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精神疾患の関係とは

神経質と「精神疾患」の関係とは④

コラム①では、神経質について概観していきました。コラム②からは神経質とは何かについて解説しています。少しおさらいをすると、「①ヒポコンドリー」「②HSP気質」「③精神疾患との関係」の3つでしたね。

今回は、③精神疾患との関係について解説していきます。

神経質と心理的問題

ここで、アメリカのAssari(2017)の論文を見てみましょう。この論文では1,219人のアメリカ人を対象として、1986年とその25年後の2011年に追跡調査を行いました。その結果、白人の場合、

1986年に神経質の傾向が高かった人は、
2011年、25年後のうつ病の罹患率が高かったのです。

下の表はこの論文で調査されたいろいろな項目のオッズ比を示しています。

神経質を解説するオッズ比

オッズ比とは、うつ病などの疾患などへのかかりやすさを表す数値で、1を超えると、疾患にかかりやすいと考えることができます。神経質のオッズ比は2.55ですから、1を超えており、神経質な人はうつ病にかかりやすいと言うことができるのです。

ちなみに、神経質がうつ病と関連が深いことは、日本人を対象とした研究でも確かめられています(今野ら, 2016)。敏感で気にしやすい傾向が強いと将来うつ病にかかりやすいとは、深刻な話です。

神経質に関する病名

神経質な傾向は、過剰になると「神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害」(F40-48)として、精神疾患として診断されることがあります。種類はいくつかあります。

・恐怖症
特定の状況や対象が怖くなる。広場が怖い。人が怖い。とがったものが怖いなど。

・不安神経症
根拠のない不安を持つこと。交通事故にあうのではないか。火事になるのではないかなど。

・抑うつ神経症
無関心、無気力、憂鬱な気分が続く

・強迫神経症
反復的・持続的な思考にとらわれる「強迫観念」が出る。
手洗い、確認行為の繰り返しが起こる

・ヒステリー
怒ったり、泣いたり感情の起伏が激しい。やや演技的である。

・心気神経症
実際には病気でないにも関わらず病気と思い込む。
病院の検査を繰り返したりする。

もしこれらの項目にあてはまる場合は、心療内科や精神科の受診を視野に入れても良いかもしれません。

次回は、神経質診断について解説していきます。

★神経質は精神疾患につながる可能性あり

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心理学講座

目次

①神経質な人-概観
②ヒポコンドリー
③「HSP」ってなに
④「精神疾患」の関係
⑤神経質診断でチェック
⑥「認知行動療法で反証」
⑦「多角的認知」を付けよう
⑧「曝露療法」で恐怖に慣れよう
⑨「森田療法」で受け入れよう

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・引用文献
Assari (2017) Neuroticism predicts subsequent risk of major depression for whites but not blacks. Behavioral Sciences, 7,64.