>
>
>
自意識過剰の治し方「現実検討力」を高める⑥

自意識過剰の治し方「現実検討力」を高める⑥

コラム②でお伝えしたように、周りにどう見られるかを気にする「公的自己意識」が強いほど、自意識過剰になってしまいます。そこで、今回は紹介するのが「認知療法」を使った治し方になります。

自分の考え方を変えることで、周囲の評価が気にならなくなりますよ。

自意識過剰なタナカくんの事例

認知療法とは1950年代から生み出された心理療法の1つでとてもポピュラーなものです。認知療法では、

①「事実」と「認知」を分ける
②認知の歪みを修正する

という手順でメンタルヘルスの安定を目指していきます。

まずは、対人場面が苦手なタナカくんの事例をみていきましょう。新人のタナカくんは、会社の同僚と飲み会をすることになりました。日頃から自意識過剰なタナカくんですが、今回は頑張って飲み会に参加しました。飲み会では、はじめに自己紹介があり、タナカくんは自己紹介をしている時に、何人かがひそひそ笑い合っていることに気づきました。事例から人が怖いを客観的に捉える

タナカくんは
「バカにされた!」
と感じ、途端に、自意識過剰が強く出てしまいました。いっきに自信を失ったタナカくんは、飲み会で終始無言になってしまいました。ここでのポイントは、数人がひそひそ笑っていた「事実」とタナカくんが「認知(どう捉えたか)」を分けることです。

「事実」ひそひそ笑っていた
「認知」バカにされた!

このように別モノとして考えるのです。ひそひそ笑っていた。これは「事実」なので間違いではないでしょう。しかし、「バカにされた!」のは捉え方断言できる部分ではありません。

実際にタナカくんはバカにされたのでしょうか。隣の人とのひそひそ話が楽しかったのかもしれませんし、ただ単に笑顔を作っていたのかもしれません。実際のところはわからりません。にもかかわらず、「ひそひそ笑っている=バカにしている」と捉えたことで、自意識過剰な状態になり、飲み会も楽しく過ごすことができませんでした。

捉え方は変えられる

「事実」と「感情」を別々に分けることがてきたら、次に認知の歪みを修正してきます。認知の歪みとは合理性のない誤った考え方のことです。認知の歪みは言わば心の悪癖のようなものなので、自分でトレーニングすることで変えることができます。

「心の悪癖=認知の歪み」を修正する方法は専門的に「認知行動療法」と呼ばれています。わかっている事実の中で様々な可能性をピックアップして、その中でもっとも妥当な判断をし、偏った考え方をできるだけなくしていくことが大切です。例えばタナカくんの考えを修正してみると

「バカにされた!」  

   ↓
「何人かがニヤニヤしている気がしたが、本音を聞いたわけではない。
 もしかすると笑顔を見せたという意味で
 好感を持ってくれていたのかもしれない。」

と修正できるかもしれません。見方を変えて人が怖いを解決「どう捉えるか」には正解はありませんが、1つの考え方にとらわれないことで自意識過剰などの強い不安やを避けることができます。それではここで、1つの考え方に囚われない練習問題に取り組んでみましょう!

自意識過剰を和らげよう!視野を広げる練習

認知療法はしっかりやると5ステップぐらいに分かれるのですが、今回は簡単な2ステップでチャレンジしてみましょう。具体的には

① 事実と認知を分ける
② 認知の修正

です。

練習問題
事例:私は上司に毎日に怒られてばかり。私が無能だからに違いない。

① 事実と認知を分けてみよう

② 認知を修正しよう

 

まずは自分なりにトライしてみましょう

解答例
① 事実と認知を分けてみよう

「事実」 毎日怒られている 
「認知」私が無能だからに違いない

② 認知を修正しよう

・私には伸びしろがあるから怒ってくれるのかも
 修正していけばミスを減らしていけば
 だんだん怒られることも少なくなるはずだ。

・私だけではなく上司は他の人にも
 イライラしている。
 いちいち引きづらなくてもOk!
 うまく受け流そう

自意識過剰が強い人は「いつも自分におかしい部分がある」と考えてしまうので、こういった考え方も時には必要です。少しひねくれた見方をすれば「上司の人柄や教え方にも問題がある」というのも1つの捉え方です。


練習問題
ある先輩に、「おはようございます」とあいさつして返ってこなかった。私は嫌われているに違いない。

① 事実と認知を分けてみよう
② 認知を修正しよう

まずは自分なりにトライしてみましょう

解答例

① 事実と認知を分けてみよう

 「事実」あいさつが返ってこなかった 
  「認知」嫌われているに違いない

② 認知を修正しよう

 ・嫌われている可能性もあるが、  

もしかしたら単に聞こえなかっただけなのかも

・帰る時にもっと大きな声で「お疲れ様でした」と
 あいさつしてみよう

捉え方を拡げて対人恐怖を軽減

考え方を増やそう

練習問題はいかがでしたか?解答例はあくまでも1つの答えで、必ずしも正確ではありません。多様な考え方が出てくればくるほどgoodです!ここにはない解答例をより多く探してみてくださいね。

日常生活の様々なシュチェーションで、「いくつもの可能性」を意識してみてください。自意識過剰を解消させるには、視点を増やす練習を習慣化してしまうことです。

ミスをする自分やマイナスな考え方だけに注目するのではなく、視野を増やして様々な可能性を考えてみてください。いくつもの可能性を考えられると、自意識過剰という気持ちの改善だけでなく、ストレスや不安の軽減や、モチベーションのアップなども期待できますよ。

★自意識過剰の改善策は、いくつもの可能性を考えること

次のコラムへ進むボタンはもう少し下にあります。コラムだけでなく心理の専門家の講義を受けてみたい!という方は下のお知らせをクリックして頂けると幸いです。私たちが講義をしている講座となります。

目次

①意味や原因・治し方を解説
②意味や性質を解説
③「こだわりを手放そう」
④「社会不安障害」へのリスク
⑤「私的自己意識を高める」
⑥治し方「現実検討力」
⑦「前向きな目標設定」に
⑧「あるがまま療法」

コメント

コメントを残す

コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


ブログ→
YouTube→
Twitter→