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あがり症の治療!精神科での薬物療法でどこまで改善する?⑧

赤面症の治療!精神科での薬物療法でどこまで改善する?⑧

赤面症の治療には大きくわけて、「認知行動療法」と「薬物療法」があります。近年、認知行動療法が注目されていますが、薬物療法よりも効き目があるというわけではなく、症状によって併用していくことが大切です。そこで、今回は精神科で行われる薬物療法について詳しく解説していきます。

赤面症の薬物治療

赤面症治療の「薬物療法」とは?

薬物療法は、1952年のフランスの精神科医 Delayと Deniker が初めて抗精神病薬を発見したことがスタートになります。この1950年代には抗うつ薬が発見されたり、リチウムの抗操作用も確認されました。

以来、半世紀に渡り研究が進み、薬物がどのように脳に作用するかが明らかとなりました。作用機序が研究され、副作用が少なく効果が大きい薬物が誕生し、臨床に用いられるようになりました。赤面症の治療でも広く活用されています。それでは現在、薬物療法は精神科においてどのような役割があるのでしょうか。

精神疾患には、以下の3つの要因が関わっています。

1.生物学的要因
2.心理的要因
3.社会的要因

精神科の治療方法としては、この3要因に対して、生物学的要因を働きかける「薬物療法」や電気療法、心理的要因に対処するカウンセリングなどの精神療法、そして社会的要因を解消するリハビリテーションや社会復帰プログラムなどの社会的治療法が行われます。

その中でも、薬物療法は最もベースとなる治療法であり、統合失調症や気分障害においては、薬を処方せずに治療を進めることはほぼありません。

また、薬物治療による症状の改善により、介護や看護が行いやすくなります。このように、薬物療法は精神療法や社会復帰プログラムの導入をスムーズにつなげることができる大きな意味をもっているのです。

赤面症は社会不安障害と診断されることがあり、服用する薬がほぼ一致しています。そのため、ここでは社会不安障害でよく用いられる薬をご紹介します。

「SSRI・SNRI」と赤面症

まず、もっとも一般的に赤面症で処方されるのが、以下の2つになります。

1.選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
2.セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)

「1」は精神を安定させるセロトニンのみを阻害する働きがあります。そして、「2」はセロトニンに加えて、意欲を高めるノルアドレナリンを阻害します。

「阻害する」と聞くと、逆にメンタルヘルスが悪化しそうなものですが、意図的に働きを抑えることで、脳が「もっと増やせ!」という司令を送りつづけます。その結果、セロトニンやノルアドレナリンの分泌量を増やすことができ、精神疾患の改善が期待でき、赤面症も軽減できます。

SSRIやSNRIはもともとうつ病の治療薬だったのですが、2005年の10月より社会不安障害への治療薬としても追加されました。その事がきっかけで、現在は、赤面症治療による薬物療法が以前よりもスムーズに行うことができるようになりました。

ただし、保険適応はSSRIの「エスシタロプラム、パロキセチン、フルボキサミン」のみでそれ以外は保険対象外ですので、精神科を受診する際は確認しておきましょう。

セロトニンを増やす

・SSRIやSNRIの副作用は?

精神神経系症状
めまいやふらつき、頭痛、眠気、不随意運動などの症状があらわれる場合があります。
運転などの危険をともなう機械作業は控えましょう。

セロトニン症候群
不安、いらいらする、混乱するなどの症状があらわれる場合が稀にあります。

消化器症状
便秘、下痢、食欲不振、口渇、吐き気、嘔吐などの症状があらわれる場合がある
上記の症状は服用初期にあらわれることが多いが、2〜3週間前後で治まる傾向にあります。

性機能障害
勃起障害、射精障害などの性機能異常も微小な確率ですが、考えられます。

ベンゾジアゼピン系の精神安定剤

次に、対人不安や赤面症で用いられるのは、「ベンゾジアゼピン系抗不安薬」と呼ばれる薬です。この薬には、「GABA」と呼ばれるリラックス効果を高める物質の働きが関わっています。GABAは中枢神経の中で興奮を抑制させる働きがあります。

ベンゾジアゼピン系薬物にはこのGABA作用を増強する働きがあるため、不安を鎮めを精神の安定につながるのです。ベンゾジアゼピン系抗不安薬の種類は、服用した薬の濃度が体内で薄まったことを示す「半減期」によって変わります。半減期が短いほど、急速に血中濃度がピークに達し、血中からなくなっていきます。

赤面症などの急激に起こる不安に対しては、以下の抗不安薬が処方されることが多いです。

クロチアゼパム(リーゼ)
エチゾラム(デパス)
フルタゾラム(コレミナール)

この3つ半減期が短いため、精神安定効果がすぐに現れます。そのため赤面症の治療でも用いられることgああります。SSRI・SNRIほど一般的ではありませんが、症状によってはベンゾジアゼピン系抗不安薬の方が、効きやすい場合があるため、精神科で処方されることあります。

・ベンゾジアゼピン系抗不安薬の副作用は?

強い眠気
ベンゾジアゼピン系抗不安薬は脳内の活動を低下させる薬なので、日中に強い眠気に襲われたりと、人によっては強い副作用が表れることもあります。

依存性
薬の種類やどれだけの頻度で服用するかなどによって変わりますが、数週間以上、毎日服用していると、薬に対する依存が形成される恐れがあります。例えば、用量を今までより多く服用しないと、これまで得られていた薬の効果が感じられなくなります。

一旦、依存が形成されると、服薬を中止することで退薬症状が表れます。物事を考えられなくなってしまうほどイライラが強まってしまったり、場合によっては、てんかん発作などの深刻な病を発症する可能性もあります。こうして依存へ対策するためには、ベンゾジアゼピン系抗不安薬の服用は、できるだけ短期間にとどめることが重要になります。

赤面症 治療 薬

赤面症の薬物療法「インデラル」

赤面症・スピーチ恐怖などの手足のふるえや動悸などが起こる原因としては、交感神経が過剰に働いていることが挙げられます。この交感神経の働きを抑えるのが、インデラル(βブロッカー)という薬物です。

インデラルは、交感神経の1つであるβ受容体を遮断する働きがあります。β受容体がノルアドレナリンと結合することで、心拍数・血液量を上昇させるため、体が緊張状態になります。そこでβ受容体にフタをすることで、ノルアドレナリンとの結合を防ぎ、落ちつきを保つです。保険適応外なため、精神科を受診する際はどれだけ費用を充分に確認しておきましょう。

インデラルの副作用は?
主に徐脈、めまい、発疹、蕁麻疹、視力異常、霧視、涙液分泌減少などが報告されています。こうした症状が現れたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。

ここまで、赤面症治療における3つの薬物をご紹介しましたが、もっと学術的な効果がしりたい!という方は以下の記事がグラフ付きで詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

社会恐怖の薬物療法

赤面症での薬物療法「SSRI」「SNRI」がメイン!

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目次

①治し方,原因や症状
②赤面症と体の仕組み
③原因は心の問題が大きい
④診断でチェックしよう
⑤「思考の偏り」を改善
⑥治す方法「不安階層」
⑦「あるがまま療法」で克服
⑧治療と精神科での薬物療法
⑨赤面症と漢方の効果とは
⑩手術は効果的?副作用や費用
⑪筆者の主張ー手術は30代から

 

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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