>
>
>
自己肯定感を高める方法・低い理由と対処法

自己肯定感を高める方法・低い理由と対処法①

はじめまして!臨床心理士の竹元です。私は臨床心理士として精神疾患を抱える方へのカウンセリングを行っています。本コラムでは「自己肯定感」について詳しく解説をしていきます。

  • 自己肯定感とは?
  • 高い人のメリット
  • 低いと起こる2つの問題
  • 診断・チェック
  • 自分を好きになる!5つの方法

しっかりと対策をお伝えしたいので全部で8分程度かかります(^^;ちょっと大変ですが。是非お付き合いください。

自己肯定感とは?

早速ですが、みなさんは自己肯定感という言葉を聞いて、どんなことを思い浮かべますか?

自己肯定感は、学術的な用語の1つです。

近年、学校教育の場面などで着目されることや、大人向けにも本が出版されるなど多く使われる用語の1つになってきた印象があります。このコラムをお読みの方の中にも、「自分は自己肯定感が低い・・」などと会話で使ったことがある方もいるのではないでしょうか。

そして自己肯定感は、
自分自身のあり方を肯定的に思う気持ちであり、自分のことを好きである気持ち(高垣,2004)と定義されています。

具体的な例を挙げてみましょう。

自己肯定感の高い人
・自信がある
・主体的に行動しやすい
・今の自分にもよいところがあると思える

自己肯定感の低い人
・「こんな自分じゃダメだ」と思う
・他人に振り回されやすい
・対人関係にトラブルを抱えやすい

高いから良い、低いからダメということは一概に言えるものではありません。しかしこの自己肯定感が、みなさん個人の日常生活での感覚などに影響を与えています。

自己肯定感とは?言葉の意味や定義を解説

高いことのメリット

自己肯定感は自分の内面の感覚や生き方、対人関係などにも影響を与えています。

「自己肯定感」が高い状態とは、ありのままの自分で良いと思えること(水島,2015)で、自分を大切に思う気持ちと言えます。そのように思えると、自分自身や毎日の生活にも前向きな気持ちがわいてきますよね。

一方よく誤解されがちなのは、自信過剰になったりすることや、ナルシストのような振る舞いをしている人も一見、自己肯定感が高いように見えます。しかし、そういう人は心の中では「ありのままの自分で良い」と思えていません。なので自己肯定感はあまり高くありません。

そういう人は、何かにつけて他者と比較することが多いのでコンプレックスを持っていたり、他人にきつく当たってしまうなどのトラブルを抱えてしまうことも少なくなかったりします。

低いことで起こる問題

ここで、自己肯定感が低いことで起こりうる問題をもう1度整理してみましょう。自己肯定感が低いことで起こる問題は、大きく分けて2つあげられます。

1.孤独感を抱きやすい

1つ目の問題は、孤独感を抱えやすいことがあげられます。

齋藤(2008)らの研究では、高校生612名を対象に「学校での居場所感」と「自己肯定感」の関連を調査しています。「居場所感」とは、文字通り自分が「ここを居場所と感じることができるか?」というものを指しています。この「居場所感」が高いと孤独感などをあまり感じずにいられる状態と言えます。

▼調査の結果はこちらです。

自己肯定感と居場所感との関係

調査では、.412と正の相関を示す結果となりました。

つまり、自己肯定感を持っている人は、学校や職場などをうまく居場所にして、孤独感を感じにくい結果を示しています。これはもちろん逆の結果も言えるので、自己肯定感が低いと孤独感を抱きやすくなってしまうことが示されています。

2.うつ傾向が高くなる

2つ目の問題は、うつ傾向などの面で精神的健康に悪影響を及ぼす点です。田中(2012)が行った研究では、専門学校生160名と大学生201名に、自己肯定感とうつ傾向についての質問紙調査を実施しました。うつ傾向というのは、気分が落ち込むなどの状態で精神的健康を乱している、あるいはすでに乱れている可能性のある状態のことを指します。

▼調査の結果はこちらです。

自己肯定感とうつの関係

自己肯定感とうつ傾向の間には、-.65という負の相関が報告されました。

つまり、自己肯定感をあまり持てていない人はうつ傾向が高いという結果を示唆しました。この調査の結果から考えると、自己肯定感が低い人は、うつ傾向などの精神的健康に問題を抱えやすいとも言えそうですね。

ここまで自己肯定感が低い場合に起こりうる問題点を確認してきました。つづいて、自己肯定感の原因についてみていきましょう。

人を好き→自己肯定感UP?

ここからは自己肯定感を高めるコツを5つお伝えします。たくさんありますので、ご自身にあったコラムをぜひ日常生活でご活用ください。全部読むのは大変なので、面白そうだと感じる項目についてリンク先をチェックしてみてくださいね♪

①人を好きになる→自分を好きになるの法則*動画解説
②自己肯定感には適度に甘えることが必要*動画解説
③認知の歪みに気が付く
④リフレーミングで長所に気が付く
⑤自己理解を深める

動画を見る環境にない方は、そのまま飛ばして、③~⑤をご覧ください。

*1つ目の動画解説「人を好きになる→自分を好きになるの法則」

*2つ目の動画解説「適度に甘える→自分を好きになる」

3:認知のゆがみに気づこう

自分が好きになれない
原因の1つ目は自分のことが好きになれないという点です。これは自己肯定感の定義そのものとも言えます。

自己肯定感が低い人は、心のどこかで自分のことを好きになれない面がある場合も少なくありません。「自分なんてダメな人間・・」と感じているかたも、おられるかもしれません。しかし、あなた自身が悪いと思っているところは、他の人から見ると悪いところではないこともあるのです。

認知療法でプラスの見方をしてみよう
では、自身にダメだと思い過ぎてしまう時や、プラスの感情や思考が促せないときは「認知のゆがみ」の存在が考えられます。認知のゆがみに気づき見直していくことで、ポジティブな捉え方ができるようになります。

本コラムでは、認知療法のアプローチを使って解決策をご紹介していきます。ネガティブな考え方や捉え方をするクセがついているな…と感じている方は、コラム②の解説をチェックしてみてくださいね。

4:リフレーミングで長所を探す

欠点ばかりきにしてしまう
原因の2つ目は「欠点ばかり気にしてしまう」という点です。自己肯定感の低い人は、物事を悪いようにとらえる傾向があるようです。また自分自身についても悪いようにとらえる傾向があります。もっというと、相手や他人に対しても悪いように見てしまうので、対人関係でトラブルになってしまいやすいのです。

しかし、あなた自身が悪いと思っているところは、他の人から見ると悪いところではないこともあるのです。

自分のいいところを探そう!
本コラムでは、自分の「よいところ探し」をするための心理学の技法「リフレーミング」を紹介します。これまでのあなたの生活を振り返り、あなた自身の糧となるようなもの探していきましょう。欠点ばかりに目がいきがちだな…と感じている方は、コラム③の解説をご覧ください。

5:自己理解を深める

周りの評価を気にしすぎる
原因の3つ目は「周りの評価を気にしすぎること」です。自分が周りから「どう思われているか?」ということを気にすることは大切なことです。しかし過剰に意識するすると、あなた自身が大切にしていることが見えなくなってしまうこともあります。また周りと比較することが増えてしまい、自己肯定感を更に下げてしまうこともつながります。

自己肯定感の高い人は、ある程度自分自身の中でOKと思えると、周りとあまり比較をすることは少ないように思います。そのためある程度、自分自身の生き方の軸を持ち、自分にOKを出せるようになることが周囲を意識しないポイントになります。

自分を見つめなおそう
周囲と比較しないためには、自分の価値基準・価値観である「自己理解」をしっかりと持つことが大切です。改めて自分が大切に思っていることや、自分自身が本当はどんな人になりたかったか?などについて見直していきましょう。周囲の評価が気になる…という方は、コラム④をチェックしてくださいね。

自己肯定感を高める3つの方法を解説

毎日の生活で自己肯定感を育む

自己肯定感が低い原因は「自分が好きになれない」「欠点ばかり気にしてしまう」「周りの評価を気にしすぎる」の3つとわかりました。最後に現在の自己肯定感を診断できるソフトを紹介させて頂きます。ぜひ参考にしてみて下さい。

自己肯定感は、私たちの生活を送るうえで心理的にはとても大切なものになります。少しずつ少しずつ毎日の生活を通して、築いていくことが大切です。

こらからのコラムでは、自己肯定感を高めるコツをお伝えしていきますので、ぜひ毎日の生活の中に取り入れてください。

次回は、自己肯定感を高める方法の1つ目「認知のゆがみに気づこう」についてお伝えします。お楽しみに。(もう少し下に次のコラムボタンがあります)

★自己肯定感が低い問題・原因を正しい知識で対処しよう
心理学講座

コメント

コメントを残す

コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


ブログ→
YouTube→
Twitter→

*出典・参考文献
高垣忠一郎(2004)生きることと自己肯定感 新日本出版社
水島広子(2015)自己肯定感、持っていますか? あなたの世界をガラリと変える、たったひとつの方法 大和出版
河越麻佑・岡田みゆき(2015) 大学生の自己肯定感に及ぼす原因 日本家政学会誌 66(5)222~233
隅田 すみ子, 岩永 誠(2017)若者の精神的健康の主観的認知 感情心理学研究 25巻11
田中道弘(2012)自己肯定感尺度の検討(1) 日本心理学会第76回発表論文集 21 
齋藤富由起・小野淳・社浦竜太・守谷賢二(2008) 高校生における居場所感と自己肯定感および無効化体験の関連性 千里金襴大学紀要(2008) p69‐81