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赤面症を克服する心理学「あるがまま療法」⑦

赤面症を克服する心理学「あるがまま療法」⑦

赤面症の問題点は「顔が赤くなる」ことではなく、「赤面を恐れる」ことにあります。自分の顔がどう見られているかを気にするあまり、コミュニケーション場面を回避してしまうのです。そこで、対人不安の治療法として有名な森田療法では、赤面をあるがままに受け入れることを提唱しています。

今回は赤面症を克服する方法の3つ目「森田療法であるがままを受入れる」について、成功例・思考のポイント・練習問題を交えながら紹介していきます。

赤面症の克服と「過剰なこだわり」

いきなりですが皆さんにお願いがあります!
「今日はアイスクリームを絶対に食べないでください!!
みなさん、アイスクリームを絶対に食べないでくださいね。」

そして、
「アイスクリームを食べちゃダメ・・・」
「アイスクリームを食べちゃダメ・・・」
とつぶやいてみてください。

どうですか。このように言われると、アイスクリームがなぜか、食べたくなりませんか?このように、過剰にこだわるルールを作るとその行動への意識が強くなってしまうのです。

赤面症を克服しよう

アイスクリームの例と同じように、強い不安や赤面に意識を向けすぎると、赤面症の症状が強くなってしまいます。このような悪循環は、日常生活で不自由を感じる原因にもなるため、強い不安や赤面へのこだわりは、少しでも減らす気持ちをもつ事が大切です。

では、なぜこのような「こだわりの症状」がでてしまうのでしょうか。これは「打ち消そうともがく」事があげられます。

精神交互作用とは何か?

心理学の世界では、精神交互作用という言葉があります。

精神交互作用とは
「こだわると逆にその症状を高めてしまう」
という心理状況です。

例えば、赤面症を気にしてしまうと、それを打ち消そうという気持ちがわいてきます。そして、赤面への意識を打ち消そうとすればするほど、余計に症状が気になってしまいます。

このように、赤面を排除しようとする気持ちが強くなると、ますます赤面症の症状が気になってしまう悪循環を精神交互作用といいます。

精神交互作用のメカニズムは下図の通りです。精神交互作用のメカニズムの図から解説

 

「あるがまま」で克服しよう

強い不安や赤面に対する「強いこだわり」からくる精神交互作用を断ち切るには「森田療法」が有効です。

森田療法は、対人恐怖症や、赤面恐怖、視線恐怖に対して古くから活用されてきた治療法です。森田療法では、緊張や恐怖心を無理やり打ち消すことはしません。それらをそのまま受け入れて、前向きな目的に注意を向け行動することを重視します。

簡単にまとめると、森田療法は「症状をあるがままに受け止め、考えていく方法」です。

赤面症は、強い不安から発症し赤面に執着することでおこります。まず、赤面へのこだわりを自覚し、あるがままに受け入れていきます。そして、やるべき目的に向かい行動することで赤面症を克服していきましょう。

赤面症の克服方法

練習!赤面症へのこだわりを軽減

ではここで、赤面症への強いこだわりを軽減する練習問題に取り組んでみましょう。

ポイントは
「行動に集中する。やるべきことに意識を向ける」
です。意識して解答してみてくださいね。

練習問題 1
あなたは、会社の会議で初めてプレゼンをする事になりました。大勢の人前で話をするため緊張が高まってしまい「また顔があかくなりそう…」「緊張した表情が上司に気づかれてしまう…」と不安になり赤面へのこだわりも更に強くなってきました。この場合どのように考えるといいでしょうか?

 

解答例

OK例

・はじめてのプレゼンだから、不安になるのは当たり前。
・赤面症は自然なこと、うまく付き合いながらプレゼンする。
・プレゼンは内容が大切。準備した事をしっかり伝えよう。
・発表は多少ぎこちなくてもOK!赤面も良しとしよう。

NG例

・赤面してはいけない!
・緊張してはいけない!

練習問題2
あなたは気になる異性とはじめてデートに行く事になりました。好印象を持ってもらいたい!気持ちから、自分の言動が不安になり、顔が赤くなってしまいました。こんな自分を、相手はどんな風に思っているのか…不安になり、赤面が更に強くなってきました。この場合どのように考えるといいでしょうか?

 

解答例

OK例
・好きな相手に緊張するのは自然な事。
・無理をしない!相手の話を聴いて自分なりに楽しくしてみよう
・多少ぎこちなくてもOK!緊張を素直に伝えてみよう。

NG例

・赤面すると嫌われる!赤面しないようにしなきゃ!
・緊張してはいけない!赤面症は恥ずかしい。

赤面症対策の練習

練習問題はいかがでしたか?不安や赤面症へのこだわりと「全く気にしない!」というのは難しいかもしれませんが、あるがままを受入れて少しだけこだわりを減らす気持ちでいると、案外上手くいくと思いますよ。

赤面症の克服法は「あるがまま」

不安や赤面症を強めてしまう原因「こだわり」は、あるがままを受け入れ、考え方や目的に向かう行動で軽減することができます。こだわりを少しだけでも減らすと、前向きに自分らしく生きてゆけるようになると思いますよ。

ご紹介した森田療法の”あるがまま”を「行動に集中する。やるべきことに意識を向ける」を意識してみてくださいね。

次回は赤面症コラムのまとめです。これまで紹介してきた内容を改めて確認していきましょう!

★ 赤面への不安を軽減!赤面症の原因「こだわり」を少しだけ減らしてみよう!

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目次

①治し方,原因や症状
②赤面症と体の仕組み
③原因は心の問題が大きい
④診断でチェックしよう
⑤「思考の偏り」を改善
⑥治す方法「不安階層」
⑦「あるがまま療法」で克服
⑧治療と精神科での薬物療法
⑨赤面症と漢方の効果とは
⑩手術は効果的?副作用や費用
⑪筆者の主張ー手術は30代から

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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