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神経質は多角的認知で克服

神経質な性格の克服法「多角的認知」を付けよう⑦

コラム①では、神経質について概観していきました。今回からは、具体的な対処法についてより深く観ていこうと思います。「①認知行動療法で反証」「②多角的認知を鍛える」「③暴露療法で改善」「④森田療法」の4つでしたね。

今回は、②多角的認知を鍛えるで反証について解説していきます。

選択的注目とは

ひとつのことに執着しすぎるタイプの神経質な人には、“ネガティブな選択的注目”という認知の誤りが多くあります。ネガティブな選択的注目とは、プラスの面には目もくれず、些細なネガティブな事だけを重視する認知のありかたです。

例えば、
上司から言われた中に
たった1つマイナスな
評価があったとします。

この時神経質な人はたとえ全体的には褒められていても、“自分は悪く評価されている”ことが気になってしょうがないのです。神経質な方はこうした選択的注目をする傾向があるのです。

改善のコツは認知の複雑性,多角的認知

選択的注目をやめて、多角的に捉えることができれば平常心でいられそうですね。例えば、1つマイナス評価があったら、全体としては褒められた。頑張った甲斐があった!こんな風に考えられるといいですね。

こうした、複数の適応的な捉え方を「認知の複雑性」「多角的認知」と言います。神経質な考えを改善するには、1つの事象について、3つ、4つ、頑張れる方は10個ぐらい発想できるようになると、柔軟に物事をとらえられるようになります。是非、1つの事象について認知の複雑性、多角的認知力をつけていきましょう。

神経質には認知療法が効果あり

神経質で悩むヨシオさん

ここで事例をもとに、多角的認知をしてみましょう。

事例
ヨシオさんは20代の会社員です。ヨシオさんは人との会話にかなり敏感です。友人から言われた些細な一言「ヨシオって、ちょっと変わってるよね」にとらわれ、下記のようにネガティブな考えを頭の中でぐるぐる反芻させています。

改善前の考え方:ネガティブな認知の例

そして友人に「変わってる」と言われてからは、他の人からの評価が気になるようになってしまい選択的注目が活性化してしまいました。そして、

・やっぱり自分は変なんだ
・自分はつまらない人間だ

などと決めつけるようになっていき、気分は落ち込んでいきました。そこで、ヨシオさんに認知療法について説明し、選択的注目をしていることに気づいてもらい適応的な認知を考えていきました。

改善後の考え方:ポジティブな認知の例

いかがでしょうか?当初よりも認知の複雑性が増し、多角的に考えることができています。すると、ヨシオさんは、つまらない一言に執着しすぎていたと理解するようになり、考え方を増やすことで安心を持つように改善できたのです。

多角的認知を付けよう

それでは、ここでヨシオさんの事例を参考に、多角的認知をつける練習問題に取り組んでみましょう。

練習問題1
あなたは新入社員です。週末に部署内で「歓迎会」を開いてくれるそうで、参加することにしました。その会では、まずは始めに「自己紹介」するという流れでした。他の何人かの自己紹介が終わり、いよいよあなたの番です。緊張しながらも、口を開いた時、あなたを見ながら2人がニヤニヤしているのが目に入りました。途端に「バカにされた!!」という考えが浮かび、結果的に歓迎会では無言になってしまい、全く楽しむことができませんでした。

以下の3つを書き出してみてください。

1.出来事
⇒「             」

2.認知
⇒「             」

3.気分・行動
⇒「             」

選択的注目や認知の誤りがある場合は、
「適応的な認知」に修正していきましょう。

1.出来事
⇒「             」

2.認知
⇒「             」

3.気分・行動
⇒「             」

 

解答例

1.出来事
⇒「2人がこちらを見て笑っていた」

2.認知
⇒「バカにされた!!」

3.気分・行動
⇒「怒り・恥ずかしい・無言になった」

選択的注目や認知の誤りがある場合は、
「適応的な認知」に修正していきましょう。

1.出来事
⇒「2人がこちらを見て笑っていた」

2.認知
⇒「お、あの2人楽しんでいるな
  何か面白いことがあったのかな」

3.気分・行動
⇒「楽しい・相手のことを質問する・自己開示」

 

練習問題2
ご自身の神経質な悩みを1つイメージして以下の3つを書き出してください。

1.出来事
⇒「             」

2.認知
⇒「             」

3.気分・行動
⇒「             」

選択的注目や認知の誤りがある場合は、
「適応的な認知」に修正していきましょう。

1.出来事
⇒「             」

2.認知
⇒「             」

3.気分・行動
⇒「             」

もっと練習したい方は動画も参考に♪

認知の複雑性練習は動画解説もあります!たくさん練習したい方は参考にしてみてください。*チャンネル登録をして下さると励みになります(^^)

神経質をゆるめよう

認知療法は、なるべく客観的、現実的に考えてみる訓練になります。繰り返し、いろいろな認知ができないか考えてみることが大切です。ご紹介した方法を活用する中で、執着しすぎる神経質をゆるめてくださいね。

次回は、神経質と付き合う方法の3つ目「曝露療法」で改善てご紹介します。お楽しみに!

★神経質の原因「執着しすぎ」は選択的注目と関連。

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心理学講座

目次

①神経質な人-概観
②ヒポコンドリー
③「HSP」ってなに
④「精神疾患」の関係
⑤神経質診断でチェック
⑥「認知行動療法で反証」
⑦「多角的認知」を付けよう
⑧「曝露療法」で恐怖に慣れよう
⑨「森田療法」で受け入れよう

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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