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心配性の克服法と効果「心配をポジティブに変える方法」を解説

心配性


心配性の克服法と効果「3つの質問で心配をポジティブに捉える」③

解決焦点型のコーピングで心配性を解消

コラム②では、心配性の解決策として認知行動療法の反証をご紹介しました。3つの質問をしながら、現実に即して考える方法でしたね。起こりえないことを心配しがち…という方は。取り入れて心配性を緩和してくださいね。

今回は、心配性になる原因の2つ目「心配で回避する癖」の解決策として「解決焦点型で行動力をつける」をご紹介します。あれこれ心配する行為を望ましくないことだとネガティブに捉える人にはオススメです。心配性の原因の対処法を心理の専門家が解説します

解決志向ブリーフセラピーを参考に

このコラムでは、解決志向のブリーフセラピーを参考にします。解決志向のブリーフセラピーとは、従来の多くの心理療法とは異なり、問題の原因を追求することをせず、問題を解決した姿に焦点を当てます。心配をネガティブに捉えるのではなく、ポジティブに変換するためにはうってつけのセラピーです。

そこで、解決志向のブリーフセラピーからヒントを得て、解決に焦点を当てたコーピング(解決焦点型コーピング)をして、心配をポジティブに捉える練習をしていきましょう。

抑うつを軽減させるブリーフセラピーの効果とは?

練習の前に、ブリーフセラピーの効果について見てみましょう。

Habibiら(2016)は、抑うつ評価尺度の得点が高い女性を選び出し、次のふたつの群に分けました。①解決志向のブリーフセラピーを受ける群と②何も治療を受けない群です。実験の前後8週の間に、この両群の抑うつ評価尺度の得点が変化するかを調査しました。下の表をご覧ください。抑うつにも効果があるブリーフセラピーで心配性に対処

結果は、実験の前の抑うつ評価尺度の得点は両群で差がありませんでしたが、8週間の解決志向のブリーフセラピーを受けた群抑うつの程度が軽くなっていました。つまり、ブリーフセラピーには抑うつ的な気分や考えを改善させる効果があると考えられます。この研究では、あくまで抑うつにターゲットを絞っていますが、解決志向のブリーフセラピーは、心配性にも効果がある可能性があります。

心配性を解決するには、心配をポジティブに捉えて、例えば、“心配することで問題の解決策を練ることができる”、などと考えられるようになるとよいでしょう。

決焦点型コーピングの3つの手順

ここからは、解決志向ブリーフセラピーのコーピングという方法をご説明します。ここでは簡略版として、3つの手順に従う形で行います。*注意点としてやや負担がかかるワークなので、少し余裕があるときに実施してみましょう。

今心配していることを紙に書き出してください。
そして、次の①から③に答えてみてください。

①その心配の度合いに点数をつけてください。
 最も心配が強い時を10
 心配がない時を1としたら
 今の心配はどのくらいですか?

②①でつけた点数が1だけ下がったら
 (つまり心配が改善された)らどんなことができるように
 なりますか?

③②で答えたことを行動に移してみましょう。
  行動する「ふりをする」だけでかまいません。
  解決できていないのに行動するなんて!と思われる方も
  多いと思います。あくまでできる範囲で構いません。
3つの質問に答えて心配症を緩和しよう

実践!3つの手順で心配性を緩和

ここでは、例題を通して解決焦点型のコーピングがどのようなものかを見てみましょう。

例題
トモコさんは自分を心配性だと思っています。昼休みにレストランで食事をしている時、別の席に座っている同僚が2人がチラチラこちらを見ている気がします。トモコさんは隣の席の人たちが自分のことを話しているのではないかと気になってしまっています。自分が噂されていると思うと、食欲がなくなり、結局ほとんど残してしまいました。

①今の心配はどのくらいですか?
→自分のことを噂しているのではないかという心配は、トモコさんにとっては7くらいということでした。

②①でつけた点数が1だけ下がったら、何に気づきますか?
→トモコさんは、この心配が6に下がったら、隣の席の人たちは気になるけれども飲み物くらいは普通に飲めると思う、と答えました。

③②で答えたことを行動に移してみましょう。
→トモコさんは、次にレストランに行った時、緊張はするけれども、極力自然に飲み物を飲むふりをしてみました。隣の席の人たちに噂されているかもしれない、とは考えましたが、飲み物を飲んでいる間は心配しなくて良いことにしたのです。

トモコさんは、さらに、この心配が5になったら、4になったら、…と段々とレベルを下げていきました。そのうちに、隣の席に人がいても、ある程度自然に食事を取ることができるようになりました。心配性を克服した事例

これは、心配が解決した「ふりをする」ことで、心配にとらわれないでいられるようになった為だと考えられます。このように、心配な考えが浮かんできても、その状況をポジティブに捉えることができると、心配性が改善する可能性があるのです。

解決焦点型コーピングでポジティブに

解決焦点型のコーピングの例題はいかがでしたか。心配な考えが浮かんできても、心配が解決したふりをすると、結果的に行動範囲が広がり自信をつけることができます。次回は、心配性に対処するための方法の3つ目「マンイドフルネスで心配を観察」について解説します。お楽しみに!

★心配をポジティブに捉えよう!点数化・解決したふりが心配性改善のポイント!

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*出典・引用文献
Habibi M, Ghaderi K, Abedini S, Jamshidnejad N (2016) The effectiveness of solution-focused brief therapy on reducing depression in women. International Journal of Educational and Psychological Researchers, 2, 244-249.



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