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自己効力感を高める方法を解説「スモールステップ」⑤

自己効力感の上げ方「社会的サポート」を受けよう⑤

コラム①では、自己効力感とは何かについて概観していきました。重要な要素としては、

①自己効力感の意味・定義
①スモールステップで自信UP
②小さな成功→自信変換法
③ソーシャルサポートを得る
④フロー心理学で適切な目標

今回は「スモールステップ法」について解説していきます。

社会的サポートとは?

水間(1996)の研究では、「自己嫌悪尺度」を作成する際に、1つの要素として孤独感取り入れています。孤独感が大きく、人間関係が満たされていない人は自己効力感が低くくなりやすいのです。この部分を改善するためには、「ソーシャルサポート」を受けることが重要です。

ソーシャルサポートは、4つに分類されます。
1.情緒的サポート・・励まし、肯定など感情面を支えてくれるサポート
2.情報的サポート・・ノウハウなどの情報を教えてくれるサポート
3.道具的サポート・・家に住ませてもらうなどの物質的なサポート
4.評価的サポート・・正しい評価をしてくれるサポート

いかがでしょうか。このようなサポートが得られている実感はありますか?

自己効力感との関係

細田ら(2009)では、中学生305名を対象に、自己肯定感に近い自尊感情とソーシャルサポートの関連を調査しています。

そこでは、友人・大人からのサポートを持っていると感じている群の方が、社会的なサポートを持っていないとする群と比較して自尊感情が高いという結果が示されています。

まずは友人からのサポートから見ていきましょう。

自己嫌悪 克服

この結果の道具的サポートとは、「困っているときに、手伝ってくれる」等の具体的なサポートを指します。上図のように、サポート高群の方がグラフが伸びていることが分かります。つまり、友人からのサポートが得られている方は、自尊感情が高まると考えることができるのです。

次に大人からのサポートを見てみましょう。

自分が嫌い 対処法

情緒的なサポートとは、「困っているときに、励ましてくれる・話しを聞いてくれる」という気持ちの面でのサポートを指します。こちらもサポートがあると感じている群の方が自己効力感が高いという結果を示しています。

友人が多いと希望を持てる

下の図は、国の統計(我が国と諸外国の若者の意識に関する調査)から引用したものです。「希望」と「友人の数」を分析したグラフですが、友人が多いほど将来に希望を持っていることが分かります。

友人が多いことで様々なソーシャルサポートが得られ、自己効力感が上がっていると推測されます。逆に友人が少ないと将来に希望が持てず、自己効力感が下がってしまうことも考えらます。表情が暗くなり、周囲から話しかけづらい印象を与えてしまいます。

その結果、人間関係が上手くいかなくなってしまうのです。さらにサポートが少なくなるのでストレスを一人で抱え込んでしまうこともあります。こうした状態が継続するとストレスが過剰となり、心身のバランスを崩すことにもつながります。うつなどの精神疾患のリスクも上がる可能性もあるため注意が必要です。

平山さんの事例

ここで、私が実際にカウンセリングを対応をした事例をご紹介します。

過労で体調を崩された平山さん

自己効力感

 

平山さんは以下のような状況で悩まれていました。

・30代前半の女性
・過労で体調を崩す
・今後の仕事を考える目的で来室

ところが、平山さんのこれまでの経歴を伺っていると、
輝かしいキャリアを歩まれてきたように思えました。
しかし、平山さんは、

「私は誰よりも仕事ができない」
「プロジェクトを投げ出してまった」
「自分はダメ人間だから・・・」

と、自己効力感が薄い印象を強く受けたのです。

1人で背負い込んでしまう性格

自己効力感

「仕事ができない」という点を深堀してみると、

「あれくらいのプロジェクトは
一人で出来て当たり前」

という言葉が何度も出てきました。

平山さんは1人で背負い込んでしまう性格で、
今回も尋常ではない仕事量を1人で全うしていたこと
に原因があるようでした。

周囲のサポートに頼れなかった

そこで私は、『平山さんは1人でお仕事に尽力されていましたが、本当は誰かのサポートがあったのでは』と伝えました。すると、「はい、そうです。でも私の力不足で周り迷惑をかけたくなかったんです」とお話されていました。

すると平山さんは、

「上司の○○さんも気遣ってくれていた」
「部下の○○さんも手伝おうとしてくれていた」

と得られたサポートを思い返し始めました。

自分を認めよう

その後、平山さんは、仕事場でコミュニケーションを密に取るようになっていきました。楽しんで会話をすることができているようで、仕事の進捗についての状況もいろいろと共有することができるようになりました。すると、上司の会話の中で、以前平山さんが放棄してしまった「プロジェクト」は、

「一人では相当難しいプロジェクトだ」
「出来るとしたら平山さんしかいない」

という期待から任されたものであるという事が分かりました。平山さんは、肩の荷が下りたような気分になり、少し自己効力感が高まったように感じました。

自己肯定感 高め方

「もし早めに相談してくれれば、自分もサポートできたかも」

と同僚が話してくれたようです。平山さん自身も

「辛い時は周りに相談しても良かったのかもしれない」

と少し後悔されていました。その後、平山さんの働き方は変わり、上手く周りと連携しながらプロジェクトをこなしていくようになりました。あれから数年の月日が経ちましたが、仕事の雰囲気もよく健康的にお仕事をされています。平山さんのように、社会的サポートを受けることができると、自己効力感を高めることができるのです。

サポートで自己効力感UP

それでは、実際に自分の身近にあるサポートについて考えていきましょう。平山さんの事例のように、あなたの力になってくれるそうな人を見つけていきましょう。

質問①
サポートしてくれそうな人を挙げてみましょう。できるだけ多く挙げてみてください。


 

解答例(平山さんの場合)

・交際している彼氏Aさん
・昔からの親友であるBさん
・現在の職場の同僚Cさん
・現在の職場の部下Dさん
・現在の職場の直属の上司Eさん

質問②
質問①で、それぞれ挙げた人はどんな部分でサポートしてくれそうですか?整理してみてください。

解答例(平山さんの場合)

周囲のサポートを得よう

今回は「社会的サポートの欠如」の対処法についてご紹介してきました。いかがでしたでしょうか。気が付けば、様々な場面でソーシャルサポートは見つかるはずです。周りからの助けが増えればば自己効力感が高まる機会が増え、難しいことにもチャレンジできる精神が身に付きます。

今の人間関係を整理することで、あなたの周りに存在するの社会的サポートを見つけることができます。それがあなたの自信やスキルを高めてくれますよ。。

専門家の講義を受けたい方へ

最後に、ここまで自己効力感コラムにお付き合いいただきありがとうございました!このコラムがより良い生活のヒントになれば幸いです。

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目次

①自己効力感高める方法-概観
②意味・定義を分かりやすく解説
③高める方法を解説「スモールステップ」
④「小さないいね→自信変換法」とは
⑤自己効力感の上げ方「社会的サポート」
⑥自己効力感と「フロー心理学」とは
⑦自己効力感診断とチェック

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・参考文献
Bandura, A., & Schunk, D. H. (1981). Cultivating competence, self-efficacy, and intrinsic interest through proximal self-motivation. Journal of Personality and Social Psychology, 41(3), 586-598.
平成25年度 我が国と諸外国の若者の意識に関する調査 平成26年6月 内閣府
水間玲子(1996)自己嫌悪感尺度の作成 教育心理学研究 44 296-302
細田絢・田嶌誠一(2009)中学生におけるソーシャルサポートと自他の肯定感に関する研究 教育心理学研究 57 309-323