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赤面症は「漢方」で治る?精神疾患に効く漢方とは⑨

赤面症は「漢方」で治る?精神疾患に効く漢方とは⑨

精神疾患には、考え方を修正したり、薬物による治療が必要なのですが、抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。ここで「漢方」について紹介させて頂きます。

精神不安を改善する漢方薬も多く存在し、赤面症を治療にも漢方が用いられることがあります。そこで、今回はどんな漢方が赤面症に効くのか、またどれだけ効果があるのかを解説してきます。

赤面症と漢方

薬物療法での「漢方」の役割

日本の医療は明治以降まで、おもに漢方医学によって支えられていました。明治以降になると、日本に本格的に西洋医学が持ち込まれます。

漢方医学では、精神と体の症状は「つながっている」と考えています。体に不調が出たり、身体機能のバランスが崩れていれば、様々な精神の症状も出てくると考えられています。赤面症もそのうちの1つです。

そのため、昔の漢方の本には、発熱や便秘、下痢、動悸、呼吸が浅い、発汗などの体の症状とともに、緊張している、元気がない、驚きやすい、睡眠不足、うわごと話す、などといった精神症状が書かれています。

こうした心と体の症状の組み合わせに対して、どのような処方が効果的なのかを見ていきます。

また、心身の症状の他にも、脈の緊張、舌の付着物をみる、腹部の緊張をみるといった漢方特有の診察方法があり、適切な処方を行います。赤面症の影響で体に何らかの異常が起きてないか調べるわけです。

それでは、どのような漢方が精神疾患に有効なのでしょうか。赤面症は心理学では、社会不安障害と呼ばれることがあるため、ここから社会不安障害に効果的な漢方薬を見ていきましょう。

赤面症と漢方①:「甘麦大棗湯」

甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)は心の興奮や体の緊張を鎮めて、不安を改善させる効果があります。漢方では、心(しん)・肝・脾・肺・腎という5つの臓器を「五臓(ごぞう)」と呼びます。

そのなかで心に意識を向け続ける続けると、精神を安定させると言われています。この働きが衰えると、イライラや不安、不眠などが症状が表れるとされています。甘麦大棗湯はそうした「心」の失調状態のときに用いられる処方です。そのため、赤面症にも有効であると考えられます。

奥平ら(2013)では、赤面症に近い社交不安障害の20歳代前半の女性に「甘麦大棗湯」を処方した症例が報告されています。対象女性は、大学入学後より、授業中の「不安や緊張、恐怖感、頭痛、不眠」を抱えていました。翌年の春からこれらの症状が増大し、登校することも難しい状況に。そこで、甘麦大棗湯エキスを1日 7.5g処方し経過を見たのです。

結果、服用開始から2か月後には気分が落ち着く様子が見られました。恐怖感が軽減し、登校して授業に出席できるようになり、頭痛や不眠も目立たなくなりました。3か月後には、授業に休まずに出席し行事にも参加できるまでに回復したのです。

これは、あくまでの1例ですが、3か月間の服用で社会不安障害の1つである赤面症の改善も期待できるかもしれません。

どんな副作用がある?
偽アルドステロン症:低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加などの偽アルドステロン症があらわれることがあります。また、体からカリウムが不足することで、脱力感、四肢痙攣・麻痺などの副作用が起こる可能性があります。異変を感じたら、担当の医師または薬剤師に相談するようにしましょう。

漢方の効果

赤面症と漢方②:「六味丸」

六味丸(ろくみがん)は疲れやすくて、尿の量の減少または多尿で、ときに口渇があるものの排尿困難、頻尿、むくみ、かゆみなどに効果的とされる薬ですが、最近では不安や緊張にも効果があることが分かっています。石川(2013)の研究では、六味丸が赤面症と近い概念である不安や緊張などを引き起こす「神経症」に効果があった7つの症例をまとめています。その結果が、以下の図です。

赤面症漢方

このように7つの症例の内2つは「社会恐怖」で、緊張や動悸、手の震えが改善されたことが分かります。さらに、六味丸によって適応障害による動悸、不安、恐怖、焦りも改善されると言われています。こうした対人不安は、赤面症においても重要な要因とされているため、赤面症の治療にも効果が期待できるかもしれません。

どんな副作用がある?
これまでに食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、下痢などが報告されています。こうした症状が表れた場合、すぐに担当の医師または薬剤師に相談するようにしましょう。

あがり症は「漢方」でも改善できる!副作用を理解して服用しよう

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目次

①治し方,原因や症状
②赤面症と体の仕組み
③原因は心の問題が大きい
④診断でチェックしよう
⑤「思考の偏り」を改善
⑥治す方法「不安階層」
⑦「あるがまま」森田療法で克服
⑧治療と精神科での薬物療法
⑨赤面症と漢方の効果とは
⑩手術は効果的?副作用や費用
⑪筆者の主張ー手術は30代から

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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