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赤面症の治し方「思考の偏り」を改善する認知療法⑤

赤面症の治し方「思考の偏り」を改善する認知療法⑤

赤面症で悩む方は、極端な考え方で自分を追い詰めってしまっている可能性があります。過剰に赤面を意識することで「あの人は絶対に私の赤面を笑っている」という想像を膨らませてしまいます。こうした思考の偏りが赤面症の一因だと考えられます。

そこで、今回は克服する方法の1つ目「認知療法で赤面する認知の歪みを直す」について、成功例・思考のポイント・練習問題を交えながら紹介していきます。

赤面の治し方は誤解されがち

コラム①でもお伝えしましたが、大事なことをまずは確認しましょう。赤面について、「赤面自体は問題ではない」これは絶対に押さえておきましょう。赤面症を克服するのではなく、

「赤面によって自分を責める癖」
「赤面を恥ずかしいと考えること」
「様々な場所を回避する癖」

を克服するのですね。この点を間違えないようにしましょう。赤面は恥ずかしいことではなく、緊張が表に出ているだけで、人間であれば自然で好感をもたれることなのです。赤面した自分を責めずに、やるべきことをやるという習慣をつけていきましょう。

赤面症 治し方

「赤が赤くなってしまった」Aさんの事例

ここで、赤面してしまうことに困っている花子さんの事例をみていきましょう。大学で新しくテニスサークルに入った花子さんは、新入生歓迎会に参加することになりました。普段から赤面することに困っていた花子さんですが、歓迎会に勇気を振り絞って参加してみることにしました。

歓迎会の最初に自己紹介がありました。花子さんは赤面しながらもどうにか自己紹介をしました。その時、数人が笑っているのに気づきました。

花子さんは
「ニヤニヤ笑われて、赤面していることを馬鹿にされた!」
と感じてしまいました。

すっかり自信をなくした花子さんは、歓迎会で上手く話せなくなってしまいました。

赤面症の「事実」と「認知」

ここでのポイントは、数人が笑っていた「事実」と花子さんが「認知(どう捉えたか)」を分けて考えてみることです。

「事実」=笑っていた
「認知」=馬鹿にされた!

このように分けて考えてみるのです。笑っていた。これは「事実」ですので間違いないでしょう。しかし、「ニヤニヤ笑って赤面していることを馬鹿にされた!」というのは捉え方なので必ずしもそうとは限りません。

本当に花子さんは赤面していることを馬鹿にされたのでしょうか。もしかしたら、緊張を解こうと微笑んでくれていたのかもしれません。かわいいな!と思って好印象を持ったのかもしれません。

ただ単に思い出し笑いをしていたのかもしれません。本当のことはわからないのです。それにも関わらず、「笑っている=ニヤニヤ赤面していることを馬鹿にしている!」と感じたことで、不安が強い状態になり、その後の会話もうまくいきませんでした。

せきめんの認知と事実

事実と認知を分けてみよう

このように認知療法では「事実」「認知」をまずは分ける練習をしていきます。赤面症な方は極端なものになり、認知が歪んでいることがよくあります。例えば、自己紹介する時に人前で赤面したらどう考えるでしょうか?以下のような考えが浮かぶ人は要注意です。

「赤くなっていると馬鹿にされる」
「人前で恥をかいてはいけない」
「恥ずかしいことだ」
「評価が下がる」

これらの考えには認知の歪みが起きています。言い換えれば、脳が勘違いをしているようなものです。

赤面症の治し方「認知のゆがみを修正」

認知の歪みとは非合理的な誤った考えのことです。認知の歪みは言わば心の癖のようなものなので、自分で修正することも可能です。このような「心の癖=認知の歪み」を修正する専門的な方法を認知療法といいます。「認知の歪み」をできるだけなくしていくことが大切です。

赤面症の治し方

新しい認知で不安を克服しよう!

認知療法は厳密に行うと5ステップほどあるのですが、今回は簡単な2ステップでチャレンジしてみましょう。具体的には、

① 「事実」と「認知」を分ける
②  現実的な認知に修正

という流れになります。

練習問題1

事例
赤面しながら研究発表をしている時に、後ろの席の方で笑っている人がいた。きっとダメな発表と考えているに違いない。赤面する自分は恥ずかしい人間だ。

① 事実と認知を分ける

② 認知を現実的に修正

 

解答例
① 事実と認知を分ける
「事実」
・後ろの席の方で笑っている人がいた

「認知」
・きっとダメな発表と考えているに違いない。
・赤面する自分は恥ずかしい人間だ。
・赤面していることを笑われてしまった

② 認知を現実的に修正
・笑っているのは赤面を馬鹿にしているのではなく、
 暖かいまなざしをくれたのかも 

・自分の時にだけではなく、
 他の人の発表の時にも笑っていた
 いちいち深刻に受け止めなくても
 Ok!右から左に流そう

・赤面自体は誰でも経験はある。
 赤面したからと言って
 私の価値が下がるわけではない。

練習問題2

事例
私の会社は優秀な社員が多い。会議の発表の時に赤面してしまう。赤面しているのがバレてしまったら仕事ができないと思われるかもしれない。

① 事実と認知を分ける

② 認知を現実的に修正

 

解答例
① 事実と認知を分ける
「事実」
・私の会社は優秀な社員が多い
・会議の発表の時に赤面してしまう。

「認知」
・赤面症だと仕事ができないと思われる。

② 認知を現実的に修正
赤面していたとしても、重要なのは普段の仕事ぶり。会議でうまく発言できなくても、普段の仕事の方がはるかに大事。多少は赤面しても良いぐらいで、大きく構えよう。
 

柔軟な認知で赤面症を治そう!

練習問題をやってみていかがでしたか?ここでの答えはあくまで例で、正解はありません。いろいろな考え方が出てくればくるほど素晴らしいです!幅広い視点で物事が見れるということは、それだけ認知の歪みが改善されています。

日常生活の様々な場面で、1つの思考にとらわれない「柔軟な考え方」を意識してみてください。赤面症や対人への不安を解消させるには、視野を広げた考え方をする練習を習慣にしてしまうことです。

赤面してしまう自分や不安だけに注目するのではなく、視野を広げて様々な可能性を考えてみてください。赤面や不安の改善だけでなく、ストレスの軽減や、やる気の向上などの効果も期待出来ますよ。

次回の赤面症コラムは、赤面症の克服法の1つ「不安階層表で徐々に不安を緩和」についてご紹介します。お楽しみに!

★赤面症の原因「認知の歪み」を修正し、不安を軽減しよう

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目次

①治し方,原因や症状
②赤面症と体の仕組み
③原因は心の問題が大きい
④診断でチェックしよう
⑤「思考の偏り」を改善
⑥治す方法「不安階層」
⑦「あるがまま」森田療法で克服
⑧治療と精神科での薬物療法
⑨赤面症と漢方の効果とは
⑩手術は効果的?副作用や費用
⑪筆者の主張ー手術は30代から

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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