にしたい。
最近、○○の本が勉強になったから
皆に分かりやすく要約してみよう。

動画解説について

当コラムは重要性が高いので動画での解説もあります。テキストと合わせてみると理解が深まります。
*監修の川島(公認心理師)が解説しています。

入門3まとめ

赤面症の悩みが消えないときは、「自分自身がどうしたいか」を優先することが大切です。そこでやるべきことに集中できるようになると、赤面症への悩みは軽くなるはずです。私的自己意識を増やす!というポイントをぜひ活かしてくださいね♪

もし公認心理師,精神保健福祉士など専門家の元でしっかり心理学を学習したい方場合は、私たちが開催しているコミュニケーション講座をオススメしています。講座では

・心理療法の基礎
・対人不安の改善
・暖かい人間関係を築くコツ

など練習していきます。興味がある方はお知らせをクリックして頂けると幸いです。お知らせ失礼いたしました。それでは入門④に進みましょう!

 

助け合い掲示板

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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日本精神神経学会 監修 (2014) DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル
Johnstone, E. C., Ebmeier, K. P., Miller, P., Owens, D. G., & Lawrie, S. M.  2005 Predicting schizophrenia: Finding from the Edinburgh High-Risk Study. British Journal of Psychiatry, 186, 18–25.
Stein, M. B., Fuetsch, M., Muller, N., Hofler, M., & Wittchen, H. U. 2001  Social anxiety disorder and the risk of depression: A prospective community study of adolescents and young adults. Archives of General Psychiatry, 58, 251–256.
堀井(2014)大学生の不登校傾向と対人恐怖心性との関連 横浜国立大学教育人間科学部紀要. 1, 教育科学 = Journal of the College of Education and Human Sciences Yokohama National University. 横浜国立大学教育人間科学部 編 16, 135-143, 2014-02
堀井・小川(1996)対人恐怖心性尺度の作成 上智大学心理学年報 (20), 55-65, 1996