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自己肯定感UPは「自己理解」から

自己肯定感UPは「自己理解」から④

コラム③では、自己肯定感が低い原因の1つ「欠点ばかりきにしてしまう」の対処法としてのリフレーミングをお話ししてきました。短所に目が行きがちな人はぜひ取り入れてくださいね。

今回は自己肯定感が低い人の原因の3つ目「周りの評価を気にしすぎること」の対処法として、自己肯定感アップのための「自己理解を深める」についてお話ししていきます。

受容的な自己肯定がカギ

自己肯定感が低い人は、「周りにどう思われているか?」といったように、周りの評価を気にしすぎている場合があります。この場合、あまり周りを気にせずに「自分には自分のやり方がある」と思えるようになればだいぶ楽になり、自己肯定感を高めることができます。

ここで論文を見ていきましょう。

佐藤(2001)は、自己嫌悪感を高める自己肯定感のあり方という研究を行っています。大学生535名に質問紙調査を実施しました。佐藤は自己肯定の仕方を分類しています。

1:自己愛的な自己肯定
他の人によく見られることで自分の自己肯定感を得られると感じる傾向のある人です。すごく見栄っ張りな人や肩書やブランド品などにこだわる人などが顕著な例と言えます。

2:受容的な自己肯定
「受容的な自己肯定」とは、自分自身にはいい部分もあり、悪い部分もあるということを理解し、自分のことを自分自身で肯定できている人を指します。この自己肯定の特徴は、自分なりの価値観を持って、あまり他者に頼らずに自分自身で自己肯定ができる人です。

結果の分析には、重回帰分析という統計的な分析を行いました。

▼その結果が以下の図になります。

自己肯定感についての解説

<補足>
対自的な自己嫌悪感とは?→「自分自身のことが嫌い」という気持ちのこと
対他的な自己肯定感とは?→「このように振る舞えない自分が嫌い」など、社会的な自分や周りから見た自分のあり方などについての嫌悪感です。

調査では、
自己愛的な自己肯定をしている人は、
自己嫌悪感と関連が高い
受容的な自己肯定をしている人は、
自己嫌悪感と関連が低い

ことが示されています。

自己理解で自己肯定感を高める方法

つまり

相手の評価を気にした自己肯定
⇒自己肯定感は高まらない

自分の価値観を大切にした自己肯定
自己肯定感アップにつながる

ということが言えそうです。

自己肯定感を高めるには、自己理解の作業を通して良い部分や悪い部分もきちんと理解し自分を受け入れながら、自分の価値観に沿って生活を送っていることが大切といえそうです。

ここまで自分の価値観を大切にしていくことをお話してきましたが、価値観は普段考えることが少ないと思いますし難しさもあります。今回は価値観を考えるきっかけとして、ワークに取り組んでみていただければと思います。

4つの質問で自己理解を

それでは、自分の価値観を見つめるワークを実践していきましょう。

ワークでは、価値観を見つめ直すための自己理解を狙いとした4つの質問をします。質問では、

・大切にしていること
・充実感を感じること

などについて確認していきます。これらの質問に答えていくことで、自分の価値観に気づき、自己理解を深めることにつながります。

丁寧に取り組むと、より自分自身を大切に思えるようになり、みなさんの自己肯定感の向上につながっていくはずです。

解答例も参考にしながらご自身の答えを見つけてみてください。

実践!あなたの価値観は?

質問は全部で4つです。難しいところもありますが、考えてみてくださいね。

質問1:あなたがこれまで充実感を感じた体験やできごとを3つ挙げてみて下さい。


 

解答例
・小学校時代の夏休みの自由研究で、昆虫について調べた
・高校で環境保全についてのスピーチコンクールに出場した
・大学1年生の時のボランティアで地域の人々と環境保全の取り組みについてフィールドワークをした

 

質問2:どうしてその体験や出来事を選びましたか?



解答例
自分自身が無我夢中になって、取り組んでいたような気がした

 

質問3:その体験やできごとの共通点は何でしょうか?

 

解答例
・自然や環境問題などにやっぱり関心がある
・普段は引っ込み思案だが、ためらわずに自分の意見を言えていた気がする

 

質問4:これからも3で挙げた体験をしていくためにできることはないでしょうか?

 

解答例
・環境保全のシステムづくりなどに携われる仕事を調べる
・研究室でもっと学んでみる

 

 

いかがでしたか?中には「こんなことが答えでいいのかな・・」と思われたかもしれません。しかし、ご自身がよいと思った事や、自然に出てきたエピソードなどが人それぞれの「価値観」になりますよ。

自己理解をふかめて本当の意味で自己肯定感を高めよう

自己理解を通して自己肯定感アップ

今回は少し難しい内容でしたね。そして少し長期的なテーマでしたがいかがでしたか。

丁寧に自己理解をしていくと、自分の価値観が見えてきます。そして、自分の価値観が見えると、自分に自信を持つことができ、自己肯定感を高めることにつながります。

また自分に自信が持てるようになると、周りの評価に左右されずに行動することができるので、皆さんの生活も充実したものになるのではないでしょうか。忙しい日常の中で、忘れてしまいがちな自分の価値観ですが、時々思い出していくようにしてみてください。

次回は自己肯定感コラムのまとめです。一緒に確認していきましょう。

★ 自己肯定感を高めるカギは「自己理解」4つの質問で深めよう

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*出典・参考文献
佐藤有耕(2001)大学生の自己嫌悪感を高める自己肯定感のありかた 教育心理学研究 49 347-358
岩井洋・奥村玲香・元根朋美(2012)プレステップキャリアデザイン<第4版> 弘文堂