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自意識過剰の原因とは「こだわりを手放そう」③

自意識過剰の原因とは「こだわりを手放そう」③

自意識過剰な方は周囲に対してこだわりを持ちすぎている傾向があります。相手の好かれたい、絶対に好かれなきゃダメだと思い込んでいるため、1つ1つ行動に力が入りすぎてしまいます。また完璧主義な傾向があると他人の目を気にしやすくなるケースがあります

そこで、今回は上記のような自意識過剰の原因について解説していきます。

過剰なこだわり→自意識過剰

周囲から評価にこだわりすぎると、相手への恐怖心がさらに大きくなってしまいます。

例えば、
「お茶を絶対に飲まないでください!!」
と言われたとします。

みなさん、
お茶を飲んではダメです。

絶対にダメですよ。

ここで
「お茶を飲んではダメ・・・」
「お茶を飲んではダメ・・・」
とつぶやいてみましょう。

いかがですか。

このように言われると、お茶がどうしても飲みたくなりませんか?

実は過剰にこだわるルールを作ると、逆にその行動への意識が強くなってしまうのです。

精神交互作用とは?過剰なこだわりで不安や恐怖が強くなる状況

精神交互作用とは?

先ほどのお茶の例と同じように、人にどう思われるかに意識を向けすぎると「自意識過剰」という気持ちへの意識が強くなってしまいます。

これは「打ち消そうともがく」ことから来ている心理状況で、心理学の世界では精神交互作用といいます。

精神交互作用は
「こだわるとますます、その症状を高めてしまう」
悪循環の作用です。

下図が精神交互作用のメカニズムになります。

このように不安や恐怖をなくそうとする気持ちにこだわりすぎると、不安や自意識過剰が強くなる…、このような心理状況を精神交互作用といいます。

ネガディブ完璧主義とポジティブ完璧主義

突然ですが、皆さんは完璧主義の傾向があると思いますか?人間なので、しっかりやらなくちゃ!という気持ちは誰にでもありますよね。しかし、この完璧主義が実際のところ自意識過剰という気持ちを強めている可能性があるのです。

完璧主義は大きく分けると消極的完璧主義、積極的完璧主義の2つになります。

・「消極的な完璧主義」
 会話であがってはならない
 失敗をしてはいけない
 機嫌を損ねてはいけない

・「積極的な完璧主義」
 絶対に会話を弾ませよう
 楽しい会話をずっと続けたい
 今日の会話は必ず元気よく話す!

どちらも少し極端な考え方なので完璧主義と言えるでしょう。前者はミスをしてはいけない、という消極的な完璧主義で視点がネガディブな方向に向いています。逆に積極的な完璧主義はポジティブな視点に向いていますね。

ネガディブ完璧主義→「自意識過剰」

齋藤(2009)は、東京都の大学生474名に対して、完璧主義と心理的な影響について調査を行いました。その結果、失敗を恐れる完璧主義のある方は「集団にとけこめない」「人の目が気になる」「社会的場面で当惑する」傾向があることがわかりました。以下の図をご覧ください。

まず失敗過敏の段を見ると、「集団に溶け込めない」「人間関係の当惑」がUPしていますね。これに対して、同じ完璧主義でも目標を高く持つポジティブな完璧主義を持つ方は、これらの傾向はみられなかったのです。それどころか幸福感がUPしていることがわかります。

自意識過剰という感覚が強い方のほとんどが「ミスしたくない」「相手に不快に思われたくない」という完全主義的な気持ちを強く持っています。その感情は自分自身に強いなプレッシャーをかけ、さらに自意識過剰や不安を強める1因になると言えます。

失敗すると思うと失敗しやすくなる

ミスしたくない・・・という気持ち持っていると実際にネガディブの結果をもたらしやすくなります。失敗してはいけないと過剰に考えることで、結果的にミスを招いてしまう心理を「ゴーレム効果」と言います。誤った思考や予言を信じることで、あるはずもしない事柄(予言)が本当に)実現しやすくなるのです。

失敗する思い込みによる対人恐怖

日々の生活においては、例えば、「絶対に嫌われたくない」「無言になってはいけない」と意識して人と会話するとします。嫌われたくないと考えると逆に嫌われた自分を無意識にイメージしてしまい、会話の至るところに相手の顔色を伺うような発言が出てきてしまいます。

その結果、実際に会話でのミスを重ねやすくなります。失敗を何度も繰り返すと誰でもその状況を避けたくなるものです。失敗経験を積むことでさらに自意識過剰という気持ちを高めてしまうのです。

ネガディブな完璧を目指してしまう
皆さんは、対人関係で「絶対に失敗してはいけない…」と考えることがありますか?もちろん人間ですので、誰にでもある感覚かとは思いますが、その意識が100%を求める位まで強い方は注意が必要です。失敗してはならない…という完璧主義も「消極的完璧主義」と呼ぶことがあります。これによって、他人の目を過剰に意識するようになり、自由に身動きが取れなくなります。

周囲への評価に強いこだわりがある
周囲からの評価をこだわりすぎると、自意識過剰な傾向をさらに強めてしまいます。これは、精神交互作用と言う心理状態で、相手の目を意識しないように考えるほど、自意識過剰な状態になってしまいます。この負のループを断ち切るには、周囲からの評価へのこだわりを少しだけ軽減することが大切です。

★こだわりを手放すと自意識過剰から解放される!

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目次

①意味や原因・治し方を解説
②意味や性質を解説
③「こだわりを手放そう」
④「社会不安障害」へのリスク
⑤「私的自己意識を高める」
⑥治し方「現実検討力」
⑦「前向きな目標設定」に
⑧「あるがまま療法」

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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・自己志向的完全主義の特徴 : 精神的不健康に関する諸特
性との関連から 2009 大阪大学 齋藤, 路子; 今野, 裕之; 沢崎, 達夫
対人社会心理学研究. 9 P.91-P.100