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心配性の克服法と効果!3つのステップで楽な気持ちになる方法を紹介

心配性の克服法と効果「3つのステップで楽な気持ちに」④

コラム③では、心配性に対処法として「解決焦点型で行動力をつける」をご紹介しました。3つの手順で心配をポジティブに捉えて、心配症を緩和していきましょう。

今回は、心配性になる原因の3つ目「「心配な考えを止められない」の解決方法をご紹介します。心配性の緩和方法を心理の専門家が解説しています

心配性の方は、心配な考えを止めることができずにどっぷりと不安な気分にのみ込まれてしまいがちです。心配しだすと考えすぎてしまう方は、マインドフルネスで注意を制御することが有効です。コラムでは、ワークを交えながらマインドフルネスを解説していきます。

マインドフルネスとは?

最近、マインドフルネスやマインドフルネス瞑想が注目されています。その源流をたどると、ブッダの瞑想法にまでさかのぼります。マインドフルネスとは、簡単に言うと、「今この瞬間に起きていることに注意を向け、適切に気づく」ということです。

マインドフルネスの技法は、客観的に自分を観察し、落ち着いて現実に対処できるようにします。この技法は心配性の人にとっても有効です。

では、ここでマインドフルネスで使われる言葉の解説をしたいと思います。

キーワード1:脱中心化

脱中心化とは、自分が考えたり感じたことに巻き込まれないようにするということです。たとえ、心配事が浮かんできても、それは一時的な心配事であるとして捉えようと姿勢を意味します。心配性に巻き込まれるのではなく、ゆったりと観察することで冷静に自分の状況を観察することを目指します。

キーワード2:自動操縦

自動操縦とは、感情に巻き込まれて本来やるべきことができない状態です。例えば、明日の予定に遅れないかが心配になり、なかなか眠りにつけなかった。といったようなことです。

心配性の人がマインドフルネスの考えを活かして克服していくには、“脱中心化”と“自動操縦”の2つのキーワードを知っておく必要があります。この2つの言葉を頭に入れながら、マインドフルネスの効果についての研究を紹介していきたいと思います。

マインドフルネスは心配性を軽減させる

ワークの前に、マインドフルネスの効果について見てみましょう。田中ら(2010)は、12名の心配の高い大学生を対象に、1週間のマインドフルネスを実践してもらい、その効果を調べました。その結果を表したのが下のグラフです。心配性に対処法マインドフルネスの効果統計学の検定をしたところ、マインドフルネスを実践する前と後では、心配性得点が有意に下がっていました。1週間という比較的短い期間ではありますが、マインドフルネスを毎日行うことで、心配性の得点が改善されたのです。このように、マインドフルネスには心配性を和らげてくれる効果があると考えられます。

マインドフルネスで心配性を和らげる

ここからは心配性を和らげる、マインドフルネスの具体的な方法をご紹介します。今回は、マインドフルネスの中からボディスキャンを取り上げます。ボディスキャンとは「身体の各部分の感覚をありのままに観察していく方法」です。3つのステップで行うボディスキャンを紹介します。楽な気持ちで試してみてください。

①姿勢を正す
椅子に座り、背筋を伸ばします。背もたれにはもたれかからないようにしましょう。肩幅程度に足を広げ、足の裏はぴったりと床につけます。

②足先に感覚を集中
はじめに、足先の感覚に注意を傾けます。感じたことをあるがままに体験してください。例えば、「このワークがうまくいくか心配」「他にも心配事で頭がいっぱい」など、心配の雑念が浮かんでたら以下の点を大事にしてください。

・考えを変えないようにする
・あるがままそのまま観察する
・心配事を自然なこととして観察する

例えば「今は心配事で頭がいっぱいなんだ」とそのまま受け入れる感覚です。心配事に振り回されることなく、脱中心化して一時的な感情として捉えることが大事です。心配の感情をなくす必要はないので、そのままその感情を眺めるイメージです。

③全身に感覚を集中
足先が済んだら、順番に、足の裏、足の甲、足首、ふくらはぎ、太もも、お尻、お腹、背中、胸、両肩、首、両目、鼻、口周り、ほほ、あご、頭と注意を向けていってください。足先から頭までボディスキャンするのに15分ほどかけます。

ボディスキャン中に例え心配事が浮かんできても、それに巻き込まれないようにしましょう。自動操縦の状態になっても、体と向き合うことに集中し自分の感覚を観察していくことが大事です!

3つの手順で心配性を和らげる

マインドフルネスで心配性を軽減

マインドフルネスのボディスキャンのワークはいかがでしたか。客観的に自分の感情を観察できたでしょうか。足先から頭まで、全身の細かな部分に注意や意識を向けることで、心配から遠ざかっていくことができます。慣れないうちは、雑念が浮かんできたり、うまく集中できなかったりするかもしれません。練習あるのみです。

心配性に巻き込まれないことに成功した事例

事例
・32歳Aさん男性
・転職活動中だが3社連続で落ちている
・もともと心配性の性格

Aさんは転職活動を進めていますが、就職試験に落ち続けており「このまま就職できないのでは?」という不安でいっぱいです。また、3日後に面接がありますが、また落ちてしまうのではないかと心配で睡眠も十分にとれていません。

そこで、Aさんは心配な気分を軽減するためにマインドフルネスの技法を試してみました。すると、「また落ちてしまう」という心配事に振り回されることなく、心配事に対して冷静に見つめなおすことができました。本番の面接でも冷静に対処できて、面接を何とか乗り切りました。

この事例のように、マインドフルネスの技法を使うと心配性を軽減することができます。次第に、心配な考えが浮かんできても、それにのまれてしまわず、“今、ここ”のあるがままの感覚に身をゆだねることを大事にしましょう。

なおもっとしっかり勉強したい方は、こちらのマインドフルネスコラムもお勧めします!

次回のコラムは、これまで紹介した心配性の原因・対処法のまとめをします。一緒に確認していきましょう!

★マインドフルネスは心配性を軽減させる!ボディスキャンで全身に注意を

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コラム監修

名前

川島達史


経歴

  • 精神保健福祉士
  • 目白大学大学院心理学研究科修士
  • 社会心理学会会員

取材執筆活動など

  • AERA 「飲み会での会話術」
  • マイナビ出版 「嫌われる覚悟」岡山理科大 入試問題採用
  • サンマーク出版「結局どうすればいい感じに雑談できる?」
  • TOKYOガルリ テレビ東京出演


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*出典・引用文献
田中圭介, 杉浦義典, 神村栄一 (2010)心配に対する注意訓練とマインドフルネスの比較. 広島大学大学院総合科学研究科紀要. I, 人間科学研究, 5, 47-55.